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27 約束

「ここから逆の方に戻れば、さっきの倉庫のところで出られるんじゃない?」

 リゲルは奥の広いトンネルを指さした。

「方角からすると、そうだわね」アミタはまだ海底港に関心があるようだったが、カリを待たせていることを思い出しトンネルに向かって足早に歩き出した。


「あれ、なんだろう」

 広いトンネルの両脇に沢山の貨物用のコンテナが積まれていた。

「メーラト・ドームAって、サビル叔父さんが住んでいるドームだ」

 アミタはコンテナの中を調べだした。

「え、ちょっと勝手にそんな事してもいいの?」

「何言ってるのよ、私はこの宮殿の人間なのよ。いいに決まっているでしょ」

 とんでもない屁理屈《へりくつ》にリゲルが首をかしげた。


「さっきの倉庫にあったのとよく似ている。きっとこの海底港から運(・)び(・)出(・)し(・)て(・)たんだわ」「それってどういう事?」

「メーラト・ドームAってね、私の……本当のママの弟が今住んでいる場所なの」

「『本当の』ってどういう──」

「私はプリヤ王女の実(・)の(・)娘じゃなくて、パパが最初に結婚したママの子なの。ママは病気で私が産まれ直ぐに死んじゃったからよく知らないんだけど」

「そっか、ごめん」リゲルはアミタの目を見て優しく言った。

「そ、そんなことは今はいいわ。とにかく、パパが少し前からこそこそして変だった理由がやっと分かった気がする」アミタは真面目な表情でそう言った。

「だから、お願いリゲル。ここで見たことは誰にも言わないで」

 リゲルは今まで見せたことのないようなアミタの表情を読み取った。

「うん。誰にも言わない、約束する」

 それを聴いたアミタは小さく「ありがとう」と言って、再び前を歩き出した。





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