13.3 エロティック・セブン EROTIC SEVEN3
ちょっと説明 ピュア・シャイニングの変身
ピュア・シャイニングは魔法少女なので、変身すると、見る者には認識齟齬の魔法がかかります。
「ちょっと、あの人に似ている?」なんて、認識も出来ません。
……魔法って、便利ですね。
照明が消えたことで、ケッタイな決めポーズを取るピュア・シャイニングの姿がよく見えた。
向かって右側で日本舞踊のような嫋やかなポーズを決めているのは、シャイニング・ピンクだ。
雅やかな桜色の長い髪を、肩にさらりと流している。
和洋折衷の純白のドレスはあまり露出度が高くないが、それでも中々の深さの谷間が、胸元で形成されていた。
ドレスは和の要素が多めで、着物の小袖のような袖口をしているのだが、所々、洋風の可愛らしいピンクのフリルや、リボンもついている。
手には肘下まである、長い純白のグローブをはめている。
着物のような巻き方のミニスカートからは、女性らしい綺麗な足が伸びているが、どんなに激しく戦闘をしても、決してスカートの中は見えないという噂だ。
おそらく、湘南防衛機構サンシャインの超科学力によって、[超ノーパンチラ・ガード]が維持されていると思われる。
そして向かって左側で、元気いっぱいに拳を天に突き上げるポーズを決めているのはシャイニング・ブルー。
目が覚めるような鮮烈な青色の髪は、サッパリとしたショートカットだ。
サラサラのショートの青髪の間から、耳の先がぴこんと出ているのが、なんか可愛い。
スポーティーなホットパンツ仕様の和洋折衷の純白のドレスに、鮮やかなブルーのフリルやリボンがついている。
こちらの胸元もピンクほどではないが、中々どうして、見応えのある谷間が燦然と輝いていた。
ポットパンツからは健康そうなスラリとした足が伸びていて、あの足で蹴られたら、さぞ痛いことだろう。
ブルーの純白グローブは短めで、手首までしかない。
どちらも煌びやかな、大きなアイマスクを着用しているので顔は分からないが、その輪郭から二人とも[色白の美形]なのが推測される。
青色の長マフラーに、一の数字が染め抜かれた[第一戦闘員大隊]の大隊長が手で号令を送る。
「シマァーーーー!!」
「シマァーーーー!!」
「シマァーーーー!!」
大隊長の後ろに控えていた二個中隊の戦闘員たちが、奇声を上げ、側転やバック転の派手なパフォーマンスをしながら、広場の外側に向かって走り出す。
「「「シマァーーーー!!」」」
そして、大きな半円の輪を作るように、ピュア・シャイニングを取り囲んで、瓢箪のポーズで威嚇した。
と、同時にカメラを持った戦闘員と、二人のピュア・シャイニング親衛隊のお兄さんが、囲む戦闘員たちの外へと捌けていく。
ピュア・シャイニング親衛隊の二人は、やり切った感のドヤ顔を浮かべて、大外にいる戦闘員に軽く会釈をして出て行く。
「親衛隊っ!! かかれっ!!」
ピュア・シャイニングがケッタイなポーズをとくのを合図に、カラー1将軍が親衛隊に号令をかける。
もちろん、親衛隊とは[ピュア・シャイニング親衛隊のお兄さん]ではなく、総統閣下直属の屈強な親衛隊員のことだ。
「「「「シマァーーーーー!!」」」」
他の戦闘員とは明らかに違う、偉丈夫な四人の親衛隊員は力強く返事をすると、一斉にピュア・シャイニングに向かって行く。
「へへっ、そんなザコキャラ、いくら集めたって、物の数にもならないねっ」
ブルーが余裕を持って、待ち構える。
シパンッ!!
「シマッ!!」
ブルーに対して一人目の親衛隊員が、腰の入った、骨盤から伸び上がるような高速ミドルキックを放つ。
それは正に、武道家の蹴りだった。
「うおぉ!?」
ブルーが慌てて、手でガードする。
「何っ、こいつっ!?」
驚きつつ、丸太のように太い足の蹴りを、片手で叩き落し、トトンッとバックステップを踏む。
ススススッ・タンッタンッ!!
親衛隊員は、ブルーのバックステップに合わせるように、見事な足捌きで間合いをつめる。
「シマッ!! シマッ!! シマッ!! シマッシマッ!!」
そのまま高速で、左右の中段蹴りから右の下段蹴り、そのまま回転して上段回し蹴りの連撃を、ブルーに打ち込んだ。
「おわわわわわっ!? おっ! おっ!? おおぅ!?!?」
ブルーが驚き、戸惑いながらも、ヒョイヒョイと連撃を受け流していく。
「おいっ、ピンクっ! 何かこいつヤバいぞっ!」
そう訴えかけて一瞬だけ、チラリとピンクを見る。
だがピンクはピンクで、すでに他の親衛隊員との戦闘に突入していた。
トトンッ
「シマッ!! シマッ!!」
トンットンッ
「シマッ!! シマッ!! シマッ!!」
ピンクと戦っている親衛隊員は、脇を閉めた構えから、テンポ良くパンチを繰り出している。
右足爪先を横に向けて、ピンクの周りを円を描くようにステップを踏んでいるので、彼はおそらくボクサーなのだろう。
ピンクは戸惑いながらも、宙を舞う桜の花弁のような、掴みどころのない動きで、ひらりひらり、とパンチを避けている。
まだ一撃も受けてはいないが、ブルーに返事が出来るだけの余裕は、もうないようだ。
後二人の親衛隊員は、ブルーとピンクの様子を伺うように、間合いの際を出入りする。
直接対峙する二人の親衛隊員は、ブルーとピンクが反撃しようと踏み込むと、リーチの長さを利用した前蹴りや、ジャブで上手く牽制して、攻撃を成立させない。
「凄い……」
両者共凄いが、特に親衛隊員の動きに目を見張る。
ただでさえ身体、技と共に鍛えぬかれているのに、そこに超科学で出来たパワースーツを着て戦っているのだ。
当然その速度とパワーは、人間の域を遥かに超えていた。
第13章 「魔法少女ピュア・シャイニング参上!」
終了まで、あと2話
【ちょっと説明 ピュア・シャイニングの変身 その2】
ピュア・シャイニングは、龍脈から発生した光の粒子を身にまとっています。
この粒子によって、ドレス、グローブ、ブーツはもちろん、髪から皮膚まで、元の体の上に形成されます。
なので髪色がピンクやブルーに変わり、日焼け娘さんも、肌が色白に見えるんですね。
やっぱり魔法って便利。
ちなみに夏音ちゃんは、色黒ではなく日焼けなので、元々はけっこうな色白娘さんです。




