おまけ おっさん、賭博都市に行く
賭博都市が世界大戦の引き金になるという。
賭博都市は店のほとんどが賭場で、まとも店は2割にも満たない。
ギャンブル依存症の王族でもいて、すりまくってキレるのかな。
いやあ、今回はかなり手ごわそうだ。
賭博都市を壊滅させても、似たような場所はすぐにできるに違いない。
かと言って、ギャンブル依存症の治療をやるにしても、こういうのに来る人はもう破滅した人が大半だ。
賭博は、税金が美味しいから、王族も領主もなくすことに同意などしないだろう。
「助手、来いアルマ、エリナ、モニカ」
「はいな。はっでな街やなぁ」
「来たわよ。街ひとつが繁華街なのね」
「光ある所に影あり。闇の気配を感じる」
状況を説明。
「あれやな。賭けを成立しなくすれば良いんや」
「それをどうやるのか考えないと」
「闇のチート力を使うのだ」
チートと言えばスキルだな。
ダンジョンを作って、ボスのドロップ品スキルオーブを出す。
まずは賭博読心。
賭博に限って心が読める。
対戦相手の心が読めれば、もう無敵。
賭けは成立しない。
そして、透視。
これがあれば伏せられたカードも覗ける。
透視はエッチなことに使えないように、人間に使うと骨や血管が見えるようにした。
更に念動スキル。
念動スキルはサイコロの出目をイカサマし放題だ。
ただ、相手も馬鹿じゃないから、鑑定スキル持ちや、そういう類の人間を配置する。
そこで、技能隠蔽スキル。
スキルの存在を分からなくする。
読心でも、鑑定しても、スキルの存在が分からない。
賭博都市の近くにダンジョンが出来て、金に困った奴らが入る。
そして、スキルを得た。
俺はいま賭場に来ている。
「おい、今サイコロが変な動きをしなかったか」
賭場で客がいちゃもんを付けた。
念動を使ったと思われる客は涼しい顔だ。
「次だ次」
負けた客が暑くなっている。
だが、勝った客は勝ち続けた。
「お客さん」
黒服がイカサマしている客を捕まえた。
これから拷問でも始まるのか。
分かっててイカサマしているのだから、俺の責任はない。
スキルだって平和利用できるんだからな。
「お前、さっきから勝ち続けやがって」
「お客さん」
黒服が勝ち続けている客を連れて行った。
だが、そういう客が続出。
「イカサマ天国かよ。くそう」
イカサマしている奴は適度に負けて最終的に勝つということを覚え始めた。
賭場を仕切っている奴はおかしいと思っているがどうしようもできない。
賭博都市の賭場はイカサマ天国という噂が蔓延した。
ダンジョンで出るスキルオーブがこれ見よがしだからな。
「どこの賭場もイカサマだらけだ。やってらんねぇ」
「取り締まれよ」
「お客様、お静かに。鋭意努力中ですので、いましばらくお待ちください」
そこからはもうメタメタ。
賭博場は荒れに荒れた。
で生き残った賭博は競馬。
馬の思考読んでも無駄だ。
ただこれも念動スキル持ちによって荒らされた。
「どこのどいつがダンジョンなんか作ったんだよ」
ダンジョンが封鎖された。
となるとダンジョンはスタンピードを起こした。
モンスターからは稀にスキルオーブがドロップするようにしてだ。
イカサマスキルが蔓延した。
ダンジョンの封鎖は逆効果になって、イカサマはますます流行った。
ギャンブルは勝つか負けるか分からない所が楽しい。
イカサマで勝つのも楽しいかと言えば、金は入るが、楽しくない。
イカサマをしてない人は常に負けるとなったらやめてしまう。
イカサマが横行しているとなれば、みんな賭博はしない。
賭博都市はなくなって、普通の繁華街都市になった。
繁華街都市では飲み屋などが軒を連ねる。
ダンジョンがすぐ近くにあるので、金には困らない。
それと、医者の学校ができた。
透視は物凄く病気の治療に役立った。
賭博は潰れるし、病気の治療も出来るし、良い事尽くめだ。
念動と、技能隠蔽と、賭博読心は、あまり役に立たない。
だが、技能隠蔽は殺し屋に流行った。
上手くない流れだが、知るものか。
賭博都市を作って世界を危機に陥れるのが良くない。
その罰とでも思って貰おう。
ダンジョンで魔石を採って、繁華街都市で飲むのが日常風景になった。
酒の依存症は今回の依頼と関係ないので放っておく。




