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Starting Over in邪馬台国 ~卑弥呼システム~  作者: 暇人と黒猫


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第39話 開戦

第2師団から狼煙が上がった。

クマモト郡の最南端から上がった狼煙を受け、ヤメ郡の最南端が狼煙を上げる。そしてヤマト郡でも狼煙が上がる。

狼煙のリレーを採用している。


意味は「他国の大規模侵攻の動きを発見」


敵領内の山中に潜伏していた特命課が北上するクマソ軍を捉えたのだ。狼煙が上がる時は敵兵力千以上。


すぐに御殿場の会議室に入り、各自あらかじめ決めていた動きを再確認する。

僕もマナに出師を奏上し、すぐに騎兵隊兵舎に向かう。ナナコも付き従う。


「ケンシン!召集だ!全員集合」

歩きながら大声で伝える。


第一騎兵隊26名が整列する。早い。悪くないな。


「南だ」僕のその一言だけで空気が変わった。彼ら待望のクマソ軍だ。


「ユカリ、ヒロミ、コウタ。以上3名は御殿場待機」まだ若い3名。「トキ国に動きがあれば敵を確認し、コウタは我が身へ、ユカリとヒロミはそれぞれ近くの司令部へ報告に走れ」

「はっ!」3名が抱拳する


「カナとアヤセ。二人は先行して先にクマモト郡の郡庁に行き、第2師団司令部に行け。私が行くことを伝え、詳細な情報を得てカナは報告に戻り我々に合流せよ。アヤセは司令部にて私を待て。急変があれば師団長と相談の上、知らせに走れ」

「ハッ!」二人が抱拳。


「他21名は我に同行。尚、指揮権は第一に私だ。第二をナナコ、第三をケンシンとする。では各自出陣用意をし改めて正門に集合せよ!」


ついに開戦だ。

甲冑は鎧櫃に入れて背負う。僕も馬に乗れる。練習はしているが、まだ速くは走れない。だからみんなペースを僕に合わせる。

なんかごめん...だ。

ここ一番で格好がつかない。ナナコの方が全然上手く乗れる。まあ彼女はナチュラルチートだからな。


それでも馬がいなかった時よりは何倍も早く移動できる。わずか23騎でも全員騎兵の強みだ。先行した伝令のカナとアヤセはさらに早く着く。


さて、クマソがどれだけ出してきたか?

トキ国が動くのか?


予想としてはトキ国はまだ動かない。クマソとトキの秘密同盟を疑ったが、今回のクマソの動きを見るにトキが北を安定させている内にヤマタイ国を叩き、少なくとも南部は占領し、トキとはヤマト郡を戦場にやり合おうと考えたのではないかと思う。

ヤマト郡でトキを抑えておいて、クマモト郡とヤメ郡を先に安定させてしまおうと考えたのではないかと。

だとしたら結構な数を出してきたかな?

ミヤザキ方面と二方向で来るか、一点突破か。

もちろん北も油断は禁物だが。


あるいはトキ国はこの一戦でこちらの力を測るのかもしれない。結果を見て侵攻作戦を立てるつもりかもな。

だとしてもここに至ってはもう出し惜しみはしない。一気に二国共に喰らう。

時間をかけてアッチを防いで、コッチを防いでなんてやっていてもジリ貧だ。

始まったからにはガンガン行くしかない。


23騎がヤメ郡に入り、一度ヤメ郡庁舎に入り馬を休ませる。出した伝令の帰還待ちだ。

何度か行軍訓練で騎兵隊はヤメ郡庁舎もクマモト郡庁舎も往復していたからスムーズだ。各庁舎に厩舎も飼い葉もある。今回は急ぎだからさすがにわざわざ厩舎には入れないが。

馬が量産されたら駅を作ってもいいな。誰かさんが馬車を欲しがってたから、街道整備もしたいものだ。

まあ全部勝ってからだけど。


休憩をしているとヤメ郡庁舎にカナが駆け込んできた。だいぶ早いな。


「クマモト郡庁舎内に設置された第2師団司令部から報告です!」


チラチラとメモを見ながら報告する姿がちょっとかわいい。カナはまだ13.4歳くらいの女の子だ。

そもそも騎兵隊は全員若い。元々孤児の集まりだからね。

戸籍制度が始まってからヤマト郡に生まれたものは年齢がわかるが、国民のほとんどが正式な年齢がわからない。旧ヒムカの孤児なんてわかるわけがない。

見た目の印象だとケンシンが15.6。ヤタロウとケイジは17.8?ガタイが良いからそう見えるだけで幼いのかな?

他のメンバーも12歳以上18歳未満って感じだ。僕も一応は14歳。ヤタロウやケイジは論外として、ムサシ程ではないが、歳のわりには僕も大きい方だ。170cmある。この4年で急激に伸びた。そのせいと相国様ヅラしているせいと結構中身のおっさんが出ているせいで、わりと多くの人間が僕とマナを同じ歳くらいに見ている感はある。

ちなみにナナコは多分21~23歳くらいかな?と見ている。

まあ、こうして騎兵隊と僕との中にいると

どこかの孤児院の子ども達と先生だ。

これがヤマタイ国の虎の子「騎兵隊」。客観視すると笑える。

厳密にはナナコは騎兵隊じゃないけど。

彼女は宮内部相国担当課長兼相国直轄特命課課長だ。僕の中だけでの通称「相国御庭番衆」。そのお頭。

ちなみに護衛がナナコだけなのは「御庭番衆」で馬に乗れるのがナナコだけだから。大丈夫か?御庭番衆。


「クマソ軍、現段階で国境から16km付近を北上中。数は推定7000。行軍速度から明日には国境付近に陣を張るかと思われます。第2師団長のカズマサ大佐のお考えではおそらく開戦は明後日の早朝かと」


カナがここまで戻った時間も踏まえた「現段階」。それで16km予想なら、特命課はかなり潜入して早い段階で察知したな。ごめん。大丈夫だね御庭番衆。しかしまあ...。


「7000。随分出して来たな」

クマソ国は外交部の計算での推測は総動員可能兵力は16000。半分近く出して来たか。


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