第六百九十三話
俺のストレスの元だったパーシオンくんは大人しくなった。
頭から押さえつけて法律押しつけちゃえばよかったのね!
配給も子どもだけにしていく。
問題は労働者の教育レベルが低いこと。
これは銀河帝国とクロノスの資格を統合して給料に反映させる。
あとは時間が解決するよね。
マイルドに競争させる感じで行こうと思う。
あとは資格団体が腐らないように監視。
組織の金を飲み代に使うくらいならいいけど、権力を振りかざしたら殺す。
ね、よくわからん団体の諸君。
特に大学に寄生してる胡散臭い団体の諸君。
俺も嫁ちゃんも君らに権力者与えてないよ。
なに上級国民ですって威張り散らかしてるのかな?
はいはい、失脚失脚。
因習村は見つけ次第焼き尽くす。
風通しのよい社会さえ構築できれば不満はたまりにくいはずだ。
クレアの管轄する農業法人も特に不満はない。
そもそもさー、農奴制は持続可能な社会じゃないわけよ。
ガンガン消費してもらわないといけないんだから!
ということで私有財産制にする。
農地は税制優遇しまくって売却は許可制で専用の売却業者のみに限定。
ある程度の物品は価格統制と。
ふひー疲れた。
時間を見たらもう深夜。
ポリーナさんも限界らしくエナジードリンクの空き缶がテーブルに転がってる。
「ポリーナさん休んで。俺は夜食作るわ」
「か、かしこまりました……では着替えてきます」
フラフラしてる。
うーんちょっと無理させたか。
でもしかたないんだよね。
これ時間制限付きミッションで、ヘタすると人が死ぬから……。
クレアの執務室に行く。
クレアが暖かくなるアイマスクをして休憩してた。
「クレア無事?」
「休憩中~。なにかあった?」
「夜食作るけどなに食べたい?」
「あー、うん……頭が疲れたからお蕎麦とか……ラーメン?」
「いいねラーメン。作るか」
罪深いがたまには大丈夫だろう。
「じゃあ着替えてくる」
ポリーナさんもクレアも仕事中だからスーツ姿だ。
俺も軍の制服だしね。
「俺も着替えるか」
海兵隊式シャワーで烏の行水。
いつもの芋ジャージに着替えて食堂に行く。
靴も革靴からサンダルに履き替えて食堂へ。
まだだいぶ伸びたけどまだ丸刈りに近い状態だ。
あっというまに髪が乾く。
そのまま食堂に行ってラーメンを作る。
夜鳴きラーメンは罪の味~。
麺は冷凍のやつ。
スープも業務用のでいいや。
スープベースだけ冷凍のやつ使えば道の駅のフードコート味!
作ってるとフラフラしながらニーナさんがやって来た。
「て、手伝う……」
ニーナさんは労働者の飲食業への転換を担当してた。
だってパーシオンってさ!
食堂まで国営なんだもん!
ノウハウなんて共有されてない。
なので新規参入をうながしてる。
勝手にやり始めて集団食中毒出されるのを防がねばならない。
この国の衛生は終わってるのだ。
いや公衆衛生の概念が死んでるだけか。
なのでその道のプロのニーナさんと軍の糧食担当の人たちに頼んだ。
ニーナさん、もはや飲食業の長官だよね。
心なしかげっそりしてる。
「りょ、料理だけ作ればゆ、許される生活に戻りたい……」
「ですよねー。ごめん」
「ラーメン……作る……」
「あ、ニーナさん。クレープ食べる? 冷凍のサンプルもらったやつあるんだけど」
「タベル」
冷凍のクレープを渡して俺はラーメンを作る。
といっても茹でるだけだけどね。
寸胴鍋に冷凍のスープベースを入れてわかして……。
別の鍋で麺を茹でで。
カエシは市販スープの素で。
コーンの缶詰にメンマに~。
わかめ戻して~。
チャーシューも今日は市販のやつ。
俺が料理してるとまずはワンオーワンが来る。
するとゾンビ状態の士官学校同期たちがやってくる。
「ハラヘッタ……メシヨコセ……」
うさぴょんモコモコスリッパでパーカー姿の嫁ちゃんもフラフラしながらやってくる。
「おなかすいたー」
「いま作ってるから待って~」
「うむ♪」
で、ラーメン配りだしてガヤガヤしてるとシーユンたちもやって来る。
いつもの感じになってきた。
違うのは……。
「し、死ぬ……」
通勤用スーツ姿のケビンがやって来た。
お胸が大きいせいでオーダースーツだ。
「手術……終わった……」
灰になりそうだ。
「シャワー浴びてくれば?」
「ご飯……先に食べたい」
「ういーラーメン作る」
ラーメンを作ってケビンに渡す。
その頃には復活したニーナさんがクレープを焼きはじめた。
生クリームの在庫たくさんあるしもっとやれ!
我らはカロリーなど恐れない!
ワンオーワンはご機嫌である。
メシ食ってたら仕事の話になる。
イソノがボリボリ頭をかいた。
「それにしてもよー。移動要塞の使い道できてよかったよな……」
「ああ、危なかった」
「それで~。レオの私物の船はどうなったんよ? ほら夜逃げ用の」
「例の実習用の中古船買い取ってみんなの希望通りに改造してるとこ」
「俺も一隻買っておくか」
「頼むわー。こっちの連中でも銀河帝国に亡命希望の人いるだろうし」
シーユンが「太極国に逃げてくればいいのに」って言った。
それもそうね!
「なんじゃ婿殿。まだ言ってるのか」
「栄光に没落はつきものだからね」
ただでさえアップダウンの激しい人生だ。
ついこの間まで階級が二等兵になったし。
その二等兵の期間もほとんど王様の執務で終わったわけだし。
俺のやることなので革命で追い出されるエンドは覚悟した方がいい。
それはそうとして……。
「嫁ちゃんぽくのバイク」
「ならん自転車で我慢しろ」
そっちはダメか……。
ダメなのかー。
嫁ちゃんはラーメンを食べながらほほ笑む。
「各基地に隠した婿殿のバイクな。すべて倉庫に移動したからな」
「見つかってしまった!」
だが甘い!
甘いぞ嫁ちゃん!
俺には奥の手が残されているのだ。
「あとな。配達用スクーターも倉庫に移動したからな」
「バレた……だと……」
「婿殿の作ったペーパーカンパニーを突き止めるのに時間がかかったわ! なんでそうやって潜入工作員みたいなスキルを身につけていくのじゃ! 婿殿は国王ぞ!」
指で頬をウリウリされた。
うーん嫁ちゃんにはまだ勝てそうにない。
うほ、そろそろ2周年!
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③巻決定です。




