第八百六十九話
さーて、起動操作っと。
ルナちゃんOSが起動する。
その間に攻撃がなぜ起こったかを説明しよう。
おっさんと一部女子とおばさんたち建築班のカラオケ大会が開かれた。
向こうに呼びかけてる通信では艦内の楽しそうなイベントの中継も流してる。
野球大会とかサッカー大会とかプロレスとか相撲とか。
……軍の仕事の大半は待ち時間である。暇つぶしは正義である。
で、カラオケ大会で二十五年どころか五十年以上前の曲を歌う。
問題は……銀河帝国民やレプシトール人と比べてクロノスやパーシオンの軍人の歌が地獄みたいなものだったのだ。
もちろんマゼランやオーゼンもね。
そりゃねえ、銀河帝国式の流行歌が入ってきたのが数年前。
つまりみんなヘタなのよ。
俺レベルで。
そこでダミ声音痴カラオケ大会の中継がされた。
でもヘタならヘタなりに面白そうって思うじゃん。
だがゼン神族ちゃんは耐えられなかったのだ。
なお俺は悪くない。
俺は開会式の挨拶したらすぐに部屋に戻った。
そしたら一時間後くらいかな?
ゼン神族ちゃんは「うわああああああああああッ!」と恐慌を起こしたようで、いきなり攻撃してきたわけである。
あれか……噂に聞く子どもの調子外れの歌を一時間以上聞かされて脳が溶けてく感覚になるやつ。
それで壊れたのか!
歌が原因で開戦。
ヤッ○デカ○チャーのダメな方のやつッス。
なお最後に歌ってたのはリコちである。
今期のアニソンを歌ってたらしい。
そしたらいきなり対艦ミサイルぶっ放してきたと。
はい起動完了。
「はーい。あなたの恋人、愛の妖精さんですよ~」
妖精さん登場。
よし、相変わらず壊れてる。
正常だ。
「なんか起動が速いんすけど」
「そうですねえ。マザボに培養した私の脳神経使ってますんで」
「あんた何してんの?」
「実質私ですからねー。愛してください」
「いやいやいやいや、それ許したのぉ!?」
「むしろ発案者が私です。京子ちゃんは最後まで抵抗してました」
非人道的すぎる!
銀河帝国&クロノスの歴史にまた一つ汚点が出現した!
絶対後の歴史でツッコミ入れられるヤツだ!
それもゼン神族に勝てば……なんだけどね。
「それより発進してください!」
「あいよ! 発進!」
発進!
カタパルトで射出される。
移動要塞って運用的には空母なのかなー。
最近そう思うようになった。
ジェイソンくんの機体とレオニダスくんの機体がやって来た。
長期戦だった場合の交代要員としてイソノたちは第二陣で待機。
エッジとアリッサは第三陣だ。
俺は最初に出る。
その方が現場の兵士の士気が上がるからだ。
国王が最前線出るぜーヒャッハー効果である。
我らは蛮族であることを否定しない。
すでに現地では駆逐艦が交戦してた。
俺とジェイソンくんたち近衛騎士。
そしてレオニダス隊が到着すると通信が入る。
「陛下! 敵部隊と交戦中! 敵人形戦闘機、スピード重視と思われます」
うちらより速いのかな。
太極国タイプかな?
駆逐艦を取り囲む人形戦闘機。
無人機ではなく、有人のようだ。
だって殺気が飛んでくるもの。
「レオ・カミシロ・クロノス! 『黎明の光』参上!」
思いっきり名乗ってやった!
来いやー!
敵の禍々しいデザインの人形戦闘機がやって来た。
なんだろうね、その感覚的に受け入れられないやつ。
「むむむむむ……?」
「どうしたん、妖精さん?」
「なんか同族のにおいが……」
「リコちがすでに腐らせたみたいだけど」
同人誌で。
「そっちじゃなくて」
あっさり認めやがった。
「なんか人形戦闘機に私と同じような存在がいるっぽいような。クローンと話してる時みたいな感覚が……」
嫌な予感しかしない。
銀河帝国の歴史でも最大クラスの汚点。
義理とはいえ自分の娘を切り刻んでコンピューターの部品にしやがった事件である。
その人でなし技術の元は……というか現在の銀河帝国でも検証すらできない特殊な技術の元が……ゼン神族かも。
でもどこから流入した?
それはわからない。
「同族だから戦いたくない?」
「まさかー、レオくんとヴェロニカちゃんのためなら全人類絶滅させてもいいですよ~♪」
安定の人でなしだった。
接敵した。
「おっと……」
敵駆逐艦からの援護射撃。
なるべく避けてー。
敵人形戦闘機も射撃してくるけどこいつも避けてー。
「みんな避けてるよなぁ!?」
「全機無事です!」
レオニダスくんから連絡。
さすが。
さーて嫌がらせタイム。
心理的に追い込むにはどうするか?
そりゃ駆逐艦をぶっ壊すんだよ!
パルスライフル~。
ただし新型ぶっ壊れ威力のやつ。
そもそも本体内蔵のデスブラスターがおかしいのよ。
しかたなく使ってたけど。
はい駆逐艦の主砲吹っ飛ばした。
「人形戦闘機の目の前で駆逐艦ぶっ壊すぞ! 空母がいたら目の前でぶっ壊して絶望させるぞ!」
「ひでえ……」
レオニダスくん……いきなり冷静にツッコミ入れるのやめて。
「人の心ないんすか?」
ジェイソンくん……君もか。
いいもんねー。
対戦艦斬馬刀を取り出す。
「あー、またあの人。バカ武器出してる」
レオニダスくんが呆れる。
「お気に入りなんですって」
ジェイソンくんもため息をついた。
なんなのお前ら。
仲良しじゃん。
「ぬはははははははー!」
いいもんねー。
敵の攻撃を避けまくって……接近してきた人形戦闘機をひらりとよけて蹴り!
もう一機はぶん投げ!
こういうのはアメフトと同じじゃー!
人形戦闘機をぶん投げていく。
よっしゃ、フリーになった。
そこじゃー!
斬馬刀で駆逐艦に斬りつける。
爆発……しそうでしない。
エネルギーコアを破壊してないようだ。
よしよし。
戦隊がひしゃげてる。
航行はできないだろう。
「海賊船を拿捕せよ!」
海賊って設定だもんね!
何を言おうがいきなり攻撃してきた子なんて知らん。
反省しなさい!
「ヒャッハー!」
人形戦闘機どもにダメージを与えないようにぶん投げまくって、フリーになった瞬間、戦艦を切り裂いていく。
パイロットどもの心をへし折ってくれる!
おそらく空母と思われる大型艦を切り裂いていく。
オラオラオラオラ!
「……敵がかわいそうになってきました」
ジェイソンくん……ひどいわ!
そしてやって来た一機。
剣を取りだしてた。
わかってるー。
銃だと避けられるもんね!
でも殺気は感じてるんだなー!
後ろから剣で俺を突き刺そうとした瞬間。
ひょいって避けて頭をつかみ空母に叩きつけた。
はい行動不能!
「おっしゃ! 一機確保! バラしてリバースエンジニアリングするぞ!」
その瞬間、首に斬りつけようとしたので、斬馬刀を手放し手をつかみひねる……ほい小手返し!
相手をひっくり返した瞬間、腕を蹴飛ばしてへし折る。
斬馬刀で……あんれー?
手放した斬馬刀は空母に突き刺さってた。
いいやそのまま起こして首を極め……。
「ふん!」
一気にへし折る。
よっし、今度こそ停止。
お土産たくさん!
カワゴン! 偉い!
午前の予定がはやく終わったので投稿できましたー!




