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イノウモノガタリ  作者: A.S
二年生編
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83/91

夢③

「やはり、蓮の卵焼きは格別ですな!」

目の前に見覚えのある黒髪の少女がいる。

(またか。......しかも、崖から落ちてる時にも一瞬いたような気がしたけど)

「...卵焼きは別にいけどさ。野菜食えよ」と、()()()()()()が言う。

「無理やり...させようとするなんて。変態♡」

「.......」対応がめんどくさいのだろう。沈黙を貫く。

「じゃ、責任取ってね。ってなわけで卵焼きもら〜い」

お構いなしに弁当箱から卵焼きを取る。

「あっは♡不貞腐れてやがんの〜。しょうが無いな、目を閉じて...」

途端に視界が黒一色になる。少女に言われた通り目を閉じたのだろう。

キュキュという音と共に、おでこ...つまりは額に何かされている感触を感じる。

「開けていいよ!」シャットアウトされていた風景などの情報が脳に入ってくる。

「何した。()()」と初めて俺ではない俺が言葉を発する。

()()?人の名前か...だとするとこの黒髪の少女の名前になるが...)

「はい。鏡」と鏡を手渡され、額をみると、

大きくマジックで"肉"と書かれていた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

起きると、ベットにいた。...いや、当たり前か。

窓から見えた三日月がまだ夜ということを知らせる。

「ユイ...か」と初めて知った少女の名前を呟くのであった。

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