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第七百九十四話

 発掘チームはしばらくかかる予定だ。

 俺は余計なもの見つけるのと死にかけるから立ち入り禁止。

 出禁にされた。

 間違ってないのがカナシイ。

 シャーロットの惑星級戦艦は修理中。

 ローザリアへの遠征もかなり先になる。

 ということでゲートにやって来た。

 いやさー、『結婚式やれクソボケ殺すぞ!』って話になったのね。

 我々夫婦は銀河帝国・クロノス両政府に本気で怒られた。

 さすがに帝都まで戻ると事件が起きそうな気がする。

 事前の準備がすべて無駄になったように思えるけど、杞憂だった。

 ギャラクシー規模の式典だったので戦艦の行進とかが中心。

 ゲートの作りかけの宇宙港も突貫工事で作る。

 結婚式用に作ってた施設は国際見本市とか万博に流用する予定だ。

 ということで結婚式。

 銀河帝国では永遠(とわ)の話題で盛り上がってた。

 アークや天音(あまね)(たまき)(そら)万葉(まひろ)帆乃華(ほのか)結界(ゆか)も人気だ。

 特にレンの六つ子は銀河帝国やクロノスの教育用に映像を出しまくってる。

 プロパガンダですがなにか?

 元から帝国中に存在するのに近くに住んでなきゃ実態を知らないのがおかしいわけでな。

 そもそもビースト種の遺伝子なんて貴族だって受け継ぎまくってるわけでな!

 これから女性型ゾークとだって交配するのに差別とかなめてんのかボケカスと。

 結論から言えば隠すのが悪い、隠すからあやしい集団に見える。

 というわけで隠さずに行こうと思う。

 べつに文化がちがうわけでもない。

 ビースト種に独自の文化はない。

 基本的には銀河帝国の常識から大きく外れたものではない。

 ただ『地元の怖いパイセン』はいるので、そいつらは片っ端から捕獲して軍かアマダ警備入り。

 海賊ギルド大首領より怖いパイセンなんている?

 使えるようだったら軍の下士官に。

 使えないカスは外宇宙で元海賊のおじちゃんたちに鍛えてもらおうと思う。

 元海賊はカスの扱いが上手なのだ。

 最悪宦官も視野に入れてるけど見なかったことにする。

 あたい……都合の悪いことは見えない設定なのよ。

 俺も鬼じゃない。運がよければクロノス軍入隊かレンの子分になれるよ。

 さらに使えるのに倫理観が終わってたらレプシトール行き。

 倫理観の必要ない人外魔境へようこそ。

 まあスシでも食べて落ち着いて。

 君らはこれから下忍になってもらおうと思う。

 という政策を本当にやったらなぜかビースト種の恐怖の存在になった。

 俺に捕まる前に軍入隊したり寺に出家するもの多数。

 寺側も厳しい修行を売りにするビジネスをはじめた。

 そういうアホは内部で腐るから後が大変だと思うのよ。

 軍だったら本当に有害な存在なら戦場で始末するだけだし。


「悪いことするとカワゴンがやって来るよ!」


 もうそうやって若いビースト種の母親が教育してる。

 そこまでビビる必要はないと思うのよ。

 さて、結婚式であるがクレアとレンはクロノスの首都でやる予定だ。

 なのにすげえ人だかり。

 クロノスからも人が来まくってる。

 ビザもいらないイベントだしね。

 銀河帝国軍の上層部がずらりと並ぶ。

 クロノス軍の上層部も……ってイソノたちだわ。

 考えたら負けだ。

 ということで結婚式。

 なんか三日やるんだって。

 意味わからないよね。

 お偉いさんが祝辞を述べる。

 これを直立不動で聞くのは不可能。

 貴賓席でみんなを集めて宴会する。

 広く作った貴賓席の窓には俺たちが笑顔で手を振ってる画像が表示される。

 都合の悪いものは映らない。

 酒は飲むとさすがにバレるのでお菓子とジュース。

 火は使うな、電子調理器も禁止。

 料理作れない。カナシイ。

 スナック菓子を開封!

 皿に盛る。

 侍従や女官さんの分をニーナさんが用意してくれた。

 ドリンクバーの装置は勝手に設置した。

 ビールサーバー持ち込まないだけ理性が働いてると思ってほしい。

 あとポップコーンメーカーも持ち込んだ。

 最高である。

 シーユンやワンオーワンの部屋にも同じものを設置した。

 勝利である。


「婿殿時間じゃぞ」


 まったりした時間を過ごしてたら、嫁ちゃんに言われた。

 俺たちの行進である。


「帰ったらケーキ出してあげて」


 女官さんに頼んで着替え。

 タキシード。

 死ぬほど似合わない。

 二日目の和服に期待したい。

 嫁ちゃんは白いドレス。


「嫁ちゃんきれいだよ」


 いつもだったら歯をキラーンさせるけど、今回は大真面目に。


「婿殿は……その……」


「似合わないのは自覚してる」


 悲しいことではあるが似合わない。

 本当に似合わない。

 なんだろうか。

 男の渋さとかそういうものが決定的に足りてない。

 圧倒的な軽薄さ。

 微妙にホストっぽい。

 軍服着てるとそれなりの威厳があるのにな……。

 なぜだ?


「婿殿、大好きじゃぞ」


「嫁ちゃん……俺は嫁ちゃんが選んでくれたときから君が一番だよ」


 これは本心だ。

 皇帝の命令だろうがなんだろうが、嫁ちゃんが俺を選んだ。

 嫁ちゃんには命を救われてるし……いやこれは言い訳か。

 嫁ちゃんを愛してる。

 愛……ってなんだ?

 まあいいや、とにかく嫁ちゃんや子どもたちは俺が命を懸ける存在だ。

 それでいい。

 俺の頭の中なんてシンプルでいい。

 オレ……ヨメマモル。

 なるべく命を落とさないように気を付けようっと。

 歩いてなんか偉い人に祝われてパレード。

 クロノス教の神官が祈りを捧げ、祝福する。

 別に二人ともクロノス教じゃないけどいいんだって。

 クロノス教……ゲーミング坊主の影響受けて世俗化が進みまくってるな。

 信者じゃない人への営業努力、ここではイベント参加が重要な事に気づいたのだ。

 そう……宗教の組織を残すためには頑固な信仰を捨てる必要がある。

 なんか武道の『強くなりたければ力むな』みたいな話になってくるな。

 要するに儀式を保つのは限界ってこと。

 少なくともクロノス人は極度に世俗化が進んだ別の宗教を知ってしまった後だし、クロノスの坊主たちは基本的に親切だ。

 だって別の銀河まで来てる連中だ。

 狂信者は送り込まないし、現地住民と仲良くできる人しか送らない。

 神社もそう。

 だからゲーミング坊主が営業してる幼稚園なんかも人気だ。

 そんなものさ。

 明日は軍事パレードだ。

 三日目がゲーミング坊主と神社。

 ……がんばるぞい!

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― 新着の感想 ―
マ◯クみたいな戦略してるなゲーミング坊主……エンタメ特化の帝国で生き抜いてきただけあるわwww
愛…それは躊躇わないことさ
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