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イノウモノガタリ  作者: A.S
二年生編
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93/97

敵

噴水を眺めながら俺は、今回の騒動について考えていた。

「冷たッ」頬に冷えたものがあたりついそう呟いてしまう。

「何してんの?要?」

背後を振り掛けると飲み物を持った照がいた。

「よっ!照。頭冷やし中......ってのと今回のことについてかな。」


「動画を拡散したのは誰かって話。」

「いや、そ(・)の(・)先(・)の(・)話(・)だ。今回の主犯をとっ捕まえてもあまり効果は無いだろう。」

「その理由は?」

「おそらく学園の外からのテコ入れ。」

「どゆこと?テコ入れ?学園内に裏切り者がいるかもしれないって話?」

「裏切り者がいたとして、よく入れたな。しかもここまで生き残っていた.......。

 っていうか多分は、裏切り者じゃなくて内通者だ。」

「???......話がよく見えてこないんだけど。」


「じゃあ、簡単な話。裏切り者と内通者の違いって何だ?」

「う〜ん?なんだろ。」

「裏切り者は、単独犯。

 たとえ、複数犯だとしても小さな差はあっても完全な上下関係は無い。

 内通者は、複数犯......といっても組織的な奴らがやる行為だ。

 単独犯の場合は、内通をしたとしても、その情報を流すところは無い。」


「その理論なら、この動画を流してのは、まだ水面下に現れていない裏切り者って可能性もあるけど。

 内通者って断言した根拠は?」


「外で待っている『組(・)織(・)』がいなきゃ、内(・)通(・)な(・)ん(・)て(・)成(・)立(・)し(・)な(・)い(・)。

 ってのが一番だが.......

 この学園に入るには、計(・)画(・)段(・)階(・)で(・)の(・)年(・)齢(・)が大

 切になってくる。」


「あ........それは都合が良すぎるよね。それに、その人がいる前提での作戦は危険だよね。

 この学園で脱落してはいけないし、強すぎても疑われる。」


「たまたま、裏切り者同士の中でその存在がいたといっても筋は通るが、

 組織的な活動の中で、人質を取り、誰かに無理やりやらされた。

 .......っとかの色々な考え方ができる。

 内(・)通(・)者(・)特(・)有(・)の(・)組(・)織(・)が(・)動(・)い(・)て(・)る(・)っ(・)て(・)考(・)え(・)た(・)方(・)が(・)わ(・)か(・)り(・)や(・)す(・)い(・)。」


「.......なるほどね。それじゃ敵は」

「あぁ、外側からも内側からもいる。サンドイッチだな。」

「ただ、その組織ってのは目処がついてるの?」

「あんまりわからないのが現状だ。だが、構成員なら少しわかる。」


「なるほど。一人目は、内通者。これは、もう確定だね。」

「二人目は、恐らくユウラギだな。」

「あの時、要を仕留められなかったから?」

「それもあるが、一番はユウラギが学年末試験の場所がわかった.......」

「たまたまと言ってもいいけど、

 他にも根拠があるから黒色寄りのグレーって感じかな。」


「そして、修学旅行に襲撃してきた女の方の異能力。......異能力を無効化する異能力。

 正確には違うんだろうが、そこは今どうでもいい。

 ユウラギが同じ能力を持っていた時点で、組織にはソイツもいるだろう。」

「あとは、それと同じ襲撃に参加していた。死と生の異能力を持つ男もだね。」


「そして、ハロウィンの時。.......Mr.ユウネスとかいうやつがいたが、

 あれは十中八九ユウラギだろうな。」

「あとは、文化祭のときの男もだろう。元々、内通者の存在はアイツがもらしたようなものだからな。」


ーーー「これで計、1+1+2+1=5だから.......5人!」


「だが、あくまで今までに表面化に出てきている奴らだけだがな。」

「でもさ、これって勝てなくない。」

「.......『即死と高速回復』

『異能力を無効化』

『神出鬼没』

『最凶の頭脳』

『得体の知れない異能力』

少なくとも、この五人を倒さないといけないのに。」


「できなきゃ死ぬだけだ。」

「そういうストイックなところ割と好きだよ。」

「あいにく心に決めた伴侶がいるので。」

「likeだよ。L I K E!」

「ちょっとからかっただけじゃねぇかよ。」

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