第19話:真夏の雪山で、巨大マンモスを丸焼きに!
氷の女王エルサリア様が「ブルーハワイ」のかき氷に悶絶し、すっかりジャンヌさんのペースに巻き込まれた頃。王都の広場は、アオ君の氷ブレスのおかげで、真夏とは思えないほどひんやりと心地よい「雪山」になっていました。
「あらあら、まあまあ。これだけお友達が集まったら、やっぱりメインディッシュが必要ですねぇ」
私がアイテムBOX【みたすもの】にそっと手をかざすと、中からズズズ……と、見たこともないような巨大な肉の塊がせり出してきました。
「なっ……なんだい、そのデカい肉は!? 象の化石でも掘り起こしたのかい!?」
女王様が目を丸くして叫びます。
「ふふっ、マンモスさんの肉でしょうか? 念じたら出てきちゃいました。ロンさん、アオ君。せっかくですから、キャンプファイアしましょうか?」
「……。……ジャンヌ、これだけの巨体を焼くには、普通の薪では足りんぞ。……おい、アオ。貴様、全力で摩擦熱を起こせ」
「無茶言うなよ黒竜! ……あ、そうだ。おい、そこの燃えてる鳥! 出番だぜ!」
フェニックスさんが「あたいに任せな!」と翼を広げ、超高温の炎を操ります。
ロンさんとアオ君は、大剣の峰を使って、巨大なマンモス肉を串刺しにし、二人で「よいしょ、よいしょ」と回転させる人間バーベキュー台になりました。
「いいですよぉ、その調子です。表面がカリッとしてきたら、特製のタレを塗りますね」
香ばしい、脂の焼ける最高の匂いが雪山(王都)に漂います。
最強の竜二頭、神獣フェニックス、そして氷の女王が、一つの肉を囲んで一生懸命に調理を手伝っている……。
「……ねえ、これ。歴史に残るようなとんでもない光景じゃないかしら?」
並んでいた王宮の侍女さんがポツリと漏らしましたが、誰もが肉の匂いに夢中で、もはや気にする人はいませんでした。
「はい、焼き上がりましたよぉ! 皆さん、切り分けますから並んでくださいね」
私が大剣を一閃させると、巨大なマンモス肉は一瞬で、全員分の**「分厚いステーキ」**へと姿を変えました。
「「「「……う、うまいっっっ!!!!」」」」
雪の中で食べる、熱々のマンモス肉。
そのあまりの生命力に、食べた人々の体からは湯気が立ち上り、王都中の人々が元気いっぱいになっていくのでした。




