第12章:王はいつまでも王
皆さん、こんにちは! 皆さんが元気に過ごしていることを願っています!
Naroが突然使えなくなったときは驚きましたし、正直ちょっと怖かったです。でも、その後問題について調べてみたら、ちょうどこの章を投稿する直前にアクセスできるようになりました!
それから、『氷の城壁』に追いつきましたが、すごく面白かったです! 『サイバーパンク エッジランナーズ』のシーズン2も見ました。キングスリーが一番のお気に入りです!
とにかく、今回の章も楽しんでもらえたら嬉しいです! 今のところ、このアークを書くのが本当に楽しくて、皆さんにも同じように楽しんでもらえたらいいなと思っています!
熱気がライゾの肌を焼き、耐えがたいほどの熱さが襲った。ライゾはためらうことなく通気ダクトへ飛び込み、間一髪で炎から逃れた。そのままダクトの中を滑り落ち、下の金属床に激しく着地した。
「いてて……」
うめきながら周囲を見回した。
まだ通気ダクトの中か。
ゆっくりと前へ這い進んだ。辺りは暗闇に包まれ、少し先の様子もほとんど見えなかった。
くそっ……さっきの俺は、完全に役立たずだった。
キキもドビトも全力で戦ってたのに、俺はネズミみたいに這い回ってるだけかよ。
なんとかして二人を助ける方法を見つけないと。
そのとき、遠くから人の声が聞こえてきた。ライゾは這う速度を上げた。近づくにつれて、声がはっきりと聞こえるようになった。
警備兵か、それとも囚人か……確かめないと。
突然、強い風が通気ダクトの中を吹き抜けた。
反応する間もなく、足元の床が崩れた。
ライゾは金属板の上に激しく落下した。
「ぐっ……!」
何が起きたのか理解しようとしたが、まぶしい光に目をくらまされ、視界がぼやけていた。目をこすっていると、自分の体中に無数の赤い点が散らばっていることに気づいた。
ようやく視界がはっきりしてきた。
目の前には一人の男が立っていた。その周りには、女や子供たちが集まっていた。
「おやおや。これはこれは……王様ご本人じゃないか」
男はライゾをにらみつけた。
「お前が何をしようと、俺たちは絶対に屈しないぞ!」
「待ってくれ。あんたが思ってるような人間じゃないんだ!」
ライゾは必死に訴えた。
「そうか? なら、ここで俺たちがどんな目に遭わされてるか、見えてるか?」
男の声が険しくなった。
「奴らは俺たちを一人ずつ連れ去って、あの腐りきった監獄に閉じ込めた。それで、場所が足りなくなると、囚人を凍らせて吹雪の中へ放り出すんだ!」
男は一歩前に出た。
「お前のせいで何千人もの人間が死んだんだ。責任を取るべきなのは、お前だろ!」
ライゾは黙り込んだ。
頬を一筋の涙が伝った。
金属の床を見つめた。
何言ってんだよ……こんなことをしたのは俺じゃない。全部キヤズキがやったクソみたいなことだろ。
自分でも驚くほど、声が震えていた。
でも、あいつらは将来、俺の国の民になるはずの人たちだ。そう考えたら、あいつのやったことにも、俺は……
自分の手を見つめたあと、再び顔を上げた。
「頼む、話を聞いてくれ。あんたたちがどんな目に遭ってきたのかは分かる。でも、信じてくれ。俺はこんなこと、何一つしていないんだ……!」
「お前らみたいな連中が、ずっとこの土地をめちゃくちゃにしてきたんだぞ! そんな奴をどうやって信じろっていうんだ!」
男が怒鳴った。
そのとき、後方にいた一人の女がライゾに気づいた。
女はすぐさまライゾのもとへ這い寄り、必死に彼のシャツをつかんだ。
ひどく疲れ切った様子だった。髪はもつれ、体はやせ細っていた。何日もまともに食事を取れていないようだった。
「お、お願いです……どうか、娘を見つけてください……」
女の声は震えていた。
「最初に奴らが攻め込んできたとき、警備兵に娘を連れていかれたんです。今も監獄に閉じ込められています……」
ライゾはどうすればいいのか分からなかった。それでも、彼女に対する同情が込み上げてきた。
「エリッサ、そいつから離れろ! 今すぐだ!」
男が怒鳴った。
しかし、エリッサは男の言葉を無視し、ライゾを見つめ続けた。
「お願いです、旦那様。この人たちは助けてくれません……」
彼女は通気ダクトを指さした。
「そこなんです、旦那様。お願い……娘を……」
エリッサは泣き崩れた。
その姿を見つめながら、ライゾの中で怒りが込み上げてきた。
こんなひどいことをしてる奴らがいるのに、俺が責められるのかよ。
ライゾは男に視線を戻した。
「……なんでだ?」
声が明らかに冷たくなっていた。
「なんで彼女を助けなかった?」
男は黙ったままだった。
「この人たちは自分のことしか考えてないんです……」
エリッサは涙を流しながら答えた。
「あの人も、ほかの人たちも、自分たちだけ助かって、残された人たちを見捨てるつもりなんです……」
その瞬間、銃声が響いた。
反射的に、ライゾはライトマキで弾丸を受け止めた。
怒りは一瞬で驚きへと変わった。
俺を殺そうとしたのか……!
ライゾは歯を食いしばった。しかし、すぐに突っ込むことはせず、振り返った。
背後から次々と弾丸が飛んでくる中、通気ダクトへ向かって全力で走った。
そのうちの一発が肩に命中した。
「ぐっ!」
ライゾはよろめいたが、無理やり足を前へ進めた。
ダクトの中へ飛び込むと、数メートルほど這い進み、ようやく立ち止まった。
「ぐああああっ!」
叫び声が漏れた。
肩の痛みがどんどん強くなっていった。
ライゾはシャツを噛み、肩に食い込んだ弾丸へ手を伸ばした。
耐えがたい痛みが襲った。視界がぼやけ、全身の筋肉がこわばった。
ようやく指先が弾丸に触れた。
最後の力を振り絞り、それを引き抜いた。
治癒魔法はほとんど習ってない。だから、銃で撃たれた傷は治せない。
ライゾはシャツの裾を裂き、肩にきつく巻きつけた。
そして、再び前へ進み始めた。




