20 神殿へ行きます①
剣術を習い初めてから数日、私も少しずつだが慣れてきた。ミルとも毎日会っているので、会話にタイムラグがなくなり、前より自然に会話ができるようになった。
まぁ、相変わらず大変なことに変わりは無いのだが。
あと、水魔法についても上達し始めてきた。今はバケツ10杯分ぐらいなら、余裕で水を出し続けられるようになった。後、前世で言うところの水鉄砲を手でできるようになった。どうやら、魔法は使えば使うほど魔力量が増えていくらしい。そろそろ、他のレベルの魔法もやってみようと思う。
ここ最近は順調だったので、昨日の晩ご飯の時間にお父様に明日神殿に行くことを伝えられるまで、きれいさっぱりそのことを忘れていた。
そしてついに、今日は全然、何なら全く行きたくもない神殿に行く日が来てしまった。もう、私は騙されない。だいたいなぜか出かける度に攻略対象たちと会うんだから。最善の注意を払おう。そう、決心した。
今は、いつもは、あまり着ないような白のドレスを着させられている。なんでも、神殿では綺麗な格好をしていくのが礼儀だそうで、いつもよりラーナがはりきっている。そもそも、綺麗=白って考えは、日本人みたいだ。
全ての準備が終わり出発したのはお昼をすぎた頃だった。今まであんなに長い準備をした事がなかったのである意味疲れた。
神殿までの道のりは、意外に遠く、広場などの中心街をぬけた自然豊かなところにあった。
なんか、すごくマイナスイオンを感じられそうなところだ。いやー、気持ちいい。ちょっとだけだけど、来てもよかったかもしれない。
そうこう、言っている間に神殿についてしまった。
神殿全体が白のレンガが積み重なってできている。
どうやら、これから神殿で女神様にお祈りを捧げ、大神官から祝福を受けるらしい。この国では、大神官の祝福は、滅多に受けれるものでは無いのでとても貴重な機会であるそうだ。
「お待ちしておりました。アスガルド公爵家の皆様。本日は、私セロンが案内をご担当します。」
「あぁ、よろしく。」
そう言って出てきたのは白髪のいかにもおじいちゃんって感じの人だ。私は、移動の際は常に近くにロンド・セルラントがいないか注意しながらあるいていた。
「ここが祈りの間でございます。ここで女神様にお祈りをすることで、今後女神様の祝福があなたがたの未来に反映されるでしょう。」
いや、ほんとに宗教の勧誘みたいだな。なんて、思いながらとりあえず、私は女神様にお祈りをした。
どうか、どうか、私と攻略対象たちを近づけないでください。私は、ただ悪役令嬢ではなく平凡に暮らしていきたいだけなのです。よろしくお願い致します。
と祈った。かなり長い時間お祈りを捧げるのに集中していたらしく、お母様に声をかけられるまで気づかなかった。
「次に大神官様への拝謁するために場所を移動します。」
その声で、私達は移動し始めた。最後に見た時に女神様の瞳が青く光ったように見えたが、すぐに元の石像に戻ってしまった。あれは気のせいだったのだろうか。
次に移動をした場所では、王座のような場所に白髪で髪が長い30代前後の男性が座っていた。
「最高神官様。どうしてここにおられるのですか?」
今、最高神官って言った?まさか、ロンド・セルラントのお父さん?大神官がいるんじゃなかったの?てか、若くない?もっと、セロンさんみたいなおじいちゃんがやると思ってたよ。
「いやー、ちょっとあそ…、様子を見に来たんだよ。」
今この人、遊びに来たって言いかけたよね。なんなんだろう。この掴めない感じの人。私の苦手なタイプだわ。
「各地の巡礼は終わったのですか?今は、確かアリスタ地方にいるはずでは?」
「いーや〜。ちょっと休憩だよ。」
大丈夫か、この人。こんな人が神官の頂点で本当にやってけるの?
「大神官様はどちらへ?」
「え?俺の代わりにアリスタ地方にとばした。」
え、まさか瞬間移動の魔法があるの?やりたい。
前世で言うところのドラ〇〇んのひみつ道具みたいなものだよね。いいなぁ。
てか、飛ばされた大神官、大迷惑じゃん。人のことを考えて行動して欲しいよね。
「はぁ。今は、アスガルド公爵家の皆様が来ているので、代わりに祝福をよろしくお願いしますよ。」
「わかってるよ。」
その後、私たちは先程の祈りを捧げたように両手を合わせて祝福を受けた。祝福をされた瞬間一瞬体が浮いたように感じられた。その後、体が嘘のように軽くなった。どうやら、転んで傷ついた怪我まで治ってしまったのでヒールの効果もあるらしい。
「今日はありがとうございました。最高神官様の祝福を得られたなんて、私共は本当についておりました。今後また機会があればよろしくお願いいたします。」
「はい。あなた方に幸あることをお祈りしております。」
そう会話をした後、私たちは帰るためにその部屋を出ようとした。
話が長くなりそうなのでここで一度きらせてもらいます。中途半端な感じがして申し訳ないです。




