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岩を穿つ

次の日


私達は、10時に冒険者ギルドに集合した。


「諸君! 今日はよく来たな! 私はサクラ町冒険者ギルドの隊長の『ヤエ』だ! 何度もBランク冒険者試験に挑んでる者もいるだろう。初めての者もいるだろう。私は3回挑んだ! 3回目でようやく合格した試験だ。だから、この試験の難しさはよくわかっている。だから、君達がどういう心境でこの試験を受けているのかもわかっているつもりだ。『本気で来い!』 以上だ!」


隊長のヤエさんは、努力家で有名のようだ。才能が無いからこそ人一倍努力をしてきた。だからこそ、どんな所にみんなが躓くのかも知っていて的確なアドバイスをくれるので、冒険者から人気が高い。努力をする者に対してはどんなに才能がなくても優しく教えてくれる。そして、才能に胡座をかいて努力を怠る者には厳しい。そういう人だと聞いている。


「じゃあ、第一試験を発表します。今回は、13組のパーティーが参加しているので、13個の大岩を運んで来ました。この大岩を割ることができたら合格者です。時間は12時迄です。じゃあ、頑張ってね。ちなみに、この岩は魔法で強化されてるからねっ!」


そう言って、私たちに課題が与えられた。


大岩を割る……それも魔力補正がかけられた大岩


私達は誰も魔力シールドを破る事ができなかった。そんな私達でこの大岩を割ることができるのか。それが心配だ。


「この岩を割ればいいんだろ? 『魔剣!』 とりあえず、手を動かそうぜ! おりゃー!」


「ユージ! そんな事したらユージの手首が!」


「大丈夫だ! 強力な手首サポーターをタカナ町で買っておいたのさ!」


そう言って、ユージは金色に輝く手首サポーターを見せる。なんというか……ギラギラとしているだけの趣味が悪そうな手首サポーターだ。


「おりゃー!!!」


ユージは岩に斬りかかる。


<キーン>


予想通り弾かれた


「いってぇーーー!!!」


ユージの手首は、サポーターも一緒に曲がった


「ユージのサポーター……」


「あっ!? なんだよこれ! 全然柔らかくて使えないじゃないか。それに、金箔を貼ってるだけで中身は全然金色じゃない! くそっ! 騙された!」


うーん。本物の金って結構柔らかい事をユージは知らないのかな?


『ヒール』


直ぐにカエデがユージを癒す。


「ねぇ、カエデの『ディフィマ』を応用して手首だけガチガチに固められない?」


わたしは、唐突にカエデに聞いた


「うん。やってみる」


『ディフィマ……手首に集中!』


すると、ユージとノリの手首がカチカチになった


「すげー!! これなら岩を全力で攻撃的できる。」


ノリは剣をとりだした


『ジャンプ斬り』


<キン!>


岩はびくともしない。しかし、ノリの手首にもダメージはない。


「よし! これならいける。岩は、魔力シールドと違い蓄積ダメージがある。このまま続ければいつから破壊できる。」


『パワマ』


カエデがパワマをかけてくれた。


このまま3人で連撃をして岩を壊すことになった。


「へー。なるほど。手首にディフィマか。ありがとう。参考になったよ」


そんな声が聞こえてきた。


見ると、昨日女子の部屋に入ってきた変質者だ!

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