傲慢
翌日、私達はキモリ町に戻ることにした。
もちろん、任務を受けてだ。
「桃鬼待ってたぜ! 仲間に入れろ!」
ユージだ。
私は無視したかったけど、あまりにもしつこかったので話しかけた。
「どうして仲間になりたいの?」
「俺は、この通り一人でもやっていけるくらい強い。でもさ、『仲間を思いやる気持ちがなければお前はこれ以上成長できない』とかいわれてさ。」
「誰に?」
「案内人にだよ……それで俺は仲間なんてつもりはなかったけど、お前の最後の一撃を思い出してさ……あれは凄かった。あんなの撃てるなんて……勿論俺の方が凄いけどな!」
「そうなんだ。私、あまり覚えてないけどそんなにだったの?」
「そうだよ。だから、桃鬼と仲間になりたいと思ったんだよ!」
「実はね、このパーティーのリーダーは私じゃないの。『ノリ』なの。だから仲間になりたいのならノリに許可をとって」
「俺は嫌だぞこんなやつを仲間にするなんて。傲慢だし、アズミの事をへんな呼び名で呼ぶし。」
「私も反対よ。」
まあ、そうだよな。ノリもカエデも反対している。
「わかった。アズミのことはちゃんと名前で呼ぶ。だからお願いだ。」
「うーん。」
ノリは渋っている。普通なら仲間は多い方がいい。更に戦力的にも申し分ない。でも、こんなにも傲慢な性格で……昨日もスムーの試合中にやらかしたし……
「じゃあ、俺がリーダーじゃなくてもいい! お前がリーダーでもいい! それでどうだ! 俺が入った方が絶対任務の成功率は上がるぞ!」
「じゃあ、ノリ! 昨日のスムー会場でしたことをきちんとノードさんや皆に謝って二度と騒ぎを起こさないって誓ってくれるなら入れてあげるってのはどう?」
私は、そういう提案をした。実は私が倒れた時の一撃を詳しく見ていたってユージの話が聞きたかった
「アズミがそう言うのならいいよ。俺とカエデはアズミの為に冒険しているようなもんだから。」
「ちょっと待って! 謝るって……? 俺、何か悪いことしたのか?」
「あぁ。したよ! ノードさんの大事なスムーの試合を妨害したよ!」
「そうなのか……俺はアズミが『凄い』って言ってたから……俺の方が凄いって見せれたら俺を仲間に入れてくれるのかな?って思って……ごめん」
「何それ? 凄く迷惑。」
「今すぐ謝ってきて。」
「わかった」
そして、ユージはスムーの会場へ向かった
「じゃあ、その隙に私達は出発しようか」
「えっ? アズミ待ってなくていいの?」
「いいの。もし、本当に仲間になりたいのなら意地でも私達を探し出すわ。そしたら仲間にしてあげましょ。」
私も人付き合いが得意な方でもないけど、何故かユージには厳しかった。そう。人は気分により厳しくも優しくもなるのだ。




