引っ越し
「机や椅子といった家具は使い物にならないから、棚にしまってある家具を冒険者の袋に詰めていけ!」
副リーダーのオズさんが仕切り引っ越し準備は進む
「食材は無事だ!」
炊事担当のアルソさんがそう叫ぶ
「使えそうにない家具は燃やすね」
そういって、ミブさんは家具を一瞬で消し炭にした。
そこに、アルソさんは名刺のような紙切れに向かって何か話してる
「おい、みんな新しい拠点は東だ。今、バソニから連絡が入った。バソニの建設部隊がアジとを作ってくれるらしい」
建設部隊まであるなんてバソニが手を出している業種の幅は多岐に渡る事を思い知らされた。
「アルソさん、その紙は何ですか?」
「あぁ。これか? バソニの通信装置だ。バソニの中にはテレパシーに長けた者が居て、この紙がその者と繋がってるのさ。冒険者ギルドは、速さに特化された飛脚部隊が情報を伝達してるが、バソニはそれよりも早く情報伝達ができる。凄いだろ?」
アルソさんは、そう自慢げに話す。
その後私達は東に向かって歩いていった
そして、タカナ町も通りすぎようとした時に私はアルソさんに聞いた
「そういえば、私達の仕事場ってタカナ町ですが、アジトの位置はタカナ町から離れるんですか?」
「いや、離れないよ。この辺りには町はないけど、住める所はある。ほら、あの山が拠点だ」
と、指を差された方向を見ると山があった。そんなに大きな山ではないがタカナ町を見渡すには充分な大きさだ。
「まさか、この頂上に?」
「いや、頂上ではさすがにバレる。『山があれば登りたい』って物好きもいるかもしれないからな。だから、頂上付近で人があまり通らない所を拠点にする」
「そんな所簡単に行けるんですか?」
「あぁ。勿論簡単には行けない。しかし、私達にはこの石盤がある」
アルソさんは石盤を取り出した。
アルソ組は全員使いこなしている石盤。
「新しいアジトにワープポイントを設置するんですね」
「あぁ。そうだ」
使い方としては、2点間に特殊な魔方陣を描く。2点とも全く異なる魔方陣で、正直どうやって描いてるのかわからない。
この魔方陣は、考古学マニアのアルソさんしか描けない特殊な魔方陣だ。
アルソさん曰く、昔の人は石盤や魔方陣なんて使わず『トーラス』というエネルギーを使ってワープをしていたらしい。しかし、今の人間は『トーラス』を使えない為、アルソさんが石盤と魔方陣という方法で実現したとか言っていた。
また、一度描かれた魔方陣を覚えてその通りに書くと、同じ効力がある。
例えば、地点-(イ)間を結ぶ魔方陣があるとする。
地点で地点と全く同じ魔方陣を書いて、石盤をかざすと、地点に移動できるという仕組みだ。
この方法で一度タカシさんから逃れたことがある。ミブさんが、ミナト町と繋がる魔方陣を覚えていたらしい。
アルソさんは、タカナ町から見えない物陰に魔方陣を描いた。
「よし、これであとは新しいアジトに魔方陣を書けば大丈夫ね」
そして、一行は山を登る




