19話 公衆トイレ建設
マリアはグラスを作成するために、街を歩いていた。
初めは硅砂を仕入れて作ろうと考えたが、リサイクルした方が楽ではないか?と思い、ガラスは親方から分けてもらって、ついでにトイレも作ってしまおうとなった。
「まずは、便器用に魔石を買いにいかないとね。」
というわけで魔石を買いに、いつものカサンドラ商会にまずは行く。
カサンドラ商会は、それほど大きな商会ではないが、着実に力を付けている。
この商会は私の家の御用商人であり、それで知り合った。
今は私の作るカメラを予約販売してもらっている。
まだ、職人が見つからないみたいで、私が作っているから予約販売なのだ。
勿論、材料調達は商会だ。
「これは、マリア様。こちらに来られなくても伺いましたのに…。」
「うん。ちょっと工事の進行具合を確認ついでに寄ったの。いつもの魔石ある?」
「はい。こちらにいらしてください。」
私は上客らしく、いつも個室で、会長が相手をしてくれる。
お茶を飲み、寛いでいると写真機の予約リストと魔石を小袋で持ってきてくれた。
魔石を背負い袋にしまい、代わりに写真機を出す。ちなみにお金は毎月纏めて支払っている。
「写真機なんだけど、印刷機能をなくして小さくしてみたの。これ、実物置いていくからよろしくね。」
「印刷機はこれ以外でも使えるから部屋に据え置く物を作ったから、今度家に取りに来てね。」
マリアは満面の笑みである。
「マリア様、また凄い事になってますね。小さいし…、しかも軽い。」
マリアの顔と写真機を交互に見て驚いている。
「これは、間違いなく売れる物ですね。早く職人を見つけてマリア様のご負担を無くすように善処します。」
「あっ、これね。何枚でも写し放題だから…。あとで印刷するの選ぶの。」
カサンドラは目を大きく開けて写真機を見ている。
「うへー。また驚きですね。いくらにしますかね。」
いつも通り、価格はお任せでお願いしている。
「うわー、今月は更に多いなー。」
お茶請けのお菓子を啄ばみながら予約リストを見ているマリアは、声をあげていた。
「はい。口伝いで広がってまして、王都からも予約が来るようになりました…。更にこちらの商品を見る限り、更に増えそうですね。はははっ、絶対にマリア様の方には足を向けられません。」
カサンドラは嬉しく喋っている。
「うん?そうそう、新しい魔道具を作ったから家にきた時に見てってね。」
更にマリアは言葉を続ける。
「もう宣伝しちゃったから、代理販売よろしくね。物は見てからのお楽しみ♪」
カサンドラは更に驚くのだった。
挨拶を済ませ店を出たマリアは、工事場を見に行く。
ふふふ、この街を衛生的にして、病気が流行らないようにするんだ。
だって、街が少し臭いんだもの。
臭いという事は、何かしらの菌が発生している。菌は大概、病気の素だ。
過敏になりすぎると弱い体になってしまうが、まだまだこの世界は不衛生だ。
工事現場に着くとマリアは親方の所に向かった。
「親方〜。」
親方には遠慮は要らない。
今はフレンドリーにやっている。
「これはマリア様。今日はどうしやした?」
「うん。割れてるので良いからガラス分けて。あと、入り口に厠を作るから許可頂戴。」
「へい。割れたガラスならこっちにありやす。厠はどの位の大きさでやすか?」
マリアは身振りで大きさを伝え、早速入り口に作りにいく。
親方には作り方を覚えて貰うため、見学させた。
粘土を貰い、魔法を駆使して便器を作り、最後に魔石を嵌め完成。
制作時間30分くらいである。
更に処理槽を掘り、汚泥回収用の麻袋を付け、完了である。
合計で1時間位の工事時間であった。
将来は時間が掛かっても良いので、親方に工事を任せるつもりである。
厠の建物は親方に任せた、参考に家に見に来るようにお願いした。
街の人にも解放するように看板を立てて貰うように手配し、進捗具合を見せて貰い帰ることににした。
「親方、工事頑張ってね。」
今日も充実した1日だなー。




