シノ町
暫く私達は茫然としていたが、アルソさん達が戻ってきた
「おい! ここから離れるぞ!」
アルソさんはそう言い私達に走るように促した
そして、そこから離れた
「あれっ? アルソさんハルオさんを抱えて走ってる?」
「あぁ。そうだ」
「ハルオさんをどこに隠してたの?」
「隠してなんかないよ。ハルオさんはずっとそこに居た」
「えっ?」
「私の魔法で、みんなの認識から外しただけだ」
「どういうことですか?」
「人って何かに集中すると周りが見えなくなるだろ?」
「はい。確かに」
「それが続くのは集中している間だけ。でも、魔法の力を使う事でそれの持続時間を長くすることができる」
「えっ? そんな事できるんですか?」
「あぁ。私は逃げる事に関してはプロだからな。それくらいの魔法は基本だぞ。お前達も早く覚えろ」
「じゃあ、あの男があなたに集中している間に……
?」
「あぁ。そうだ。でも、やつは直ぐに気付き解除した。さすがAランク冒険者ってとこだな」
「えっ? Aランク冒険者だったんですか?」
「あぁ。そうだ。あいつはAランク冒険者のブギーだ。魔道師だ。気を付けろよ」
「は……はい」
私達は、クロム町を出てその南にあるシノ町に向かった
シノ町。そこは、貧困の町と言われている。そう。ハルオさんの希望で子供がいっぱい居そうだからという理由だ。
貧困だから子供がいっぱい居そう? 私にはよくわからなかった
でも、そんなハルオさんが好きそうな所の方が冒険者ギルドが張っていんじゃないかな?
「お前ら、仮面をつけておけ」
アルソさんから仮面を渡された
それは、Aランク冒険者と対峙する時にいつも嵌めている仮面だ
「私もつけるのですか?」
ハルオさんがアルソさんに聞く
「あぁ。ハルオさんは顔がわれてるからそのままシノ町に行くのは危険だ」
「いや、その仮面してる方が怪しくない?」
「大丈夫だ! ほら! カッコイイ!!」
そして、私達はアルソさんの仮面ゴリ押しに負けてシノ町に入る事になった。
あれっ? 何ここ?
立派な建物が多いけど、全ての廃墟のように見える
「ここは、10数年前まで紅茶や絹の産業で成功してお金持ちの町だったんだよ」
アルソさんはそう言う
「じゃあ、どうしてこんなにも貧乏に?」
「それは見れば分かる」
「死刑だー!!!」
その時大きな声が聞こえてきた




