表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
オフ会してたら異世界に飛ばされたのでゲーム脳で生き抜いてみる  作者: 元 智
そして迷う

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
65/105

 第58話 山の主

第三章


 第58話 山の主

  


 昼。


 村長宅。


「おかわりー!」


「あいり、食べすぎ」


「成長期だからセーフ!」


「便利な言葉ですねぇ」


 昼食。


 大テーブル。


 焼き魚。


 山菜汁。


 あっくん特製の照り焼き。


「……美味」


 れんかが、真顔でもぐもぐしていた。


 その時。


 ばんっ!!


「大変です!!」


 勢いよく扉が開く。


「うるせぇ…まだ昨日の酒残ってんだよ」


 たにしがシジミ汁を零しかける。


 入ってきたのは、スズだった。


 少し煤だらけ。


 息も荒い。


「どうした」


 たくろーが聞く。


「朝から師匠の工房行ってたんですけど!!」


「山にドラゴン住み着いたらしいです!!」


 空気が止まる。


「ドラゴンー?」


 たにしが露骨に嫌そうな顔をした。


「めんどくさそうな単語来たな……」


「めんどくさいで済みません!!」


 スズが机へ身を乗り出す。


「採掘場近辺飛び回ってて、掘削班近づけないらしいです!!」


「火ぃ吹かれたらしいです!!」


「死人は?」


 たくろーが聞く。


「まだ居ないです!」


「でも鉄が全然入ってこないんです!!」


 スズが叫ぶ。


「工具足りない!」


「配管修理止まる!」


「包丁も作れない!」


「かなり困ります!!」


「あー……」


 たにしが頭を掻く。


 ルノア村。


 最近かなり発展した。


 だからこそ。


 鉄不足は普通に痛い。


「しかもなんか最近、やたら気ぃ立ってるらしいんですよ!」


「縄張り荒らされたとかぁ?」


 のんちゃんが焼き魚をほぐしながら言う。


「でも今まで居なかったんでしょ?」


「いなかったと思うです!!」


「めんどくさい話そうだなぁ…」


 たにし、

露骨に嫌そうな顔。


 その時だった。


 ぴくっ。


「ん?」


 こはるの膝。


 丸くなっていたハナが、

急に耳を立てた。


「ハナ?」


 ひーちゃが首を傾げる。


 白モコは、落ち着かないように尻尾を揺らしていた。


 そして。


 窓の外。


 山の方を見る。


「きゅぅ……」


 小さな鳴き声。


 ハナは少し不安そうに、こはるへ擦り寄った。


「こわいっていってる」


 こはるが撫でる。


 その様子を見て。


 ジージが、

ふむ、と顎髭を撫でた。


「ワタゲモドキは自然の気に敏感じゃからの」


「強い魔獣がおると、たまにこうなる」


「うわ、ガチでヤバいやつじゃん……」


 たにしが嫌そうな顔をする。


「たにしさん」


 スズが真顔になる。


「お願いします!!」


「鍛冶場止まると村全体困ります!!」


「うっ……」


 痛い所だった。


「しかも師匠、“最近の若いのはドラゴン一匹どうにも出来んのか”とか言うんですよ!?」


「煽ってくんなぁあのドワーフ……」


 たにしが顔を覆う。


 たくろーが吹き出した。


「完全に挑発されてるな」


「絶対面白がってるだろ……」


「でもまぁ」


 たくろーが箸を置く。


「放置は出来んだろ」


「分かってるよ……」


「ドラゴンって強い?」


 あいりが聞く。


「強いよぉ」


 ひーちゃが苦笑する。


「多分、普通に災害クラスですねぇ」


「おぉー!」


 なぜか、

あいりが目を輝かせた。


「見たい!」


「ダメ」


 全員即答。


「えー!」


「目ぇキラキラさせてもダメだ」


 たにしが真顔で言う。


 その横。


 こはるが、照り焼きをもぐもぐしていた。


「どらごん?」


「おっきいトカゲみたいなやつだ」


「とかげぇ」


 こはる、

あんまり分かってなさそうだった。


 たくろーが立ち上がる。


「とりあえず様子見行くか」


「討伐じゃなくて?」


 スズが聞く。


「相手ドラゴンだぞ」


 たにしが嫌そうに言う。


「軽率に討伐って言いたくねぇ」


「賢明ですねぇ」


 ひーちゃが頷いた。


 その時。


 あっくんが静かに口を開く。


「……ドラゴンって美味しいんだよね」


 全員、

そっちを見た。


「まずそこなの?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ