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第六百六十九話

 アリッサがフレアを撃つ。

 ゾークマザー級の理不尽攻撃に俺たちは逃げ回る。

 俺たちだけじゃない。

 ハッキリ言おう。

 エッジまで一緒に逃げ回っていた。


「エッジ! 嫁さん止めて!」


「止められるならもっと前に止めてます!」


「なんでこうなったのぉ!」


「あいつずっと悩んでたんです! 自分が役立たずだって!」


「そんなことないよぉ! ちゃんと一軍サポートやってたじゃん!」


 そうなのである。

 アリッサは万能型。

 超能力特化型のエッジと組んで普通に戦っていたのだ。

 いや軍なんだからそんなもんだって!

 そりゃさー、俺とかタチアナは目立つ。

 でもそれって利用し倒されてるだけだからね!

 その代償でタチアナはワンオーワンにシーユンたちと、政治学や銀河帝国の王族教育を受けてる。

 その結果、シーユンは政治的切り崩しに成功。

 俺を追い込みまくってるわけ。

 ふひーん!

 エッジたちは領主教育を受けさせてる。

 それだって歴史に残るレベルの大出世なわけでな!

 悩みのレベルが高すぎるんじゃい!


「でもここのところシミュレーターの成績も伸び悩んでて……。その狙撃手の試験も落ちてしまって」


「それでキレちゃったのぉー! 実戦じゃなかったからよかったけど!」


 いや狙撃手の試験クソ難しいからね!

 軍の中でも最難関に近いからね!

 特殊部隊の下くらいよ!

 学生のうちに合格してるレンがおかしいだけだからね!

 レンって資格マニアの俺から見ても異常なくらいの高スペックだからね!

 合格率0.5%とかの宮廷女官資格を上位資格の管理者まで持ってるし。

 軍にいる必要が全くないレベル!

 資格取得の原資が軍の給料だっただけで。

 そんなレンと比べてレイドボス誕生とかやーめーてー!


「ふえーん!」


 フレアがぼーん!

 もう前衛の俺たちは必死に逃げ回る。


「エッジ! 止めて!」


「アリッサ! 正気に戻……」


 超能力を使い過ぎたのか肩で息をしてる状態のエッジが近づく。

 そうだ! これは愛の力で正気に戻るイベントに違いない!


「エッジ邪魔!」


 ぼーん!

 エッジの機体がフレアに飲み込まれた。


「エッジ撃墜!」


 ですよねー!

 原作主人公の扱いがひどすぎる!


「レオさん……勝負をつけよう」


「えっと負けを認めるんで許してもらっていいっすか?」


「だめ」


 えええええええええええええええ!

 炎がアリッサ機の周囲を回ってる。

 どうしようかなあ……。

 とりあえず銃撃。

 フレアにかき消される。

 向こうの方が出力が大きいのか……うん?

 出力が大きい?

 タチアナの専用機みたいに増幅装置ついてないのに?

 タチアナは浮遊砲台減らして参戦したのに?

 エッジも増幅装置ないと肩で息してる状態なのに?


「ま、待て! ドクターストップ! 嫁ちゃん! ストップ!」


「な、なんじゃ! なにがあった!?」


「限界! 限界突破してる! アリッサが壊れちゃう!」


「うるさい!」


 ぶおんっとフレアがやって来た。

 あー、もう!

 友だちの危機ならしかたない!

 本気出しちゃおう!

 俺はフレアを避けてアリッサに迫る。


「かかったな!」


 全方位からのフレアを避けて避け避けて……。

 背後に回って羽交い締め!


「ま、な、なに!」


「レンさんやっちまって!」


「かしこまりました旦那様!」


 バンッとアリッサの機体が撃たれた。

 でもそいつは防御されてる。


「メリッサさん、クレアさん、そしてエディやっておしまいなさい!」


 クレアとエディが銃撃を浴びせ……それを防御させませんぜー!

 ヤンキーの下っ端気分で羽交い締めしたままメリッサのところまで飛んでいく。

 もちろんアリッサ機を盾にしたままでね!


「ほれメリッサ!」


「はいよ!」


 俺はメリッサのところにアリッサ機を投げる。

 メリッサが斬り、俺も後ろから刺す。

 必殺! 挟み撃ち三下アタック!

 成・敗!

 アリッサ機が停止。

 勝利である。

 ふへー。集中力が切れてきた。

 つかれたにゃー。

 俺はシャーロットに訴えかける。


「あー、ローザリアの諸君。疲れたから帰っていい? もう寝たい」


「ダメに決まってるだろが!」


「でーすーよーねー!」


 はああああああああああああ、普通につらい。

 そのときだった。


「こちらローザリア! 攻撃を受けてる! なんだあの機体は!」


 あー、うん。

 そろそろ来るなとは思ってたのよ。

 おっさん高みの見物に耐えられるわけないもんね。


「ぐはははははは! レオォ! 勝負だあああああああああああ!」


 二刀流の機体が飛び出してきた。


「嫌でゴザル!」


 もうね、カトリ先生がローザリア軍を次々蹴散らしていた。

 標準機で大丈夫かよ。


「な、なんじゃ、あやつは!」


 指揮官として貴賓席にいるシャーロットが叫ぶ。


「俺の師匠」


「道化か?」


「それが違うのよ~。普通の化け物」


「ぐははははははははは! 弱い! 弱すぎるぞ!」


 ばきん。

 壊れた音が響いた。

 あ、やっぱやらかした。

 カトリ先生の機体の右腕がひしゃげた。


「あん?」


 バカだ。

 経験の浅さがここに来て出た。

 標準機で専用機と同じ動きをして自爆である!


「リコちと同じミスしてやんの!」


「ぐ、こんなに脆いのか!」


「脆いんじゃなくて、俺たちの動きが異常すぎるだけなのよ」


「クソ! こんな腕などいらん!」


 そう言ってカトリ先生は自機の腕を切り落とした。


「あー、先生」


「なんだコラァ!」


「標準機は脱出時用に自切機能があるんすけど」


 おっさん知らなかったな。

 まあ、戦闘機乗りでもあまり知らない機能だけど。


「先に言えコラァ!」


「マニュアルに書いてありますぅ!」


「ぐ、ぐぬぬぬぬぬ! いいかローザリアの次はお前だからな!」


 なんて奮戦するが。

 どんどん壊れていく。


「あーはいはい」


 もう見てられない。

 手伝っていく。

 俺たちもボロボロだけどね!

 まずはメリッサが限界を迎えた。


「刀折れた! リタイヤするわ!」


 近接戦闘型はやはり標準機じゃもたない。

 俺も装甲ハゲまくり。

 広告なんてほとんど読めないもん。

 次はエディ。


「クソ! 弾切れ、突っ込むぞ!」


 ローザリア軍と斬り合うがすぐに剣が折れてリタイヤ。

 そうなるよねー。

 レンはスナイパーライフルの弾がなくなると「降参します」と降参した。

 ですよねー!

 で、俺はと言うと……。


「おいレオ……首がもげそうになってるぞ」


「るせえおっさん! あんたも顔が半分なくなってるだろが!」


 ローザリア軍に勝利したはいいが動いてるのが不思議な状況になっていた。


「バカじゃ……道化の妾から見てもバカがいる……」


「あ、うん、うちの婿殿はその……降参できるのを忘れておるようじゃな」


 カトリ先生はもう剣はとっくに折れて捨ててた。

 俺も剣と片腕が折れてステゴロ仕様になっていた。


「来いこのバカ弟子!」


「うおおおおおおおおお! 死ね師匠!」


 お互い殴り合う。

 10発ほど殴り合ったころだろうか。

 お互いの拳と機体が完全にひしゃげたころ……。


『エラー発生。システムダウン』


「うきいいいいいいいいいいいい! システムダウン!」


「こっちもシステムダウンした! 表出ろレオ!」


 宇宙空間で殴り合いの続きを……。


「このバカどもがああああああああああああああ! 試合中止!」


 嫁ちゃんが試合終了を宣言し、俺たちは引き離される。


「ウキ! ウキキキキキ!」


「ガウ! ガウウウウウウウウウウウ!」


「鎮静剤を使え!」


「うきー……うきゅ」


「がう……きゅーん」


 こうしてクロノス王は死ぬまで戦いをやめない説が浮上したのである。

 ソンナコトナイヨ。

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― 新着の感想 ―
周りにいるのが一撃特化のバカ上澄みというのを忘れてはならない(戒め
最大のストレスは「出番が無い」事じゃないか?w
アリッサ…まさか高難易度試験に落ちたって言うストレスで賢者に覚醒したのか………結局お前もジェスターやんけ!www そんなアホな理由で覚醒すんなし!!w てか上振れで推移したら別のストレスでキツいの見て…
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