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雑記  作者: とくめい
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箒

 掃除機は持っていますがここのところ寝室の掃除は箒で済ませています。

 祖母の遺品の埃被った箒を見つけて懐かしくなり、久しぶりに使いたくなったのがきっかけです。新しい塵取りを買ってきて部屋に置いて、思い立った時に掃除するようにしています。

 掃除機の大きなモーター音を聞いていると消費電力は馬鹿にならないのだろうなと思いますし、使ってみた実感として狭い部屋を掃除する分には掃除機と大差ないように思えます。むしろコードを伸ばし、本体を動かしというちょっとした手間がいらず、取り回しがいいことを考えると狭い部屋で掃除機を使う理由があまりないようにも感じます。広い部屋を掃除するのならまた違うのかもしれませんが、畳敷き六畳間にはこれで上等でしょう。

 ただ一つ難点を言えば、かなり使い込まれた古い座敷箒なのでブラシ部分が痛んでいたり、柄とブラシの接続部分が折れていたりして、100%機能を発揮できていないというところでしょうか。

 子どもの頃、祖母が毎朝縁側の窓を開けて仏間と寝室にしている和室の掃除をしていたのを思い出します。冬の寒い日でも窓を全開にしていたので寒かったのを覚えています。けれどいつからか、祖母は箒を使うことがなくなり、掃除機をかけるようになっていました。

 朝のひんやりとした空気を家の中に入れるあの時間が割と好きだったので少し残念でしたが、今考えると箒が破損したから掃除機に切り替えたのではないだろうかと思います。

 思い出の品なので買い替える気はありません。なんとか針金とか結束バンドとかビニル紐などで補修できない物だろうかといろいろ頑張ってみましたが、しっかり固定するのが非常に難しい。ブラシ部分に古いビニル紐が巻き付いているのを見ると、生前もこの破損部分をどうにか補修して使えないかと試していたのだろうなと、久しぶりに祖母と話しているような気分になります。だから柄の部分以外すべて取り換えるような形になりそうな業者への修理依頼もだめ。

 そもそも100%の性能を発揮できなくても問題なく使えているので修理の必要はない。何かいい方法を思いつくまで補修する必要もないという結論に至りました。

 必要なのはいいものを使うことではなく、最低限の性能を満たしつつ祖母と同じものを使っている実感を得ることなのだと。

 掃除機を使うよりも掃除してるって感じがあるので気分もいい。

 箒を使う人が増えてほしい。

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