15 突然の出会い
んー、よく寝た!最近私は、4時には目が覚めるようになってしまった。いやー、人間成長するものだねー。でも、4時って私おばあちゃんじゃん。
そんなことより、今日こそは、ミリアム師匠の試験に合格できるように頑張ろう。
まだ、ラーナも来てないし、せっかくだから運動先にして体をほぐそう。
そう思い、まずはストレッチを始めた。
いやはや、ここでバスケの経験が生かされるとは思わなかったわ。コーチに感謝!
~20分後
んー、そろそろ動けそうだな。でも、まだラーナが起こしに来るまで、後、15分あるんだよね。
そーだ。久しぶりにあれやろう。
………………………
コンコン。
「リーンお嬢様おはようございます。って、何をなさっているのですか?」
「え?バク転だよ。ば、く、て、ん。」
「バク転とはどう言ったものなのですか。」
「あれ?知らないの?こうやってやるんだよ。」
そう言って、私は、ラーナにバク転からのロンダートをみせてあげた。
ラーナめっちゃポカンって顔してる。おもしろい!!
しかも、ポカン顔かわいい!
「な、な、なんて、」
「なんて?」
「なんて危ないことやってるんですか!」
ラーナ、ボリューム考えてよ。うるさいよ。朝から。
「大丈夫だよ!」
そう言ってもう一度バク転を見せてあげた。
「はぁ。お嬢様が変わってしまった。前は、もっと清楚だったのに。私は、一体どうすればいいのだろう。」
ラーナが何か言っていた気がするが、私は久しぶりにバク転ができてテンションが上がっており、聞こえなかった。なんか、今日は合格できそうな気がする。
「はぁ。とりあえず、着替えますよ。お嬢様」
そう言ってラーナはいつもの如く素晴らしいスピードで着替えさせてくれた。さすが、ラーナ、神業をお持ちだ。
「それではいってきます。」
そう言って、いつもの原っぱに向かった。すると、すでにそこにはミリアム師匠がいた。それと、普段はいない知らない男性が立っていた。朝日で反射して、私の位置からだと顔が見えない。
近づくと、だんだん顔が見えてきた。紫色の瞳がキラキラ輝いて見える。髪はミリアム師匠と同じ赤色ですごく美しい顔立ちをしている。これ女装させたら、めっちゃ美人になれるわ。
「おはようございます。今日もよろしくお願いします。あの、ところでその隣に立っている男性はどなたですか?」
「あぁ、こいつは俺のガキだ。今日のテストは、いつもと違う方式でやろうと思ってな。おい、挨拶しろ。」
そうミリアム師匠が言うと
「ミル・アスタルオ。よろしく。」
え、、、めっちゃイケボ。美しい上にイケボって神がかってるじゃん。あー、なんか女神様がもしいたら、こんな感じだろうな。
「よろしくお願いします。リーン・アスガルドです。なんてお呼びすればいいですか?」
「なんでもいい。」
うわぁー、やっぱイケボ!惚れ惚れするわ。
「じゃあ、ミルさんって呼びますね。」
「ミル。…」
え、どういうこと?無言の圧力があるんですけど、
「えっと、じゃあミル?て呼べばいいですか?」
「コクン。」
きゃぁ〜!神々しい。なんなのこの生き物。
「ゴホン。そろそろ始めるがいいか?」
そう言われ、姿勢を正した。
「はい!」
「今日の試験。護身術からだ。ミルにこれから攻撃させるが全て避けろ。反撃はしてはいけない。」
「わかりました。」
「それでは、よーい始め。」
ミルってどんな感じだろう。おっと、いきなり蹴りがきたね。あ、なんか、驚いた顔してる。新鮮だわ。
こちとら、ずっとミリアム師匠を相手にしてたから、ちょっとやそっとの攻撃は当たらないのよ!
え、その体制から蹴り?嘘ー!
でも、それなら逃げちゃえ。私は、すぐに後ろに飛び下がった。
そんな感じで、私とミルの攻防は続いた。
何回も当たりそうになりながらも、小さい体を活かして何とか、攻撃を避け続けた。
そして、ついに約5分間攻撃を避け続け、私は合格を貰うことが出来た。
ヤッター!ついに!ようやく合格貰えた。でも、ミル全然疲れてないな。私なんて、肩で息してるのに。やっぱミリアム師匠の息子だもんね。さすがだわ。
あー、長かった。ほんとに一番大変だったわ。でも、ついに出来た。
「これで、完全な合格だな。」
「乗馬の試験はいいのですか?」
「あれ?俺合格って言わなかったか。」
…おい!言ってないよ!と思わずつっこんで叫んでしまいそうになったのを、私は必死でこらえた。
「そうなのですね。」
それを言うだけで精一杯だ。まあ、何はともあれ全部合格をコンプリートできたのは本当に嬉しい。
ここ最近で1番嬉しい出来事だ。あまりにも嬉しかったので、私は、ミリアム師匠に抱きつき、
「ありがとうございました!これもミリアム師匠のおかげです。」
と言った。師匠は、少し照れながら
「いや、リーンはよく頑張った。えらい。えらい。」
そう、褒めてくれた。私も嬉しくては自然と笑顔になった。
「いやー、ほんと、将来は、アスタルオ家にお嫁に来ないか?」
「え?、、アスタルオ家?」
「リーンどうした?」
「アスタルオ家って、名門伯爵家ですよね。」
「あぁ、まあそうだな。それがどうかしたのか。」
や、や、やってしまったー!あれ、そういえば最初の挨拶の時にそう言ってたよね。あははは、、、つくづく私は、ダメだわ。
え、ていうことは、ミルは、私の破滅フラグかーーー!
どうりでカッコイイし、美しいわけだわ。
あー、もう、これ以上関わり合いたくないのに。
トホホ。
「いいえ、なんでもないです。」
私は、そう答えるしかなかった。
「まあ、リーンが王太子の婚約者ってことは知ってるから、もしそいつが嫌になったら来な。俺も、そんでこいつも、お前なら大歓迎だから。」
そうミリアム師匠は、言うけどミルの考えてることは全然わかんない。だって、無表情すぎるんだもん。
「とりあえず、これにて授業は終了とする。明日からの授業はどうしたい?俺はこのままやってもいいが、まあ、リーン次第だ。」
私は、少し考えた後、あることを思いついた。
「でしたら、剣術を教えてもらうことは可能でしょうか?」
「剣術か。それは許可を貰ってるのか。」
その一言で、私は冷や汗をかいたが、ここでは何も言わない方がいい。下手に墓穴を掘りたくないもの。
ミリアム師匠はしばらく私の目を見たあと、
「おし。俺が責任をもって教えてやる。」
そう、言ってくれた。その言葉を聞き、私はガッツポーズを心の中でした。ついでにお父様ごめんなさい。でも、どうしてもできるうちにやっておきたいのよ。そう、心の中で謝罪した。
そんな形でとりあえず、その日の授業は終わった。
はじめまして。ゆゆです。ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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