第45話 みんなで
二章
第45話 みんなで
カンカン。
ゴンッ。
ギギギギ……。
最近。
東の森はずっと騒がしかった。
◇
「ロープ追加持ってきましたぁ!」
南区の村民だった。
「ありがとうございます!!」
スズが元気よく頭を下げる。
その横では。
「木材こっちなー!」
「うっす!!」
半裸達が丸太を運んでいた。
もう誰も、
山賊が橋工事してることへツッコまなくなっていた。
慣れって怖い。
◇
「いや助かるわぁ」
たくろーが資材を見る。
かなり増えていた。
「ベルクさんとこからも来てますよ!!」
木箱には、
ベルク商会の印。
「ロープに釘に金具まで……」
「投資だそうです!!」
「商人だなぁ」
でも実際助かっていた。
橋工事。
想像以上に資材を食う。
村だけでは足りなかった。
◇
「で?」
たくろーが若頭を見る。
「今日は何回流された?」
「まだゼロっす!!」
「成長したな」
「昨日は三回っす!!」
「思ったより成長してなかった」
◇
「そういえば、村長がお願いして回ってたらしいですよ!!」
スズが言った。
「ん?」
「南区の人達に」
少し前。
たにしが居住区を回り、協力を頼んだらしい。
『悪ぃ、ちょっと手貸してくれ』
『橋できたら便利になるし』
くらいの感じで。
「へぇ」
たくろーが少し笑う。
「ちゃんと村長やってんだな」
「最近ずっとハッチャン漁師だったので、ちょっと見直しました!!」
「そこまで言う?」
◇
「スズちゃーん!!」
ひーちゃが、子供達が来ていた。
「あ、あいりちゃん達!!」
「はしできたー?」
「まだです!!」
「おちたー?」
「若頭さんが落ちました!!」
「おおお!」
なぜかちびっこ歓喜。
◇
「そこ持ち上げます!!」
「うっす!!」
「ロープ張って!!」
「うっす!!」
「若頭さん流されないで!!」
「それ無理ゲーっす!!」
ゴゴゴ……。
橋脚が固定される。
以前より、
明らかに作業が速かった。
「……息合ってきたな」
たくろーが呟く。
「ですね!!」
スズも笑う。
最初はバタバタだった。
でも今は。
「そこ右です!!」
「はいはい」
「違います!!そっちじゃないです!!」
「お前説明下手なんだよ」
「すみません!!」
やっぱりまだバタバタだった。
◇
夕方。
「おぉ……」
若頭が橋を見る。
かなり出来ていた。
橋脚。
土台。
足場。
まだ未完成。
でも。
確実に橋になってきている。
「なんか感動するっすねぇ」
「お前結構真面目だよな」
「最近労働の良さ分かってきたっす!!」
「更生施設かな?」
◇
その時。
「差し入れよー」
のんちゃんだった。
鍋を持っている。
「姐さん!!」
半裸達歓喜。
「今日は肉多めねぇ」
「うおぉぉぉ!!」
「働け働け」
笑い声が響く。
橋完成まで、
あと少しだった。




