チョウザメのスープ
もう少し話を聞きたかった。あの老夫婦が私の過去を知る手がかりだったかもしれない。
しかし、それ以来ハルオさんから依頼が来ることはなかった。
私達の初仕事は、大事なリピーターを失う事になってしまった
「おい! アズミ気にするな! お前らの仕事ぶりが悪かったわけではない。仕方のない事だ。次に繋げろ」
アルソさんはそう言ってくれた
そして、私達はその後改めてアルソ組の戦力の一員として仕事をする事になった
私達が戦力になったことで、レムはチョウザメのスープを飲む事ができたみたいで喜んでいた
「よし! 今日は俺は休む! 何としても休む。 新人三人が入ったから、文句はないだろアルソ?」
「あぁ。問題ない。チョウザメのスープでも何でも飲んでくれ。今夜はその感想を聞かせろよ」
「あぁ」
そして、その夜
「アルソ! 旨かったぞ! チョウザメの卵のスープ。 あっ! 店主を脅して買い占めてきたから、アルソ作れ! みんなにも食わせてやる!」
そして、アルソさんの作ったチョウザメの卵スープを食べた時、そんなに美味しいとは思わなかった。
「うめーよ! これ!」
ノリはかなり美味しそうにスープを飲んでいた
そして、その後も私達は色んな演技をした。十二単やドレスも着る機会があった。その中でも私はアルソさんにお色気担当をよく任されるようになった。
「アズミ、お前の武器はその大きな胸だ! わかるか? それが何を意味するのか? それがあれば、どんな男も従順にすることができる! だから、お前はその武器を存分に使え!」
最初は、そんなに使えるなんて思わなかったけど意外と男性を翻弄できた。それもこれも、脚本家のお陰だ。
私に危険が及ばないギリギリの線で脚本を書いてくれる。
そして、私の待ちに待った時が来た
「おい! アズミ! タカシと連絡が取れた。Bランク冒険者のレムがAランク昇進試験でタカシと連絡をとってくれた。タカシは、これから魔王城に攻め込むらしいから、その戦いが終わったら会ってくれるって」
アルソさんが報告してくれた
「レムさん、ほんと?」
「あぁ。本当だ!」
レムさんは答える
「ありがとう!」
「まあ、だから楽しみにしておけよ! 一応、俺とノリとアズミとミブの4人。向こうは男子2人女子2人が来る」
「レムさんはそれでAランクの試験は受かったんですか?」
「受からなかった」
「そうですか。レムさんでも受からないなんて凄いなAランクは」
「まあ、それはな」
そして、その報告を聞いた翌日私達はタカシさん達のパーティーが魔王と対峙したことを知る
『みんなー!!オレに力をわけてくれー!!』
タカシさんと同じパーティーのアツシという冒険者が世界中の人間に向けて力を貸してほしいと脳内に語りかけてきた
マオコン本編ではこの魔王戦について詳しい話が描かれています。わりと序盤なので気になる方は是非!




