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53闇魔法の訓練は大変でした⑤

「エマ様さすがですね!よくぞ、あの攻撃を避けられました。お見事でございます。」


と言いながら、エマの執事らしいその男性は、拍手をしながらこちらに近づいてくる。近くで見るとライムグリーンの瞳がキラリと光り、まるで目に宝石でも埋め込んだかのような美しさだ。


エマはというと、下を見て終始怖い顔で無言を突き通していたかと思えば、いきなり怒涛の勢いで喋り出した。


「さすがですね?‥‥じゃないでしょ!!!執事ともあろう者が主人に向かって魔力弾ぶつけるなんて正気じゃないでしょ!しかもなに全力でぶつけてくるのよ!リーンもいたんだし危ないじゃない!怪我どころの話じゃなかったかもしれないでしょ!それを責任取れるの?」


一息つく間もなく、喋ったためエマは呼吸を荒くした。しかし、エマの執事はそんな主人をヒヤリと冷たい目で見据え眉毛ひとつ動かさなかった。


「落ち着いてください、エマ様。そもそも私が本気を出したら、いくら貴方様でも無傷でいられないのはご存じのはずです。」


「そ、そんなことわからないじゃない!」


「これまで何回も私にボコボコにされたことをエマ様はお忘れのようですね。これは、一度頭の検査をされた方がよろしいのでは?」


「そんな必要ある訳ないでしょ!」


「でしたら、ご存じのはずですが?」


「‥‥。」


「そもそも、エマ様に魔法を教えたのは私はなのですから、貴方様の実力を誰よりも知っているのは私なのですよ。そのため、魔力弾の威力の方も調整してましたから死ぬことはないと思ってました。」


「それでも、怪我をする可能性はあったでしょ!」


「その時の場合の対応も考えておりましたから、心配は必要ありません。そもそも、時間に遅刻してきたのはエマ様の方ではないですか!」


「たったの5分程度許しなさいよ!あなた執事でしょ。それに長距離の移動魔法は魔力消費だけじゃなくて体力消費にも繋がるんだから多めに見なさいよ!」


「私は、間に合うような時間を指定したはずですがそんなこともお忘れですか?」


息つく間もなく繰り広げられる言い合いに、私はというとあっけにとられていた。しかも、あの魔力弾を撃ち放った理由が時間に遅れたからなんて、流石に酷すぎる気がする。というか時間に遅れたのって私のせいか。エマは時間気にしてる様子だったもんね。これは、謝らないといけないやつですね。


2人はというと今も言い争いが続いていて、魔法攻撃を始めそうな勢いだ。いや、ちょっとほんとに始まりそうなんですけど!焦った私は2人の間に駆け込んだ。


「あ、あのー!」


「「!!!!!!!」」


「お話の最中すみません。時間遅れたの私のせいなんです。ごめんなさい。だから喧嘩はやめてください。」


勇気を振り絞り、行った行動だったが、心臓はバクバクと嫌な音を立てていた。冷や汗が止まらない。


「「‥‥‥。あはははは!!」」


突如、2人の笑い声が聞こえ、顔を上げると何故か2人は笑いを堪えきれない様子で笑いまくっていた。状況が飲み込めない私は、頭にはてなを浮かべるばかりだ。


「あー、おっかしい!ほんとにあなた面白いわ!」


笑いすぎて目に溜まった涙を拭いながら、エマはさっきまでの様子とは打って変わったひょうひょうとした様子で答えた。


「ハハッ。間違いないですねエマ様。貴方様が興味を持たれる理由がよく分かりました。」


執事さんの方も冷徹な先ほどの表情はどこに行ったのか、豪快に肩を震わせ、笑っている。


「え、エマ?今のどこに笑うポイントがあったの?」


「あ、それはね私たちの喧嘩って始まったら基本的には決着がつくまで終わらないからこれまで誰も間に入ったことなかったんだよね。だからまさか、危険を顧みずに入ってくる人なんてこれまでいなかったから余計に‥‥、お、面白くて。」


「エマ様のおっしゃる通りです。それにあの時の顔がかなり必死すぎて、、こっけ‥失礼。可愛らしかったものですから。」


いま、滑稽って言おうとしなかった?この毒舌な執事さん。それにエマも笑いまくってるし。なんか、あんなに必死だったのが急に馬鹿らしく思えてきた。

なかなか、リーンの過酷な闇魔法の訓練に入れなくてタイトル詐欺な気がしている今日この頃ですが、次回には闇魔法の訓練に入ると思います。どうぞ、お楽しみにお待ちください。

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