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31話 精霊女王エターナル

私はもうすぐ4学年に進級だ。

弟のエルマーは入学準備しており、騎士科を目指すようだ。

私はエルマーと一緒に剣術の訓練をして、自己防衛ができるように頑張っている。

マリアは魔法科に進級する際の適正テストの課題を何にしようか悩んでいる。

母に相談したら、マリアなら何をやっても、どこの科に行っても顔パスで合格できると信じているようだ。

私はそんなことは無いと思っており、課題次第で落ちると信じているのだ。

母親の言う通り、顔パスでどこの科に行っても受かるとは知らずに…。

魔法科の課題は魔力を使った技術なら何でも良い。今年の審査官はなぜか宮廷魔法師の師団長が来るらしい。師団長はエルフらしく、精霊魔法を好んで使うらしい。

なので、私は4大精霊を呼び出し相談しているのだ。


「いい?私は火、水、風、土を混ぜ、精霊門を出すの!光と闇でもサポートさせるから。もちろん私も魔力でサポートするわ。」


精霊門は物語でしか存在しておらず、現在は架空のものとなっている。

絵本では、その門から女王が出てきて人に幸福を与えていた。

マリアはその事実を知らず、絵本の通りに門の存在を信じ絵本のように4大精霊と光闇精霊を呼び出し実験しているのだ。

精霊と一緒に頑張っているが、門が完全に現れる前に霧散してしまう。バランスが難しいのだ。

私が魔力で器を作り光と闇に器を支えてもらったらどうかしら?


「私が器を作るから、そこに地水火風の力を注いで!闇と光は器を支えて!」


そのような実験を毎日している。

精霊門がいよいよ完成した。

門は黄金色で赤、青、緑、黄、黒色、透明な拳大の水晶玉が門の中央に魔法陣のような円に沿って嵌っており、赤い炎や緑の蔦が絡んでいる。龍の顔に丸い輪のドアノブが左右に2つ付いている。門は随分と神々しい。


「できた…。どうやって開けるの?」


マリアは手で触ろうとするがすり抜けてしまう。


「ねえ、みんな?門を開ける聖句とか知らない?」」

「あなた様なら、聖句など必要とせずに、その身体の奥に隠している力を使えば簡単に開くと思います!」


内なる力?奥?

マリアは自分の中を探し始める。

地面に座り、瞑想を始め身体の内側を探る、奥へ…奥へ。

水の中に居るような感覚だ。

真っ暗だが特に不安はない。

さらにもっと深いところに確かに何か感じる。

深く潜っていくと、なぜか女の人が浮いている。

私そっくりだが、大人だ。

なぜか裸で意思を感じない。

あれはお母様?いや、私?不思議な感じがする。

魔力でも無い不思議な感覚だ。

私は近づいていき、その女性を観察する。

大人の私だよね。胸はこんなもんなんだ。

自分の胸を触り見比べ眠っている女性の全身を眺めている。

しばらく観察し、いよいよ手を伸ばし、頬に触れる。


一瞬で現実に戻された。

もっと奥に感じたところまで行きたかった。

でも少しわかった事がある。

精霊門は精霊に属するものか、神にしか開けられない。

でも私は開けられそうだ。

扉に近づいて手をかざす。

魔力を変質させ、人工の精霊の腕を創り、押してみる。

するとゆっくりとだが、開き始めた。

扉の向こうは白くで何もない空間だ。

気がつくと虹色の蝶のような羽が生えた幼顔の少女が立っていた。

髪の毛は金髪で頭には金の蓮の花のヘッドドレスを付け、白を基調としたドレスに上半身はフィットとした肩がはだけたワンピース、ドレスはマーメイドラインのスカート。耳、首には豪華な宝石のアクセサリーを付けている。

右手には身長位の金のスタッフ、上部には輪になっており、中心には透き通った緑色の宝石が淡く光浮いている。


そのまま歩いてマリアに近づいてきて、持っているスタッフと頭のヘッドドレスをマリアに付けようとしている。


「えっ?何?何で私に渡すの?」

「貴方に女王を託そうと思って…。」


マリアは頬をひくつかせている。


「女王って何の?」

「えっ!何って精霊の王に決まっているじゃない。」

「丁重にお断りいたします。」


直ぐに90°のお辞儀をし断るマリアである。


「いえいえ。貴方様のお力は私以上ですし、あの子達も緊張しているじゃないですか。」

「ダメです。私は人間を辞めません!大人になって、恋して、生活するんです!」


杖を押し返しながらマリアは拒否している。


「ところで、女王様。名前は何てお呼びすれば良いですか?」

「様なんてやめてください。エターナルです。敬語も不要です!」

「じゃあ、エターナル。来てくれてありがとう。」

「今度、私の進級試験があるんだけど、それを突破するために練習してたの。」


エターナルは驚いている。


「最近の進級試験はレベルが高いのですね。分かりました。私はまた門を開いて呼んで頂けるのですね。」

「そうよ。その時は派手にパフォーマンスするわよ!」

「分かりました。では帰りますか?」

「いや!帰る前に…、エターナルは何ができるの?」

「え!私ですか?その絵本のような事は出来ますよ。畑に祝福とか、この子達みたいな事とか?ですかね。」

「うーん。私でもできそうね。」

「やっぱり交代しましょう!」

「やだー!」


逃げ回るマリアを追いかけ回すエターナルである。

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