王国ゲーム
「端末に役職が表示されたってことは、おそらくもうゲームが開始されているってこと。
だから、預言者は早く能力を使わないと。」誰かが叫ぶ。
「僕が預言者...です。」と手を挙げながら小さく言う。
預言者が出たことでざわつき始める。主に「どの役職を考えたらいいんだ?」などの相談である。
ざわつき始めたことにより、声が通らなくなる。.......もうすぐ4,50秒ぐらいたっつてのに。
「静かに。私がKINGです。」と言う声と比例して、静かになっていく。
「予言した方がいいのは、王です。狙う相手がわかった方が対処しやすいですから。」
遠くに居たので、顔は見えないが、
声の高さ的に女の子だろうか......辺りは、先ほどまでとはまるで真逆で完全に静音を貫いている。
「わ...わかりました。」と預言者と言っていた男の子が、端末で何やら操作を始める。
これが、予言...相手の役職持ちをわかるための操作なのだろう。
操作をし終えた直後に『預言者の結果を発表します』と森の中からナウンスが聞こえてくる。
あらかた、森の中にスピーカーが仕掛けられているということなのだろう。
『一年生チームの予言結果は......王:雅羅九 統一
二年生チームの予言結果は......王:視野未来』
と、相手チームの王の名前がわかり、逆にこちらの王の情報が相手に知れ渡る。
(視野未来......確かSランクで、夏の合宿の時とか、文化祭のナレーションとかやってた人か)
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side change 大井照
何度も端末を見るが、そこには歩兵としか写っていない。
「だよね〜。僕はどうせ役無しだよぉ」と呟きながら、
顔を下に向け、このゲームの攻略法を考える。
(歩兵...と言った点から、将棋っぽいけど、王が英語表記になっていることや、
倒したら駒として使えるみたいな感じでは無いと思うから、どちらかと言えば、西洋将棋...チェスか)
「大事なのは、攻めと守りの配分......」「そうです。私が言いたかったのはそれです。」
と王の声がし、顔を上げると、周りがこっちを見ている。
あれ、俺なんかやっちゃいました?みたいなオーラを出していたのかは知らないが、
「カッコつけんな」と一の間にか後ろにいた要に言われる。
「あれ、さっきまで前に」と言おうとしたところで、
「にしても、攻めと守りの配分は決めないといけませんわよ。
いつ相手が攻めてくるかわからないわけですし。」と遮られる。
「5対5は、どうでしょうか?」と視野さんがいうが、
「却下だ。中途半端なのは良くないし、試験を俺たちよりも四回受けてる二年生の方が
人数が少ないはず.....たたみかけるにしても守りに徹するにしても、最低でも3対7ぐらいの配分だ。」
「要くんの言うとおりだと思う!全体的にしても個人的にしたとしても、
ほぼ全てにおいてあちらの方が上。唯一の勝ち口は、勝っている人数をうまく使うことだと思う。」
とEクラスの意見を伝える。
一泊おいて、「わかりました。攻め8守り2で行きます。.....では、」
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数分で守りと攻めのメンバーを決め終え、僕らEクラスは、守りにつくことになった。
あとは、守りに使えそうな異能持ち13,14人ぐらいだろうか。あとの60人ぐらいは、攻めに行った。
玲さんは、氷で城壁作るのに集中してるし、要は、どっか行ったし、
暇や......そうだ、そこにいる人に話しかけよう。
「君の名前教えてもらってもいい?」と僕が聞くと、
「いいですよ。僕の名前は、複宮 製治。えっとあなたの名前は、確か....」
「僕は、大井照。よろしくね。」そこから少し雑談をしている間に、
「大きい〜」と思わず呟いてしまったほどの氷の城壁ができている。
「頑張りましたわ。」と玲さんが自慢げに話す。
すると、ピコンと通信端末の通知音が聞こえてくる。
「だれの?」と聞くが、首を横に振るばっかりである。
「あたしのだと思う」と視野さんが、呟く。
「見るね」と言う声に全員反応する...いやしざる負えない状況というべきか
おそらく、指の操作的に通知を開いたのだろう。
彼女の顔がどんどんと青ざめていき、その一言を放つ。
「一年生チーム......五十四人脱落。生存人数、残り32人、
二年生チーム......六人脱落生存人数、残り21人」と聞きたくなかった結果を聞かされる。
「一気に54....しかも6しか相打ちいけなかった...嘘だろ」
全員が絶望する。......しかも、後から言われた情報、
生存人数を確認したところ、脱落したのは、SランクとAランクが大半らしい。
「なぁに、うだうだしてんだ。こう言う時こそリテックス♪、リテックス♪」
いつの間にか、居た要くんがいう。
「はぁ、それ言うならリラックスですわ。」ため息をつきつつも、どこか安堵した声で玲さんが言う。
「気分で押されたら負けだよな。」と誰かが言い、
「おう」とみんなが反応することで、希望が見えてくる。
「へぇ、楽しそうな話してるね。僕も混ぜてよ。」
「!!!」急いで、戦闘体制に入る。(いつの間に、てか敵かよ。)
「立派な城壁だね。まぁだけど、所詮は、子供の戯れといったところかな。」
パチンと音を指で出すと、氷が溶けていた。
(異能の開示もなしで、この威力!!!これが二年生)
「ごめんね。要くん、私たちも本気だからさ」ともう一人二年生らしき女性が出てくる。
「美桜奈さん!」と要くんが反応する。
「あの時の!(参照ep.60 尾行編)」
(どうする。盤面も字面も複雑だ。一旦は.....)「死ぬ気で守ろう。みんな」と呼びかける。
反応こそしないものの伝わっていることぐらいは、分かる。
そして、まだ何人かは、近くに隠れていることも
と、考えている矢先に、仲間が一人脱落する。
致命傷を喰らった後、霊膜が展開する。次の瞬間には消えていた。
速すぎて、少ししか見えなかったが、異常な速度で、どこかに向かっていった。
(おそらくは、脱落者専用部屋みたいなものがあるのだろう。そこに移動した...か)
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戦闘が激化する中で、気づけば、
そこには、僕と要くん...あとは、視野さんと複宮くんしかいなかった。
そして、追い打ちをかけるようにピコンと鳴る。
それは、おそらくだが攻めの部隊が全滅したと言う合図だろう。
僕ら四人は、背中合わせで、二年生の動きを牽制しているが、
攻めの部隊を倒した二年生の援軍が来れば、完全に破られる。
(.....やるしか無いか。)と考えた僕は、三人に耳打ちをして、リタイア覚悟の戦法を取る。
「3...2...1...最大出力 陽光」
(リタイア覚悟の戦法とは目眩しである。しょぼいと言われたとしても、仕方がないが、
この作戦は、僕が囮になる。そして一人になった僕は、
必ずといっていいほど、相手は狙らってくる。リタイアは確実だ、間違ってはいない。)
三人が走り出す。目を光で怯ませたのに、正確に三人の方向へ向かう奴らがいる。
千里眼みたいな異能を持ってる奴らか。
「行かせないよ!」
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baton touch 視野未来
ピコンとまた通知音が鳴る。(大井くんやられちゃったか。)
二年生の追手は、多少減ったものの、それでもまだ追跡してくるほどには数が多い。
「複宮くん。なんとかできない?」「僕非戦闘型の異能でして。」
「えぇ!じゃあなんでここまで生き残ってるのよ」と疑問を問いかけるが、
「条件揃ってないと使えないんですよ。」と弱々しく呟く。
(走りながら、喋るのも体力消耗するわね。いつかまた追いつかれる。早めに手を打たないと)
「明護くん。異能使って」「へいへい。」と手で銃弾の形を作り、敵に向かって撃ち抜く。
と思っていたが、発動すらしていない。
「どういうつもりよ」と私が声を荒げると、「おかしいなぁ〜」と複宮くんが呟く。
「いや、あなたじゃなくて、明護くんに言ってるの。」
(まずい、脚が......)地面に張り巡らされた根に足を引っ掛けてしまい転倒する。
「まずっ、」(いや、遅かれ早かれこうなっていたんだ。)
二人が前に立ち、相手の攻撃から私を守る。
「早く立ってくださいよ。」「そうだぞ。」
複宮くんは、持ち込み可能の武器の刀?だろうかそれで対抗している。
明護くんは、いつの間にか手に銃を持ち、相手に撃っていく。
「あの乱戦中に地面に落ちてるやつ拾っといてよかった。」と呟きながら、相手を倒す。
「皆の衆下がれ、我が斬る」と二年生で、刀を持っているやつが、命令している。
(何する気だ?......はっ!)「しゃがんで」と私が叫ぶ。
私が見た未来では、さっきこの攻撃で3人やられてたけど、
「「間一髪」」と二人がしゃがむと、そこに合わせて二年生が切り、二人が脱落する。
「なんで?」と私が困惑していると、
「それはな。貴殿の異能だと、結果を見るで終了する。我が、過程の中でフェイントをかけいるか、
いないかなどわからないだろ。」と親切に答え合わせをしてくれる。
その隙に、私は通信端末を取り出し、相手に投げつける。
(もうこれで使えなくなっちゃうけど......)投げたスマホの画面が視界に入る。
一年生チーム生存人数1 二年生チーム存人数17と書かれている。
スマホを投げ捨て、相手は、スマホに気を取られる。その瞬間に全力で走る。
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はっは、と息を整えながら「ここまで来れば大丈夫でしょ」と呟く。
「残念でした!」と言われ、後ろを振り向く時には、すでに刺されていた。
「脱落!!まぁ...でも、こうなるってことは、わかってたわよ。」
私は、次に目を開けると、控え室に居た。
見ると、二年生もすでに帰ってきていた。......王を除いて
ピコンと電子音がなり、
『王国ゲーム終了...
winner is 1st grade team.
He overthrew the king. He is Kaname Akamori』と書かれている。
その英文を翻訳すること自体は簡単だった。
問題は、その内容を理解することにあった。
数人を除いて全員がその場で、「ハァ?」と呟くのであった。
続けて、画面には、動画が流れる。LIVEと書かれていることから
生配信なのだろう。そこには、...明護要がいた。
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「さぁ、種明かしをしようか」と俺が呟く。
一つ目は、と俺は、通信端末の顔面を見せる。
そこには、YOU ARE Assassinと書かれている。
「俺は、生存人数にすら入らない、暗殺者...アサシンだったてわけさ。
では、君たちに疑問が生じるだろう。いや、お前守る陣営にいただろうって。
あれは、俺の複製だ。複宮 製治くんが作ったね。
一生懸命、俺の分身が頑張っている中、俺は、ただひたすらと王の首を狙っていた。
極端な話、王さえ倒せれば、あとは倒さずに済むからな。
そして、二つ目、二年生チームは、定期的に連絡を取っていた。つまり、生存人数が簡単に確認できた
わけだ。そのおかげで、生存人数が二人になった時に、
俺の複製か、複宮のどちらかが暗殺者と思って、
暗殺者についてなんの疑問も持たなかったんだろう。
だが、残念ながら、真の暗殺者は俺で、お前らが、暗殺者か疑っていたのは、
複宮が異能で生み出したものだから、当然人数カウントには、入らない。
つまり、連携の良さが裏目に出たってわけだ。
以上がお前らが負けた理由...元い俺たちが勝った理由だ。」
思い出したかのように、あっ、と言って
「おたくらの王は、今帰ってるところだ。強制リタイアよりも、
自分からリタイアした方がつくのが遅いみたいだ。」と俺が説明し終え、
二人の王の端末から配信を切る。
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「つまり、あいつは今一人ということか。設置型にしといてよかったな。」
と、リタイア室で男が呟く。
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「よっしゃ、俺もリタイアして、帰りますかぁ。」と、自分の端末のボタンを押そうとした瞬間、
端末が壊れる。「えっ!」後ろを見ると、
「扉...元い、狭間は開かれた。おはよう。そして永遠のおやすみ」と、男は攻撃を与えてくる。
(なんで、一年生二年生含め、俺以外は全員リタイアしたはず。じゃあ、外部からか。
なんにせよ。助けを)と気づかれないように、
また、王の端末をいじって配信を開始する。
to be continued
次回一年生編完結「終幕」お楽しみに!
ぶっちゃけると、いつも700文字ぐらいで投稿するのに、
今回は文字数(空白・改行含む):5373字 約8倍
文字数(空白・改行含まない):4986字 約7倍
笑っちゃうよねたはー




