↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
8/20

8 第二夜

――俺は、車を走らせていた。

 同じだ。昨日のことで、もしかしたら何か変わることがあるかと心配したが、またここに戻れた。

 車は、同じ道を走り、時計は、18:56。

 時間が大事だ。今日こそは雫からのSNSを開けるんだ。

 あそこだ。前方のバス停になっている路側帯。今日はハザードランプをつけて減速した。前もってわかっていれば、スムーズに停まることができる。だが、その分、時間が昨日よりかかったかもしれない。車を路側に停めてすぐに後のカバンを取った。携帯を取り出し、SNSを立ち上げる。わずかにかかるその時間さえもどかしかった。もっといい携帯にしとくんだった。

 雫の欄にタッチするとチャット欄が浮かび上がる。

 雫のメッセージがそこにあった。

《今日はありがと、今度あったら聴いてほしいことあるんだ、いいかな》

 俺は、その言葉を目に焼き付けた。あの時、見ることができなかったその言葉。

 雫は、なぜかこのメッセージを取り消していたんだ。

 ラジオの天気予報が終わった。 

 いつものように、そこで夢が途切れた。


――目覚めた俺は、自分の頬が濡れていることに気づいた。

 泣いていた……。俺は頬を拭って起き上がる。

 時計を見ると、まだ真夜中、十二時を少し過ぎたところだった。

 今のはどういうことだ?

 あの時、見ることができなかった雫の言葉を、今夜見ることができた。

 これは俺の過去に無かったことだ。

 なぜそんなことができる。

 あれは本物なのか。単なる俺の願望なのか……。

 でも、あまりにもリアルだった。

 そして――これまでひと月、まったく同じ繰り返しだった夢が変わった。

 なぜだ? 

 この夢は変えることができるということなのか。

 今言えるのは、まずはあと二日、できることをやってみる。それだけだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
 夢を見ることで頭の中が整理され 涙を流すことで心が洗われる  自分自身が行動することが 何よりも 大切なのですね
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。