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Bランク昇進試験⑤

「今回の合格者は0ですか。情けないですね」


案内人は、呟く。


ユージは号泣している


「おい! 案内人! あの一次試験と二次試験はなんだよ! 一度も闘うことなく落とすなんて酷いじゃないか? 」


「あぁ。アズミさんでしたっけ? そうですね。Bランク以上はちょっとした事で命を落とすことがあるんです。強さだけではやっていけないのです。自分を守る力。自分の実力を把握して無茶しない力。そんな物がBランク以上には必要です。」


「あと、合格者は10%くらいじゃないの? 50人くらい居て合格者が0ってどういうこと?」


「こちらとしては、一定の割合を合格としているのではなく、実力がある者を合格としているのです。」


「あんっ? うるさい!  私は強い! だからBランクに上がるべきだ! 強いからそんなの不要だ!」


「ほう……そうですか? では特別に30秒以内に私に一撃でもダメージを与えたら合格としてあげましょう。本当に強いのなら余裕の筈ですよ。」


「わかったわ。ちょっとは話がわかるじゃない! よし! やってやるわ!」


そして、私は弓をひいた。


『炎の矢』『氷の矢』『破壊の矢』


私は立て続けに矢を打った


「ふふふ。単純ですね。こんなの目を瞑っても防げますよ。」


案内人は、目を瞑っている。

矢が案内人に当たるとそのまま矢が刺さらずに落ちる。火もつかないし凍らないし破壊もされない。


「まあ、Cランクの実力では私にダメージを与えることなんてできないですよ。それにしても、無謀な闘いに挑んだ悪い冒険者にはお仕置が必要かな?『切り裂きトルネード!』」


急に私の周りに小さい台風が生まれた。そして、その中に刃物のようなものがある。


「いたぁぁぁあ!!!」


全身が刻まれる。痛すぎる。刃物が回転してどこから斬られるかわからずに防げない。


「これしきの技で苦しむのであれば、私に闘いを挑まないことですね。わかりましたか?無謀な判断が命を落とすことに繋がるのです。」


「まだだ……わたしは未だ闘える……うわあぁぁぁ!!」


身体が切り刻まれる中、私は弓を引いた


そして、矢を放つ。


私はそのまま気を失った


起きるとそこは、宿屋のベッドだった。


「アズミ起きたな! 全く……いつもいつも無茶しやがって。」


ノリが呆れたように言う


「もう、私慣れたわ。アズミの無茶には」


カエデが言う


「えっと……結果はどうだったの?」


「あぁ。なんか、あの案内人最後のアズミの矢は普通に避けてたよ。」


「それから、『タカシが……』なんとかとか『益々Bランクに上げるわけにはいかない』とか言っていたよ」


「受け止めずに避けてたの?」


「うん。そうだよ。」


あの案内人は、ユージの攻撃や私の攻撃は全て受け止めていた。なのに、私の最後の攻撃だけは避けた。それはどうしてなのか気がかりだった。


「ってかあの案内人タカシさんと知り合いなの!?」


「わからん」


私の中でそれが最重要項目になったのでさっきの気になっていた事は忘れた。


そして、夜には傷も回復した。これでノードさんの試合を見に行くことができる。


スムー。一度見たいと思っていたから楽しみだ。

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