二十四発目 盗賊砦と身体検査
翌日、朝日が昇ってから街を出発した俺たち。
「なあ、お前らの拠点の砦ってのはまだ遠いのか?」
もう街を出てかれこれ一時間は経っていた。
俺とサラは盗賊の男たちを率いて険しい山道を歩いている最中だ。
サラは自力登山しているが、俺は大地の精霊ダーチの『重力緩和(弱)』の補助を受けて、けっこう楽な感じで跳ねるように登れている。
当初、十歳と十三歳の女の子に命令されるとは盗賊たちにとって屈辱ではないだろうかと心配して、一応イートも出現させたままにしているのだが、それは杞憂に終わる。
「ここまで来たら、もう少しですよ」
「お嬢、足元気を付けてくだせい」
「喉が乾いたらいつでもいってください。水や果実水なんかもありますんで」
「気が利くな、ありがとよ」
盗賊から受け取った水筒の中身を飲み干す俺。
うめー、運動中の水分摂取は大事だよな。
「…………いったいなんなの?」
男たちの友好的をはるかに越える従属的とも取れるような俺への対応にサラが眉をひそめている。
サラにやられた男も同様に大人しいんだが、屋敷で俺に拘束された盗賊たちの丁寧さと従順さといったら、こっちが気持ち悪くなるくらいだ。
俺の緊縛術に心酔しているあいつらは三兄弟でリック、カイン、クーウという名前らしい。
覆面をとった素顔は、意外と精悍な顔つきで体も細身で引き締まっていて悪くない外見だ。
だが、立派な成人男性たちが十歳の美少女に縛ってくれと迫る様子は、ただのド変態にしか見えない。
甲斐甲斐しく世話を焼こうとしてくる男たちを気味悪がりながら、サラが俺に小声で尋ねてくる。
「ねえ、なんでこの人たち、アルファのことをお嬢って呼んでるの? しかもこの対応…………この人たち本当に街を襲っていた盗賊だよね?」
サラが確認したくなる気持ちもわからなくもない。
「う~ん、なんていうか、俺がこいつらにやった緊縛術のせいで、新たな快感に目覚めたらしいんだ」
「何それ? 気持ち悪っ!」
「同感だ」
超絶美少女である俺に与えられたあの絶頂の連続が忘れられないと男たちに再度緊縛術を施してくれと懇願されたのは思い出したくもない思い出だ。
とりあえず、「役に立ったらな」と軽く口約束したら、男たちの目の色が変わって俺の役に立とうと必死になっているって訳だ。
だが、こうして逃げる心配もなく、しっかりと道案内をしてくれるのは助かるが、このあとが大変そうだなとうんざりしなくもない。
そんなことも考えながら、さらに山道を進んでいく。
「見えてきましたぜ。あそこが俺らの砦ですぜ」
リックが指差す方をみると、そこには石造りの立派な砦があった。
なんでも、古くからあった建物を流用しているのだとか。
見張りの男が出てくる。
斥候が得意そうな小男だ。
「おい、リックじゃないか。お前らはあの街と交渉にいったんだったな。どうだったって、どうやら、うまくいったみたいだな。…………そいつらが今回の上納金か?」
見張りの小男が俺とサラの体を舐めるようにみる。
久々に感じるまとわりつくような気持ちの悪いロリコンの視線だ。
とくにサラの胸の膨らみを見て下卑た笑みを浮かべるその顔は下心が見え見えだ。
「お疲れ様です。この人たちは大事な客人なんです。街のことと合わせてお頭のところに報告にいかないと」
「そうか。じゃあ、その間、俺がこいつらの面倒を見といてやるよ」
「じゃあ、お願いします。お嬢、許可をとってくるんで、お待ちください」
見張りの小男に俺たちのことを頼み、リックたち三兄弟が砦の中に入っていく。
「…………行ったな」
リックたちの姿が見えなくなってから小男は指笛を吹く。
すると、砦を囲む繁みから大男が出てきた。
「どうした?」
「耳をかせ」
何やらニヤニヤして大男に耳打ちする小男。
『あのガキどもで、ちょっと遊ぼうと思ってよ。二人いるし、お前、ロリコンだろ。あのチビのほうをくれてやるよ』
『ほんとか、いつもすまねえな』
『ただし、味見程度でやり過ぎんなよ』
『わかってるって』
小男の近くの石に張った空気糸を通じて男たちの会話が聞こえるが、なんていうか想像通りだ。
「さてと、お前ら、身体検査をさせてもらおうか」
「へ!? なんでそんなことをされないといけないのよ」
小男たちの会話の聞こえていないサラは驚きの声をあげる。
だが、小男はチッチッチと指を振る。
「砦に入る、よそ者はそうする決まりなんだよ」
小男の説明に納得はいっていないようだが、俺のほうをチラリと見て今のところ俺が抵抗する意思がないというのを確認すると、サラも剣を足元に置き両手を横に広げる。
「手早く済ませてよね」
「よ~し、いいこだな。まずはその胸が怪しいな。女はよく胸の間に色々隠したりもしているからな」
サラの反応に小男は意外そうな顔をしつつ、すぐに下卑た笑みを浮かべ近寄っていく。
待ってましたとばかりに後ろから抱きつき、サラの体をまさぐっていく小男。
白いメイド服の上からサラの豊満な胸を揉みまくる。
鋼糸も編み込まれているから手触りこそ数段落ちるだろうが、グニュグニュと形を変えていくサラのオッパイ。
うん、俺も風呂で堪能したことがあるからわかるが、サラのオッパイは将来性はともかく、大きさはまだまだ発展途上だが最高級の揉み心地だと思う。
「ねえ、まだなの?」
胸を揉まれてているにも関わらず、サラは呑気に小男に声をかけている。
「…………まだだな。よーく調べんとな。やっぱり、このヒラヒラした服も怪しいな~。このスカートの下はどうなっているんだ。へへへ」
そう言って、片方の手でサラの胸を揉みながら、もう片方の手でメイド服の裾をゆっくり持ち上げていく。
サラの細い太ももの根元、下着まで見える高さまで裾が上がった。
「この中はなんかありそうだな。ん?」
「そこは関係ないんじゃない」
下着を引っ張り中を覗き込む小男の手が、サラの下着の中に入ろうとしている。
小汚い小男に凌辱されそうになっている純白メイド…………。
ゴクリ
「…………………………」
おっと、あまりの俺的ナイス光景に思わずガン見してしまっていたじゃないか。
そんな煩悩全開の油断しまくっている俺の尻が鷲掴みされる。
「!」
小男の呼んだ大男の仕業だ。
大男が遠慮なく俺の桃尻をワシワシと揉んでくる。
「ほら、お前もよそ見してないで身体検査を始めるぞ。まずはすっぽんぽんになってもらおうか」
「え~、こんな山の中で裸とかやだね」
「じゃあしょうがねえな。俺様が手伝ってやるよ」
大男が俺の服に手を伸ばしてくる。
「ん? くっ! なんだ、このガキの服えらい頑丈だな」
大男が顔を真っ赤にして引き千切ろうとしているが、俺の服も鋼糸が編み込まれていてそう簡単には破けるわけがない。
う~ん、リックたちには悪いが、このままこいつらの言いなりっていうのは面白くないな。
いっそのこと暴れてやろうか。
多少乱暴だが悪くない手に思える。
そうと決まれば話は簡単だ。
俺は今も触られ放題のサラに声をかける。
「お~い、サラ。そいつ、やってしまってもいいぞ」
「りょうかーい」
サラは小男の手を振り払うと距離を取った。
「こいつ抵抗するのか!」
「…………ふぅ、気持ち悪かった。このお返しは、たっぷりさせてもらわないとね。アルファ、剣を取ってもらっていい」
「ほらよ」
俺は鋼糸でサラの剣を絡めとると、サラに投げ渡す。
「先に手を出してきたのはお前らのほうだからな。お前らのお楽しみタイムはここで終了だ」
緊縛術を封印?
いやいや、そんなに俺たちを相手に気持ちよくなりたいならしてやろうじゃないか。
腰もたたないくらいの快楽と恐怖を与えてやる。
「今度は俺たちの番だ」
こうして俺とサラのお楽しみタイムが始まった。




