46話 マーレ邸での生活5
マーレ邸での勉強はどれも難しく無く、楽勝であった。もともと、覚える事は得意であり、1人で勉強する事が大半であった。
それにしても、暇だ。
この屋敷の敷地内を探索しているが、庭の手入れは出来ていない。
出来ているのは、マーレ大叔母様の趣味の庭園のみだ。 少し除草作業をしてみよう。
1人で除草作業をするには広い為、精霊を呼んで手伝ってもらおう。
「ソーマいる?」
「はい‼︎」
ソーマが目の前にクルリと現れた。
「ここら一体の除草をしたいのだけど、どの精霊が良いかしら?」
「そうですね。火の精霊は如何ですか?」
「火…ね。因みにどのように除草するのかしら?」
「辺りの草を燃やしてしまうんです‼︎」
「駄目よ。建物に燃え移ったらどうするの?」
「ならば水は如何ですか? 一気に押し流すのです‼︎」
マリアはムカっときたので、ソーマを小さなフィールド内に閉じ込め、水で押し流した。
当然、精霊にも効くように、魔力をたっぷり込めた水だ。メビウスの輪状に繋げているので永遠に流れる。
「こうね、ソーマ。」
「ガボボ……マリア様、許して〜‼︎」
暫く流し、少し可哀想になったので解放してあげた。
「エターニア呼ぼうかしら?」
「え゛‼︎ わ、私がやります‼︎」
「じゃあ、次の勉強まで、私と一緒にやりましょう。」
早速、下準備だ。まずは日焼け止めをしっかり塗る。昨日のように今度は、紫外線を反射するようにポーション化してある。
腕輪には防壁(虫)、防壁(光)弱、耐性(火)、魔法盾の魔石を嵌めている。
この腕輪はエンチャントを選べるように魔石を嵌めれるようにしている。魔力供給の魔石は少し大きめの物を1つ嵌っている。
「魔法でいくわね。まずは陥没させてみるわ。」
「地盤沈下」
辺りの地面が陥没し、草が倒れた。
「じゃあ、戻すね。」
「隆起」
「雑草を一箇所にあつめる。」
「竜巻(小)」
「取り敢えず、こんなもんね。 燃やすのは最後にするわ。」
「それじゃ、ソーマ。下級精霊呼んで、この範囲やってね。」
マリアは探知でマップを作り、ソーマに伝える。
念話は便利ね。
マリアはサクサク雑草を処理している。
気を付けないと、雑草では無いものもあるかもしれないが、今のところ安全な範囲だ。
疑わしい場所は今回は除外している。
もっとここを住みやすい場所にしなきゃね。
さて、ソーマ達はどんな感じか、見に行くか。
ソーマ達の区画に入ると、精霊が楽しそうに暴れまくっていた。
地面は穴だらけで、風は吹き荒れ、荒れすさんでいる。
ソーマは飛び回り、泣いている。
「おい‼︎」
マリアから怒りのオーラが見える気がする。
精霊達には見えるようで、動きが止まっている。
マリアは一匹たりとも逃さない為、特殊なフィールドを張り精霊界に逃げれないようにしている。
「誰が、散らかせって言ったかな?除草だよ?」
フィールドを狭めていき、目の前にぎゅうぎゅうに集めた。
今から綺麗にする子は返事してね。
『『はい‼︎ 』』
フィールドを解放したら真面目に作業をし始めた。雑草は無くなり、綺麗に整地され整っていく。
「そうよ。しっかり直してよ。」
流石、次期女王と呼ばれるだけはある。
真面目にやればあっという間に終わる、流石精霊である。
除草が終われば、次は庭園造りだ。
部屋に戻り、イメージを固めよう。
噴水作りたい。大きな杯から溢れる水。2段くらいで上にはエターニアに立ってもらおう。
入り口から石畳で噴水を迂回するように道を作り、屋敷の入り口まで続ける。左右には低木の垣根で通路を囲い、花を植え彩ってみたい。
よし!お婆様に相談しよう。1ヶ月かけて作るぞ!
描いた庭のイラストを持って、マーレの部屋に向かう。
「お婆様、マリアです。」
「お入り。」
前は眼鏡をかけていたが、今はかけていない。老眼が無くなったのだ。
「マリア、どうしたの?」
マリアはイラストを胸の前に掲げ、マーレに見せる。
「せっかくお婆様の知り合い呼ぶのなら、庭の手入れをしたいの。 間に合わないかもしれないけど……。」
マーレの机まで寄り、イラストを置く。
「どう?入り口くらいは綺麗にしようと思うの。やって良い?」
「えっ?! どうやって? マリアちゃんでやるの?」
マーレは不思議そうにマリアを見ている。
「このマリアに、任せてください‼︎」
マリアは好きにやって良いとお墨付きを貰ったので、早速暇な時間は庭いじりをする事にした。
まずは石畳の下地からだ。下地を敷かないと馬車で走れない。
できれば、勉強の合間だけで、お婆様が人を呼ぶ前に完成させたい。
よし!除草の時みたいにソーマに手伝ってもらおう。
「ソーマ?また頼みたい事があるのだけど?」
「え?今度はどのような事ですか?」
マリアは石畳の道を作るために、地面が沈まないようにする為の地固めをしたい事を伝える。
まずはマリアが見本を見せる。まずは除草の時みたいに地面を沈める。
「地盤沈下」
「圧縮」
「石壁(砕)」
魔法で出した石は消えるのかな?
「ねえ、ソーマ。魔法で出した石って消える?…よね。」
散っていくように消えていく。
「粘土生成は残るから、石生成?」
マリアは指を顎に当て考えている。
「召喚でも良いよね。 でも岩なんか喚べるの?」
「ウォーターもクリエイト系ね。」
よし! やってみよう!
イメージは花崗岩。
「岩石生成」
おお? 魔力が結構持ってかれるぞ‼︎
「ちょっと大きく作りすぎたかな?」
マリアの目の前に、10m四方の超巨大な花崗岩が出来上がっていた。
大きいな、ブロックに切ろう。
花崗岩に魔力を流し、ブロック状になるように加工していく。
「えい‼︎」
巨大な花崗岩がバラバラにブロック状に崩れていった。
「地面凹ませてから、固めて、この石並べといてね。」
「そ、それなら土精霊だけで、出来そうですね。」
「なら任せるわ。花崗岩無くなったら呼んでね。 私は噴水作ってるから。」
どれ、精霊に任せてみよう。 除草の時みたいに、下級精霊を大量に集め、今回はリーダーとして、中級精霊も呼んでおく。
「じゃあ、あなた達、門からここまで真っ直ぐに、敷き詰めといてね。」
『『アイアイさー‼︎』』
精霊達は中級精霊に従い、道作りが始まるのだった。




