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第六百九十四話

 真面目にお仕事をする。

 ローザリアの航路の測定結果が出た。

 見れば見るほど無謀な航海である。

 何もない空間を渡ってきたローザリアの勇者たちに尊敬を念抱きつつ……。

 尊敬の念を抱きつつ……俺はやりたくねえと本気で思う。

 これ一歩間違えたら惑星規模の人数が全滅だったわけで……。

 ひええええええええええええええッ!

 いくら海兵隊でも日々リソースが減っていく極限状態だけはどうにもならない。

 なのでちゃんと航路を作ろうと思う。

 幸いこの航路上の領域はどこの勢力の支配下でもない。

 なので外交を全面的に任されてるシャーロットと合意を文書を作る。

「開発した分は俺たちで山分けな」って。

 当然、クロノスで一人占めなんかするはずもない。

 ラターニアや太極国、鬼神国にもお裾分け。

 みんなで開発すれば怖くない!

 いやだって一人占めして通行料とるものいいけどさ~。

 周辺国からひんしゅく買うだろうし、管理の手間考えたら手伝わせて共同利用した方がいいじゃん。

 宇宙港の使用料とか物資の補給代は数カ国出資の多国籍企業にすれば文句言われる筋合いないわけだし。

 というわけで全力建設。

 予算も各国で共同。

 こんなのグルグル景気回していくうちに消えるものだ。

 実質タダと思っていい。

 そもそもオーゼンやらパーシオンの労働者を食わせるものと考えればいい。

 レプシトールがいい感じで事業組合作ってくれたので責任の所在をウヤムヤにできる。

 最初の宇宙港ができた。

 できたと言っても本当に補給できる港の機能と倉庫だけね。

 最初はそんなものでいいわけ。

 あとは周りを整備しながらここを拠点に次を作るわけ。

 宇宙港コロニー直結の超巨大ショッピングセンター計画をレプシトールが打ちだした。

 ……大丈夫か?

 宇宙港近辺の施設って鉄道やバスで素通りされるイメージが……。

 我がカミシログループはコロニーの鉄道事業と宇宙港従業員のための宅地計画を打出した。

 マンションや一戸建てを建設する。

 エネルギー事業やインフラ整備もね。

 ちゃんと整備したのがケビンが住んでたコロニー。

 周辺のアホ領主が整備を放棄したのがタチアナのコロニーである。

 ということでコロニーを作るとなるとエンジニアが必要になって、エンジニアを作るには学校が必要になって、学生を呼ぶには就職先が必要で、そもそも子どもがいないと……。

 ということであるが、すでに世は戦争の反動でベビーブーム。

 銀河帝国もだが、太極国にクロノスも出生率が急上昇してる。

 まあ、なんとかなるか。

 大量の建築計画の大元に承認を出す。


「レオ様、ご休憩のお時間にございます」


 秘書をしてもらってるポリーナさんがやってくる。

 いや夜中まで働く必要がなくなったのはいいけど、時間配分って重要よね。


「今日の予定はあとなんだっけ?」


「この後、イソノ様たちと訓練。終わりましたら休憩を挟み、宮殿での晩餐会になります」


 あー……そうか。

 各国の建築業が複数絡むせいでそれぞれの国の晩餐会をすることになってしまったのだ。


「ラーメンの追加分を注文してくれる?」


 パーティーでご飯をたくさん食べるのは至難の業。

 俺たちは周りが放っておいてくれないもん。

 残りも廃棄しないで宮殿の従業員に配っちゃうし。


「レオ様が太る心配はないと思いますが、単純に体調に悪いかと」


「でもさー、パーティーじゃおなかいっぱいにならないのよ」


「参加者は五十代以上の方ばかりですからね……」


 パーティーでは二十代の旺盛すぎる食欲をカバーできない。

 いや本当に。冗談抜きで。

 食べつくすのは上品ではない。

 結局、終った後のラーメンが生命線だ。


「では……お茶漬けに変更で」


「おかずもお召し上りになるので同じでは?」


 たしかに。

 夜鳴蕎麦の方がまだマシか。

 だが蕎麦は危険だ。

 またそばつゆをめぐって地域紛争が繰り返される。

 というかうどん派が暴れ出す可能性すらも。


「ではラーメンで」


 俺は汚い笑顔で言った。

 ラーメンなら麺は冷凍でスープは好きにしろが通じる。

 細い棒乾麺派は自分で調理しろ。

 ということで訓練でストレス発散。

 丸太かついで全力ダッシュ。

 ぬははははははははー!


「陛下と側近の方々……化け物すぎだろ……」


 合同訓練のクロノス軍の人たちに呆れられた。

 はっはっは!

 体動かすの楽しい!

 エディとも組み手。

 今回は体術。

 はっはっは!

 プロテクターつけてライトスパー。


「レオ死ねええええええええええええええぇ!」


 いきなり本気。

 距離詰めて拳の連打。


「家に帰れないんじゃああああああああぁ!」


 家と言っても宮殿の一室。

 エディはそこに嫁さんと住んでる。

 ちょっと無理させすぎたかも。


「俺もじゃあああああああああああああ!」


 ウィービングして拳を避けてフックを放つ。

 当然エディだからブロッキングされる。

 それどころかブロッキングされた手を取られて飛びつかれた。

 おっと脇固め!

 へし折る勢いだ。

 脇固めって簡単に見えるけど難しいんだよね。

 肘を極めるか、肩を極めるかで派閥あるし。

 今回は肩。

 地面に潰されて肩を極められ……その前に頭を抜いて前転。

 抜けたら距離をとって……起き上がったエディめがけて低空タックル……が切られてヒザ蹴りが。

 これはサイドに回避。

 起き上がってパンチを……と思ったところで止められる。

 うーん、もうちょっとやりたかった。

 避けてからは手癖でフックやってるけどアッパーの方がよかったかも。

 反省点は多い。

 今回の勝者はエディってことで。

 脇固めされた時点で一本取られたわ。

 ちなみにオチはない。

 俺たちみんな最近はそんな感じだもん。

 そんなほのぼの訓練を終えて、夕方になって晩餐会へ。

 晩餐会は宮殿で行う。

 まー、有名な歌手やら俳優さんまで来てる。

 すると白い髪の男が挨拶してきた。

 晩餐会の参加者にしては若い。

 名札にはパーシオンの民営化予定の国営企業の名前。

 顔を知らないのはいつものこと。

 特にパーシオンの国営企業は入れ替わりが激しすぎてわからない。

 テキトーに挨拶しようと……。

 なんか嫌な予感がするな。


「ゼン神族の代理でまかり越しました。フェンと申します」


 どうする、俺。

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― 新着の感想 ―
凄いメンタルだな。ゼン神族によって痛手を負わされたり滅びの寸前どころか実質的絶滅判定された国々の人々が集まる、この場で平然とその使いっ走りを名乗るとかタングステンワイヤーで出来た神経でもしてるのかな?…
今まで他所様を誑かしてちょっかいをかけ続けた事を詫びるか、完全にそこを流して何も知らない振りしてくるかでこちらの心情も変わってきますね… 相手の思惑は色々想像出来ますが、相手側の差し迫った事情と考え…
よし、とりあえず吊ろう!
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