閑話 冒険者の災難
俺の名はライト。冒険者をやっている。
ちなみに剣士だ。
魔法使いのレイとヒーラーのミーナとの3人組で、フォックスというチームを組んでいる。
これでもギルドランクCのチームだぜ。
まぁギルドの話は後にしてだな。
今日もギルドの依頼とレベルアップを兼ねてラデリア平原に来た俺達。
依頼はオーク10体だ。
俺達なら油断しなければ倒せる相手だ。
いつも通り索敵しながら一本道を進むと、オークの集団を見つけた。
これはツイてると思ってその集団に近付いたんだが、オークの影で見えなかったがゴブリンも集団でいやがった。
しかも戦ってるわけじゃなくて、集団で黒鹿の群れを襲っていやがった。
今までは魔獣が魔獣と組むなんてことはなかったから、俺達は油断した。
いつの間にか奴らが俺達の周りを包囲していた。
「おいおいどんな冗談だよ………」
俺はため息をついて背中の剣を抜いた。
ミーナもレイも、杖を構えた。
俺は近くのオークに斬りかかり、勢いを緩めず水平に薙ぎ払う。
「火弾!」
レイが援護をしてくれるため、俺は構わず他の敵を斬り伏せる。
「光の裁き!」
ミーナはヒーラーの為、光魔法を使える。
命中率は高くないが攻撃手段はある。
自分の身は自分で守れる奴だな。
30分程戦っていたはずだが、キリがない。
俺達の体力も魔力も現界が近い。
ミーナを背に庇いながら、どうするか考えていた時、背後から高威力の魔法が飛んできた。
防御姿勢を取ったが、俺達に当たらず全て魔獣に命中した。
「な、なんだ!?!!」
飛んできた方向を振り向くと、身なりの軽い美しい男がいた。
滲み出る強さに、あいつが魔法を打ったとすぐにわかった。
人間じゃないような美しさ。
男はただの旅人だと言って俺達の側を通りすぎようとした。
ミーナの言葉にも軽く返し、やはりこの場を過ぎ去ろうとする。
俺は男の肩を掴んだ。
「まぁ名前だけでも教えてくれよ」
そう言ってニヒルに笑ってやると、顔をこちらに向けてヴァイスと名乗った。
「そーかヴァイスか。俺はライト、ローブの男がレイ、女がミーナだ。覚えといてくれよ」
俺がそう言うとヴァイスと名乗った男は小さく頷き、街の方へ歩いて行った。
「……あの魔法の威力、只者じゃないですよ」
レイの一言に、俺は頷いた。
「なんか起こりそうだな………」
ヴァイスとまた会えるかねぇと考えながら、俺達は倒した魔獣の討伐部位を回収するために、魔獣の山に近付いた。




