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ミナト町への移動

『ミナト町』結構遠い。歩くと3日はかかる。


当然野宿になるだろう。


「ねぇ、走っていけば1日で着くかもよ!」


「私はそう言う」


「却下!」


ノリからそう言われた


「そうだよね。ごめんね」


私は、マリサさんの言っていた移動は基本的に走るっていう教えを実行しようとしたけど却下された。


私も走って疲れるのは嫌だから仕方ないね。


野宿の場合は基本的に交代制で寝る。魔物に襲われる危険があるからだ。私も、トミオと旅をしていた頃は何度か野宿は経験した。


あの時は4時間寝て4時間起きていたけど私は何度か寝てしまっていた。トミオは直ぐに気付いてくれていたなぁ。


怒られることはなかった。懐かしいな……


「もしかしてアズミは野宿したことないの?」


「一応、あるよ。最近はしてないけど」


「そっかー! 俺はしたことない!」


「私も」


ノリもカエデも野宿をしたことなかった。


「馬でも借りてこようか?」


私は提案したが……馬なんて高価だ。私達の持ち金では到底借りることができない。


「アズミ……頼むよ!」


「じょ……冗談だよ……一週間借りて一人1万ゴウ+担保金で3万ゴウだよ。そんなの借りれないよ」


担保金とは、持ち逃げされないように支払うお金だ。返した時に帰ってくる。


当然、4万ゴウで馬を買えるわけではないけど、馬には蹄の形が冒険者ギルドに登録されている。


盗難被害を受けると冒険者ギルドが徹底的にその馬を見つけ出す。


そんなリスクを犯してまで馬を盗むというのは……


「よし、じゃあ馬車屋さんに送ってもらおう」


ノリがそう提案する。


馬車屋。それは、馬に荷車を引かせて人や荷物を運ぶ商売のことだ。


移動距離によって値段が決まる。


そして、ノリは馬車屋のマブチさんという人を訪ねた。


「マブチさん、久しぶり。 実は、事情があってミナト町に行きたいんだけど、馬車を引っ張っていってくれない?」


「おお! ノリか! 久しぶりじゃないか!? そうだな……ミナト町か。本当は5万ゴウのところ知り合いのよしみで半額の2万五千ゴウ! どうだ!?」


「ありがとうマブチさん! 半額だなんて感謝します。」


「いいってことよ!」


だとしても、私達に支払う事のできる金額ではない。


「あの……私達全財産が今1万6千ゴウしかありません。それも、食費も考えたら全財産の料金にまけてもらったとしてもきついです。」


私はそう訴えた


「おー! それは大変だね。実はお金を貸してくれる所知ってるぜ」


マブチさんは、『金がないのなら借りろ』と言わんばかりに言う。


「本当ですかマブチさん! それはありがたいや! 是非ともお金を借りたいです」


「いいね! さすがノリ! そう来なくっちゃ! ここの裏の野菜屋で、『白菜2玉とネギを3本と大根2本ください』って言うと、『今夜は鍋ですか?』と聞かれるんだ。そしたら、『いいえ、ケフィマです』というと奥に案内される。そこでお金を借りるとこができるぜ。」


私達は、マブチさんの言う通り裏の八百屋に向かった

ケフィマってのは、白菜とネギと大根を使った異世界のお料理です。決してヨーグルトに似たあいつではないからね!

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