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第八百六十二話

 さて、『夜逃げ用』惑星級移動要塞が発進した。

 なにを言ってるかわからないだろう。

 夜逃げ用に確保したのに話が大きくなって決戦兵器になったアレである。

 例の古代の惑星級移動要塞の技術とローザリアから提供された技術を惜しみなく使った……過剰戦力だ。

 あまりにも過剰戦力すぎて出番がなく運用訓練だけが行われてたものである。

 前線基地建設の前の宇宙港建設の護衛に置いた。

 本命の前線基地が攻撃されデータが取れたら、こいつを置く。

 嫌がらせですがなにか?

 さらに古代の惑星級移動要塞も並べる。

 圧力圧力っと。

 俺は子どもたちと離れて惑星級移動要塞カミシロに乗艦する。

 惑星級移動要塞カミシロは嫁ちゃんの戦艦の数倍の大きさ。

 砲台は大量。

 さらに惑星破壊も可能な主砲を装備。

 バカなのかな?

 座敷童ちゃんの神社と神籬ちゃんシステムというか、普通に神社に植えられてるので防御はばっちり。

 神籬ちゃんはやたら枝が伸びまくる。定期的な剪定が必要だ。

 なので希望者には気軽に配布してる。

 ゆえに移動要塞の中は鉢植えだらけである。

 さらに余ったものはお守りに加工してる。

 クロノス人乗組員の信仰の対象になってるような気がする。

 銀河帝国からの出向組も盆栽にしてる。

 ……気にしたら負けということで。

 さーて、そういうことで半分俺の私物、王家専用機の運用なので俺が艦長になる。

 問題は『俺に船の指揮できるぅ?』という問題だけ。

 ふっふっふ……。

 俺は敵に「バカめ」と送る程度のオペレーションしかできねえぞ。

 まー、戦艦一機で遠くの星に行くようなミッションではない。

 普通に基地だもんね!

 軍艦たくさん収納してるもんね!

 嫌がらせの旅に出航。

 建設中の宇宙港に向かう。

 かなり日数がかかる。

 問題は嫁ちゃんとクレアとレンがいないことだろう……。

 俺……ヤバくないか?

 メリッサがニヤニヤしながら来る。


「あーなーたー♪」


「はいはい」


「赤ちゃん欲しいな♡」


「あ、はい」


 と仲を深めていく。

 赤ちゃん欲しがってるメリッサであるが、みんないないので暴走しつつある。

 リコちもいるけど、お仕事の方が重要勢だし。

 船医集団にケビンもいる。

 これだけ大きい船になると様々な症状が出る。

 風邪に急性アルコール中毒にできものに……。

 もちろん妊娠なんかもある。

 まー、自由恋愛は好きにしてくれ。

 問題は不倫な。

 もうね、やらかす連中の多いこと多いこと。

 子どもいる家庭はまだ自重してるんだけど、若い夫婦がもうね……。

 ダブル不倫は当たり前の修羅場が展開される。

 閉鎖空間ってほど狭くないのに燃え上がってしまうようである。

 ストレスたまってるんだろうなあ。

 ほら国が滅びかけたわけだし。

 本能的なものもあるんだろう。

 綱紀粛正ってのは寝言だよね……としか。はい。

 かといって戦闘が予想される施設に非戦闘員入れたくないし。

 その結果が軍法裁判所のはずなのに普通に民事ばかりやってる状態というわけである。

 軍の弁護士総動員してる状態である。アホかな?

 とはいえ複数人の妻がいる俺は文句を言う資格はない。

 たださー、お願いだから問題起こさないでよ~!

 愚痴だけは艦内放送で言わせてもらってる。

 妊娠した乗組員のケアだけは手厚くする。

 途中で宇宙港がいくつかあるから、そこで交代してもらう。

 いや妊婦さん戦わせるわけにいかないじゃん。

 かと言ってこの戦艦は大きすぎて、乗組員を野郎だけで構成するのは無理がある。

 うーん、航行するだけでボロボロ問題が出てくる。

 これローザリアも同じなんだろうなあ……。

 やはりデカけりゃいいってもんじゃねえな……。

 もちろん乗員の健全な交際からの結婚も多数。

 健全ってのは不倫じゃないって意味ね。

 不倫じゃなければなんでもいい。

 艦内の役所には連日人が押し寄せてる。

 ああ良かった! 従軍聖職者たくさん乗せて!

 結婚式は彼らにやってもらう。

 末松さんも走り回ってる。

 おかしい……移動要塞内の話だよな?

 あまりにも日常すぎる。

 こちらも妊娠発覚したら降りてもらってる。


「我ら死すときは同じ!」


 うるせえ。却下。

 俺たちは国民守るために戦ってるの!

 優先度考えろ!

 さらにデカすぎる弊害は別の問題も起きていた。


「きゅう?」


 クロノスネズミの大発生。

 衛生問題ではなく、ペット問題。

 誰だ! 持ちこんで増やしたやつは!?

 みんな飼ってる。


「わんわん!」


 犬もいる。


「なーん!」


 大きな猫もいる。

 きなこさんではない。

 いや気持ちはわかるんだけどさ!

 軍ってストレスたまるから勝手に動物飼い出すんだよね。

 いろんな国が「やめれ!」って命令出してるんだけど、現場の兵は聞きやしない。

 まあいいや。見なかったことにしよう。

 ただし飼育放棄するやつはぶち殺すからな。

 俺本気で怒るからな。


「レオくん、万が一の時の譲渡システム作りました」


「へーい」


 やはり飼い主が死亡したときが問題である。

 本当はこういうの作るの嫌なんだけど、しかたない。

 ということで、「俺は指揮官として何してんだ?」みたいな日々が続く。

 昼は兵の生活面で奔走し、夜はメリッサと子作り。

 運用実績の提出は毎日。

 そうか我々には長期航行のノウハウがないのか……。

 医官から上がってきた全兵士のストレスデータを軍の厚生局に提出してっと。

 これ俺の最終決済いらないと思うのよ。

 ああそうか。そのノウハウもないのか。

 艦長命令で医官長が直接提出できるようにする。

 おかしい……ずっと書類で戦ってる。

 業務効率を上げよう。

 各部署に仕事振っちゃって、俺の決裁が必要ないようにする。

 特に裁判所と役所。

 通信帯域だけ確保してリモートで仕事を渡せるようにする。

 俺は必要ない。

 軍事だけしてればいいように調整する。

 幸い、メシの確保なんかは俺が余計なことをするのを見越してニーナさんが最終決定権を握ってる。

 ……もしかして他人を困らせた方が俺が楽になるんじゃないか?

 いつも思うんだけど、なんで兵士動かすのって難しいんだろうね。

 小隊のときは問題ないのに集団になるといつもこれな!

 あっちを潰してこっちを潰して……ノウハウを作らねばならないのは大変である。

 でー、ここで問題が起きた。

 とうとう俺がやらかした?

 いや予定通りなんだけどさ……メリッサが妊娠した。

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― 新着の感想 ―
座敷童ちゃん族や神籬ちゃん族と婚う次世代も出てくるんかなぁ……
これで初期の嫁は全員妊娠…いや、ケビンがまだか…
繁殖船かなにか?
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