20.3 よろしくジャンヌ・ダルク15
(そぉ~と……そぉ~と……)
シルシルシルシル……
慎重に無限大蛇を上昇させていく。
怪人化して視力がよくなったとはいえ、二人は20メートルも離れた場所にいるのだ。
一瞬でも気を抜けば、体に当たり、気がつかれてしまう。
(今、綺麗な膝小僧を通過しましたぁ~~……)
シルシルシルシル……
つい、余計な実況を入れてしまう。
するとなんだか、寝起きドッキリでもしているような、変なテンションになってくる。
ブルーとピンクは、カラー1将軍と通信に気を取られて、まったく気がついていない。
(おぉ、太ももですっ、今っ、太いスネークたちが、ブルーとピンクのムフフな太ももに接近しておりますっ)
シルシルシルシル……
もう、完全なエロテンションに入ってしまい、脳内実況をしてしまう。
(ここでジェラートを撒き散らしたらどうなるのでしょうかぁ~。いやいや、それはしては、いけません~……)
シルシルシルシル……
我ながら、変態だと思った。
が、止められない。止まらない。
(かっ、可愛いおへそちゃんですっ。僕のスネークが、二人のおへそちゃんの間近にぃぃ!)
シルシルシルシル……
あれ? 僕ってこんなムッツリなオヤジキャラだっけ?
なんだか、主人公失格な気が……
するけど、楽しいからOKだっ!
(そしてとうとう、お胸にっ! 気がつかれずに、すっばらしいお胸に到達しましたぁ~。ゴーーール!! おめでとうっ!! 大成功っ!!)
シルシルシルシル……
ちなみに、ここがゴールではない。
エロドッキリ大成功でもない。
「りいぃぃぃ~~~~~~~~~~……いっ!」
見た目、昭和生まれのカラー1将軍の詠唱が、終了直前まできた。
(よしっ、ここから一気に、顔まで伸ばして、ジェラート発射だっ)
この先は、どうせ二人の視界に入るので、一気に伸ばして発射するしかない。
(いけえぇぇえぇっ!!)
シルルルルル!!
二人の顔に目がけて伸ばすっ。
ガササッ!
作戦の発動を感じたイソガニンさんが、潜んでいた植え込みから、その身を曝け出した。
注 ちなみに[潮溜まり怪人イソガニン]は、上半身は蟹の着ぐるみ、下半身はパワースーツを履いたおっさんの足という出で立ちです。
カラー1将軍も、息を呑んで、こちらを見た。
だが、
「わっ! 何っ!?」
「きゃっっ!?」
二人の反応は早く、伸ばし始めた直後に、気がつかれてしまった。
ペチチンッ!!
ブルーとピンクは、まるで虫でも追い払うように、とっさに無限大蛇を、平手で叩く。
びよよよんっ
叩かれた無限大蛇が、外側に曲がる。
ぶりんっ
が、弾力のある無限大蛇は、外側に叩かれた反動で、急激に内側へと揺り戻った。
ボインッムニュン……
「はうぅぅ!?」
無限大蛇に、未知の素晴らしい感触が伝わる。
見ると、幸か不幸か、太い無限大蛇が、ブルーとピンクの胸の谷間に、しっかりと挟まっていた。
さらに
むにゅぎゅっ
パイ圧(円と円の間にかかる圧力を表す数学定数のこと)を受けた無限大蛇が、ギュッと絞られる。
「あっ、いっ」
びゅるるるるるるーーーー……
なんかアヘって、絞り出されるように、ジェラートを暴発させてしまった。
「ヒッ!」
「ヒァ!」
びしゃびしゃびしゃ
ブルーとピンクのお胸から首にかけて、ジェラートが撒き散らされていく。
もちろん、肝心のアイマスクには、ビタイチ届いていない。
「波?」
ぼわわわわんっ
呆気に取られたカラー1将軍が、こんるり波を暴発させた。
サラサラサラ……
胸を白濁塗れにされた微動だにせず固まっているブルーとピンクを、紺瑠璃のそよ風が吹き抜ける。
……いや、唯一、米神の血管が、微かに動いていた。
ぴゅるっ……ぴっぴっ
「めっ、目潰しのイタリアン・ジェラート、ショットデーース……」
サラサラサラ……
僕は紺瑠璃のそよ風を感じながら、これが決して卑猥なプレイではなく、作戦であることを強調するために、あえて[目潰し]と宣言し、最後の白濁を絞り出した。
ドスッ ドスッ ドッ……
「ガニガニィィーー!! ……ガニ?」
サラサラサラ……
走り出したイソガニンさんが、紺瑠璃のそよ風の中、立ち止まり、上半身の蟹を傾げた。
サラサラサラ……
「え? 変態? なんのプレイ?」
サラサラサラ……
「ピンクたんとブルーたんに、何てことをっ!!」
サラサラサラ……
「えと……まぁ、悪の組織だし……な?」
サラサラサラ……
「あのイタリア人っ、殺すっ」
紺瑠璃のそよ風の中、ピュア・シャイニング親衛隊や協力会員たちが、あれこれと話す。
サラサラサラ……
「ふうぅ……とんだ変態怪人が爆誕したな……」
どういう訳か、中央作戦司令室にいるDr.ヘッドランドが、紺瑠璃のそよ風を感じつつ、ぽつりと呟いた。
サラサラサラ……
「と、ゆーか、あそこまで死角から触手を近づけられるなら、目潰しに拘らないで、首でも絞めた方が早かったんじゃないか?」
紺瑠璃のそよ風の中、至極真っ当な意見を述べた。
この人は変人の癖に、時折、常識的な意見を述べるのが、悪癖だと思う。
サラサラサラ……
「はうんんっっ!?!?」
その時、紺瑠璃のそよ風を感じながら、僕の頭の中に、閃光のように素晴らしい一首が浮かんだ。
あしひきの 天つ乙女の 山四つ らっきいすけべ 我が身ぞ受けそ
【現代語訳】
あぁ、おっぱいは素晴らしい。
ピンクの豊乳も、ブルーの張りのある美乳も、最高でした。
ごちそうさま。
さあ、殺せ。
第20章 「よろしくジャンヌ・ダルク」
終了 & 第1部完結まで、あと1話




