弟暗殺計画
私は止めようとしたが
「本当に殺すわけじゃないよ。殺したフリをするだけさ。事実上お前は死んだ事になる」
私は、ふっと肩を撫で下ろした。
「ははは……兄上の考える事はいつも破天荒ですね。いいですよ。でも、どうやって?」
「そうだな……例えば襖越しに俺とお前が争ってる姿が影で見えるようにするのはどうだ?」
「でも、中に人が入ってきたら……」
「大丈夫だ。妻の『ノノ』がその辺りは何とかしてくれる。」
「そんなうまくいくかなぁ……」
「それで、お前は俺に殺されたあと、北の大陸にある『ノルト村』という所に潜伏してくれ。家は買っている」
「全く……兄上は……いつもいつも」
「お前を殺したら俺は、鬼と言われるだろう。だからこそ、俺を殺してくれるような者が現れたら、俺も死んでそこに行く」
「って……どういうこと?」
「まだ、あいつらには話していないがミツヒデとヨシヒデ。更に、ヤスにも協力してもらう。それで俺は鬼としての人生を終わらせるつもりだ」
「はぁ……凄い計画だなぁ」
「じゃあ、乗ってくれるか?」
「まあ、断れないよ。俺だってこんな世の中は嫌だから。でも、それで傷つく人もいるんでは」
「あぁ。なるべく血は流さないようにする。そのために鬼になるんだから」
「わかったよ。協力するよ」
「ありがとう」
そして、二人は出ていった
何だったんだろう? あの二人は?
私は、不思議とあの二人が気になった。しかし、追う事はなかった。
「あの、大将! あの二人は?」
「あぁ。ノブとユキノブだ。面白い二人だろ? 確か、ノブってやつが鬱気って言われてるんだよな。でも、俺にはそん風には見えないけど。」
「アズミ、あの二人に興味あるのか? どんな話してたのか聞いてないけどやめとけ! あいつらと関わるとろくな事ねぇぞ! 頭がぶっ飛んでる!」
ユートさんが止める。
「そうね……」
私は、それっきり二人の事を考えるのを辞めた。
そして、ミナト寿司を出た。
男達はお酒をセーブしていてくれたみたいで普通に歩けている。よかった。
そして、そのまま宿屋に向かい眠る。明日はバソニの面接を申し込みに行こう




