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鼻血

「ユージ大丈夫?」


カエデがティッシュをユージの鼻に入れながら話しかける


「う……うん。大丈夫だ。ありがとう」


ユージはなんとか大丈夫そうだ。それにしても、こんな桜が綺麗なのに鼻血を出してしまうなんて可哀想だな。


「とりあえず、今日は歩き疲れたしユージも体調悪そうだから宿に行こう」


ノリがそう言って、花見はお開きになった。


宿に向かおうとした時に、見たことのある顔が見えた


「めっ……女神様!?」


女神様とは、冒険者ギルドの教育担当の人材である。

主に、冒険者成り立ての者に『洗礼』と称して身体中の魔力の流れを、流れやすいように書き換えてくれる。

したがって、冒険者であるのなら女神様を知らない者は居ない。

その献身的な対応から、本名が『メグミ』であるのにも関わらず皆から『女神様』と呼ばれている。


そして、女神様の一番大事なお仕事はSランク冒険者の鍛練だ。

冒険者がSランクになると冒険者ギルドの本部に住み込みで鍛練することになる。そして、女神様指導の元赤目の獣人の討伐や、魔王城潜等を行えるようになる。


従って、冒険者にとっては女神様の元での修行が一種の憧れと化している。


「ん? 冒険者ですか?」


「はい! 私はCランク冒険者のアズミと言います」


「アズミさんですか。見た限り私の洗礼を受けているようですね。何かご用ですか?」


「あの……タカシさんはお元気ですか?」


「あぁ。タカシですか。彼は元気に毎日鍛練に勤しんでますよ。あと、魔王城もなんか『アツシ』とパーティーを組んで何度か潜入させてるわ。かなり成長が早いので楽しみだわ」


「そうなんですね。よかったです。実は、タカシさんがAランクの時にお世話になって……近況を聞けて安心しました」


いつの間にか私は涙目になっていた


「あらあら大丈夫?」


女神様は、そう言って私を抱擁してくれた。


なんて暖かい抱擁なんだろう……これが女神様……


なんだか涙が止まった


「ユージ大丈夫?」


カエデの声が聞こえてきた


見ると、ユージがまた鼻血を、出していた


「ウフフフ……君は何て名前なの?」


女神様がユージに名前を聞く


「ユージです……女神様の前で鼻血なんて、申し訳ございません」


「いいのですよ。誰でも鼻血は出るものです。あなたが鼻血を出す理由は察しました。ユージさんは、体調不良で鼻血を出しているわけではありません」


「そうなの? ユージどうしてなの?」


「俺にもわからねぇよ!」


すると、女神様がユージの耳元で何かを囁いた


「そっ……それは…/////」


「図星のようですね。それでは、わたしはこの事を黙っていてあげるのでユージさん、私の洗礼を受けてください。あなた、洗礼を受けていないですよね?」


「うん。なんか、面倒くさくて受けなかった」


「それはいけません。本来の力を出すことが出来ないはずです。これは、命令です。私の洗礼を受けなさい!」


「わかったよ。受ければいいんだろ?」


そして、ユージは女神様の洗礼を受けることになった


結局ユージが鼻血を出した理由はわからなかった。体調不良じゃないの?

女神様は、名前に負けないくらい女神のような人ですね。

洗礼を受けていない冒険者に対しても、無理矢理にでも受けさせてくれます。素晴らしい愛です。

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