愉快な二人
私達は、さくら町で一晩過ごす事になった。
宿屋は個室を取れた。
「あっ。アズミじゃん!」
みると、アザリパーティーが居た。
「あっ。アザリにリョウ。合格おめでとう」
「あぁ。ありがとう。あの後仲間が一人死んだんだって? 助けになれずにごめんな。でもさ、冒険者してたら仲間が死ぬなんてよくある事だと思うんだよな。だからそんなにクヨクヨするなよ」
アザリがなぐさめなのか、そんな事をいった
「冒険者だろうとなんだろうと、人の命の重みは変わらねぇよ! 『クヨクヨするな?』 そんなの無理よ!」
カエデがご乱心だ。
私もそうだ。人の命の重みは確かに変わらない。しかし、私にとって仲間の命の重さは格別だ。さらにタカシさんの、命の重さは計り知れない。
確かにメソメソしていると、それだけで生活や仕事に支障が出る。
仮に強大な敵との戦闘中に仲間が一人死んだ場合メソメソなんてしていたら自分の命が危うい。
そういった意味では、アザリが正しい。
でも、私達は敵に仲間を殺されたわけではなく仲間に仲間を殺されたようなものだ。
そんな状況で冷静さを保っていられる程私達の心は頑丈ではない。
「アザリ。ごめん。今はそんな言葉やめて。そんな言葉耐えられない。そんな事を言われると今にでもアザリを殴りたくなってしまう。」
「あぁ。それはごめん。その事についてはもう何も言わない」
「そんな事より、アズミとカエデって言ったっけ? 君たち今日は個室なの?」
リョウがなんか変な事を聞いてきた
「しねっ!」
アザリがリョウの顔面をグーで殴った
「私は、リョウと相部屋にして夜中一歩も部屋の外に出ないようにロープで縛り付けておくから二人とも安心して寝てね」
それはそれで何か別の性癖が目覚めてしまうんじゃ……
まあ、でもそうでもしてないと確かに安心して寝れない。
「酷いよ! せっかく女の子と知り合えたのに!」
「お前な! 女の子を見たらすぐに如何わしい事をしようとする癖を治さないと、本当に私もお前を見捨てるよ!」
「それは、それで自由に色々とできるからいいかも」
「やっぱり世界の平和の為に私がこいつを監視します」
そんな話をしていたら、カエデの顔に笑顔が戻ってきた
「クスクスクス……」
「カエデが笑ったぞ。よかった」
ノリが凄く喜んでいる
「二人の会話を聞いていたら面白くて……」
「まあ、力になれたのなら良かったよ。じゃあ、お休み。私達は寝るよ」
そうして、アザリとリョウは部屋に戻った
私達も個室に向かって寝ることにした




