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42話 マーレ邸の生活1

「マリアちゃんは、お家どう?」

「はい!エミーリアとエルマーとは、妹と弟とは仲良くやっています!」


 マリアは元気に答える。


「お母さんとはどうなの?」

「母は好きです!良く怒られますが…。」

「噂は聞いてますよ。マリアちゃんやり過ぎちゃうみたいね。」

「ははは…。」


苦笑いである。


「あっ! お土産忘れてた!」

「あら?いいわよ。気持ちだけ受け取っておくわ。」

「折角持ってきたから…後で渡します。」


 今日は作法の勉強とかは無しで、旅の疲れを癒すようだ。

 よかった。いきなり勉強とか嫌だもん。

 魔道具についても、許可を貰った。

 厠とか汲み取り式は嫌だもん。

 湯浴み場は、建物外に作っても良いと言われた。下見に行かなきゃね。


 大叔母様は優しくて、私の好みだと思う。

これなら勉強も楽しそうだ。


 今日は何もする事が無いので、厠を綺麗に作り変えちゃおう。

 建物外にある厠で工事を始めるが、もう、慣れたもんである。

 あっという間に魔法を駆使して完成した。

年寄りには屈むのも大変だろうから、ちょうど良いだろう。

 使い方も忘れると大変なので貼っておいた。


 次は湯浴み場だ。マーレ叔母様と一緒に入りたいので直ぐに作ってしまおう。


 露天風呂としたいが、外から丸見えでは都合が悪い。

 だが、ここは自然が豊かな場所である。ダメでも魔法で植物を少し育ててしまえば良い。

 この建物は横にも出入り口があるので、東側に作ってしまおう。


「そうだった。ここには親方が居ないんだった…うーん、どうしようかな?」


 マリアは顎に指を当てるいつものポーズで悩んでいる。

 精霊なら手伝ってくれるんじゃ無いかな?


「ソーマいる?」

『はい!』

「ここに、この位の岩、出せないかな?」


 マリアは体で石の大きさを表現する。


『それならノームに任せるのが適任です。』

「わかったわ。ノーム来て!」


 マリアが頼むと何もない空間から、ぴょんと3頭身の白髭の小人が飛び出してきた。


「ホイさ!マリア様、何か用か?」


 うん、エリアトル語ペラペラだね。


「ここに岩を並べたいの。私が指差す先に適当な形の岩を並べてくれない?」

「なんじゃ、お安い御用じゃ。」


 マリアは次々と岩を出してもらい、水が漏れないように粘土で固め、岩の隙間からお湯が出るように魔石を置いた。

 魔力の充填どうしようかな?でも叔母様は高齢だし、私が充填してれば一生出続けるんじゃないかしら?魔法陣も隠して付けとけば完璧ね。

 水処理は厠の汲み取り槽に流して一緒に処理しちゃおう、当然2槽式にしたしね。


「着替える場所どうしようかな?」

「そうじゃな。洞窟でも作るか?」

白い髭を弄りながら答えてくれた。

うん、やっぱり親方を呼ぼう。

「親方に手紙でも出しとこう…。」

「そうか?残念じゃ。」

マリアはポケットから小さな石を取り出した。


「ねぇ、お礼はこの石でも良いかしら?」


 マリアが取り出した石は、鉱石を適当に処理していると僅かだが魔力を感じるものがある。それを集め固めたものだ。


「おぉ!それは魔力晶石!もちろんそれで十分じゃ!」

「これならまだ働くぞ。いつでも呼んでくれ!」


 最後は握手でいなくなった。


「やったー!これで一応完成だ!」


 今回のお風呂は岩風呂だ。

 少し大きめの岩を積み上げた隙間から、お湯が湧き出て満たしている。

 床は岩を平らに切って、不均一に並べた。サイズも色々だ。

 屋根代わりに傍に、1本の木を生やした。これがなかなか風情を出している。

 灯りはランタンでも置こう。


 部屋に戻るとカリナがおり、荷物の整理をしていた。

 私の服はクローゼットの中一杯にしまわれ、下着類はタンスに入っていた。

 ドレッサーには化粧品類が置いてあり、昔からここに住んでいるような感じになっていた。


「それにしても、沢山持ってきたよね。」

「そうですか? 1ヶ月もここで勉強をするんですから、色々な服も必要になってきます。」

 礼儀作法は頭には入っている。いつでも、どこでもするのは、半分自分を捨てていると思っている。

 "親しき者にも礼儀あり"とは言うが、それは度が過ぎて礼を失わなければ良い話。

 色々あるなら、礼儀作法の勉強は録画しようかな?

 親方呼ぶ時、魔石も持ってきてもらおう。手紙を書き、小屋のイメージの絵を描いておく。

「よし!手紙終わり!」


 暇になってきたので、持ってきた板状の魔道具を取り出し操作を始める。


「マリア様? それは何ですか?」


 ん?カリナには見せた事無かったかな?


「これは本よ。セントス本屋とかで買った本とか、図書館とかの本を写したの。」

「え? 本だったんですか?」

「そうよ、カリナ。これに適当に本が入っているから、暇だったら読んで良いよ。」


 マリアは操作して見せた。


「便利でしょ? 読みたい本は買ったらすぐに、これに入れてるからいつでも読めるわ。 料理本とかも入ってるわよ。」


 マリアはドヤ顔である、鼻をフンとしている。


「凄いですね。 何か読みたくなったら見させて頂きます。」


 本を読んで寛いでいると、サニーが呼びにきた、夜御飯のようだ。

 カリナはいつのまにか手伝いに行っていた。

 サニーに着いて行くと食堂があり、マーレ大叔母さんが座っていた。

 8人掛けのテーブルに、私が座るのはマーレ大叔母様の正面のようだ。

 食事は白パンにハムにソーセージ、羊肉が入った野菜スープと普通だ。

 大叔母様の食事を横目で見ながらマナーを守って食事する。

 食事が終わり、紅茶を楽しんでいる今がチャンスだ。


「大叔母様、湯浴み場が完成したので、一緒に入りませんか?」

「もう出来たのですか? 」

「あまりこの場で言いにくいのですが、厠もできました。」

「まぁ。マリアさんの有名なアレね。」

 有名らしい……。


「湯浴み場ですが、まだ脱衣場が無いので、どこかのお部屋で湯浴み着に着替えないといけません。」

「ここには私1人だから近くの部屋で着替えましょう。」


 大叔母様と一緒に湯浴み場にて親睦を深める事になった。

 よし!明日からの講義、優しくしてもらおう。

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