キュウリは栄養が少ないというのは嘘っぽいなと思った
ので何年か前に調べました。結論としては嘘でした。少なくともそうした言説の根拠とされている、世界一栄養の少ない野菜とギネスに認定されているという部分は嘘でした。ついでに言えばビタミンCを破壊するという話も嘘です。
まず、ギネスについてですが正確には最もカロリーの少ない野菜として登録されているだけで、カロリーに限定した話です。だからカリウムやマグネシウムのようなミネラル類だったりビタミンC、Kのようなビタミン類は他の野菜と比べても比較的多めに含まれています。あと食物繊維も。
利尿作用によるむくみの防止や整腸作用、抗酸化作用などが期待できると思います。
次にビタミンCを破壊する、という嘘についてです。
前提としてビタミンCには還元型ビタミンCと呼ばれるL-アスコルビン酸と、酸化型ビタミンCと呼ばれるデヒドロアスコルビン酸の二種類があります。
還元型ビタミンCは体内の酸化した鉄や銅などに電子を与えて還元し、それらの機能を正常に保ちます。還元した際、ビタミンC自身は酸化型に変化します。
昔は還元型ビタミンC以外でなければ体内では役に立たないと考えられており、キュウリは還元型ビタミンCを酸化型に変化させる酵素を持っていたためビタミンCを破壊すると言われたのでしょう。
しかし研究が進むと、酸化型を還元型に戻してビタミンCの再利用を可能にする酵素が体内にあり、酸化型も体内で問題なくビタミンCとして役に立っているということがわかりました。その結果、政府が作成する食品成分表でも元は還元型の量しか表示されていなかった食品のビタミンC含有量が、還元型と酸化型の総量で表示されるようになりました。この変更は四訂食品成分表でなされました。
四訂食品成分表が公表されたのは1982年。40年以上前です。キュウリがビタミンCを破壊するというのはそこそこ昔からインターネット上で目にするデマですが、インターネットどころか日本でパソコン通信が始まるか否かという時期には既に否定されていたことになります。
キュウリアンチが存在したのか、または多少の嘘をついてでも面白いことを言ってめだちたいという人が流布したのかもしれません。そのせいで謂れのない批判を浴びることになったキュウリ。農家の方がとても可哀想。
キュウリは低カロリーでミネラルやビタミンに優れ、ビタミンCを破壊したりもしません。この文章を読んだ方はこれだけでも覚えて悪質なデマに騙されないよう気をつけてください。




