魔素
「すごい...まるでおとぎ話の世界ですね...」
「あら!そう言っていただけるなんて嬉しいです。」
俺たち3人は今、店の地下にある作業室にいる。
「すごい...それにこの気配は...」
ディーネが会話を続ける。
「あら、ディーネちゃんもわかるの?」
「私たち人魚も似たようなものだから。あったかい感じがするくらいだけど。」
「すみませんナタリーさん...いったい何の話を...」
「ああ!すみませんヨシヒロさん。すみませんが少し目を閉じて、手の平を前に出してもらえますか?」
「わかりました。」
両目を閉じ、手を前に差し伸べる。
「失礼します。」
俺の前に出した手に温かい感触が伝わる。これは...ナタリーさんの手かな?
!
体に衝撃のようなものが走る。
「もう大丈夫ですよ。目を開けてもらって構いません。」
目を開けると...なんだこれは?光の粒子のようなものがあちらこちらで集まり、離れ、渦を巻き...と、銘々が自由な動きをしている。
「いま、どのようなものが見えていますか?」
「光の粒の集まりのようなものが浮いているのが見えます...これは?」
「なるほど。そのような...説明しましょう。あなたが今見えている光は、魔素と呼ばれる存在です。見え方は人によって違いますが...たびたびすみません。
このあたりに何か見えますか?」
そう言ってナタリーが1点を指さす。...何やら、複数の色をした魔素が集まっている。...無意識に手を伸ばす。
「!これは!?...なるほど。ヨシヒロさん、あなた本当に人間ですか?あなたの周りには火を司る魔素が集まるようです。本来人間には魔素が均等に集まるのですが...」
心当たりは...これかな?俺はライターを取り出す。
「もしかしてその魔素というのは、これに集まったりとか...」
そう言って超弱火、つまり普通のライターと同じくらいの火力でライターに火をともす。
「!?火の魔素が...嘘!?精霊まで!?ヨシヒロさん!そのような代物をどこで!?」




