↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Starting Over in邪馬台国 ~卑弥呼システム~  作者: 暇人と黒猫


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/60

第23話 相国の改革と日巫女の改革

日神暦185年1月1日。

第一回幹部会を開催。

と言っても初日の顔合わせ。

今日から始まるヤマト大改革の中心メンバーに選ばれた一同が揃い、今後の流れの最終チェックと言った感じだ。

ちなみに全員「ざっくばらん隊」だ。選ばれている時点で優秀だし、話し合いもスムーズになるからね。


内容は大まかに

①文字と四則演算の必須化

②メートル法、グラム法の制定

③憲法の制定

④戸籍制度導入

⑤五銖銭の製造と流通

⑥上下水道整備

⑦造船の研究

⑧国産鉄器の研究


これらの項目に対し、それぞれどれだけの人員を割くか、どれだけの期間を定めるか等を決める。


憲法は所謂聖徳太子の17条の憲法みたいなもので、特に複雑なものはない。

国に背いたらダメとか差別ダメとか、集落同士の争い禁止とか、そういうのだ。

ただ、それに伴って「税」の検討が始まることになった。

基本ヤマトには「税」がない。貢ぎ物という不定期で不定量で不定種なものがあるだけだ。法で納税を義務化する。

そこで戸籍制度と貨幣制度を使い、さらに「市町村」制を作る。

小さな集落を「村」大きな集落を「町」とし、そのいくつかの集合体を「市」とする。現在の出張所を「市役所」とし、村や町の規模に対し税額を定め、市役所が徴収する。市役所は管轄の戸籍を管理し、個人ではなく集合体に税を課す。


「法でひとつ、戸籍でひとつ。妾に意見がある」

話し合いの最中に日巫女が発言する。

「法で刺青を禁じたい」

ザワつく。そうだ。この時代の男達は顔から体から刺青をする文化がある。当たり前だ。それを突然禁止と言われたら皆驚く。


「それは何故にでしょうか?」当然の疑問が帰ってくる。


日巫女は隣に座る僕にそっと顔を近づけてボソリと小声で言った。

「ダサいからじゃダメかな?」


「それについては私から説明しましょう」仕方なく僕が発言する。実は刺青禁止は僕的にも賛成だ。無論ダサいからじゃない。

「大国である我々が中国と呼ぶ国、「漢」では主に刺青は罪人への刑罰として入れられるものです。故に刺青に対し負の感情を抱いています。今後、かの国と外交や交易を行う際に、こちら側のものが刺青を入れていると野蛮人であると見下されます。これから漢や朝鮮半島の国々に決して引けを取らない国を作るためには、我々は外国に蛮族と侮られてはなりません」

そう。刺青はいかにも未開の蛮族だ。


「なんと...我々の勇者の証明は海の外では罪人、蛮族の証だとは...」一同がざわつく。 


「今すでに入っているものは已む無し。今後は新たに入れることを禁止し、罰則の対象とす」日巫女が私はそれが言いたかったのだ顔で宣言。


「なるほど。日巫女様相国様供に同意見ならばそれで進めましょう。では戸籍に関してとは?」満足そうに頷く日巫女マナ。さらにとんでもない提案をする。


「うむ。名については改名の申請を許可し、また新たな生に対する名付けにも妾は関与したい」

うわぁ...。コレ、絶対アレだ。この時代の名前が馴染まないからだ。どうするの?名付けに関与したいって。


「名...ですか?」

今度は皆さんポッカーンだ。


「これについても相国より説明がある」

いやいやいやいや!無茶振り過ぎだろ?どうしろって言うんだ?


「日巫女様はこの時代の名前に違和感ありまくりで呼びにくいし覚えにくいからもっと未来的な名前にして欲しいのです」

なんて言えないし...。みんなが見てるし。コッチ見んな!いや、おまえは目を逸らすな!


力技で行くしかない。


「日巫女様とこの相国はご承知のとおり神託を授かる身である。このまさに新しく生まれ変わらんとする国の民、神の子らに祝福があらんと畏れながらも神の御心に問い、八百万(やおよろず)の名を授からんと欲する。それらの名から選び、改名するも生まれきた新たな子の名にするも良し。日巫女様と私でそのための祈祷をしようと先日話を致しました。無論強制ではありません。ただ神託により降りた名を名乗り戸籍に記すことも許可したいということです」


もう自分でも途中何を言っているかわからなかった...。疲れる...。相国ってのは日巫女専用AIか何かのことか?


「なんと!日神様と月神様より名をたわまると!ではそのこと国中に知らせ希望者を募りましょう」

どうするの?コレ。



こんなことで中断もしたが、第一回幹部会は無事...無事か?まあ、終わった。


で、夕食後に日巫女様よりお呼び出し。初めて会ったあの部屋だ。


「ナイスフォローでした!さすがトウリ君!よっ、相国!」ご機嫌なマナが僕を出迎える。


「で、どうするの?てかもう15年いるんだから慣れるだろ...」

僕はため息だ。


「無理無理。ほら、戸籍みたいなの作ってるじゃないですか、トウリ君探しの一環で。アレ見てもう...。男か女かさえも見当つかないし、イントネーションもわからないじゃないですか。トウリなの?トウリ?みたいなのばかりですもん」

いや、トウリはわかるだろ。


「だからって国中の名前変えてやろうって、どんだけ暴君なんだよ」


「とにかく、意見通ったんだから明日から頑張りましょう!」

両手の拳を胸の前で握って微笑むマナ。


「なにを?」


「決まっているでしょ!明日からしばらく祈祷所に籠もって片っ端から名前考えますよ。やおよろずの~って自分で言ったでしょ?」


「はあ?マジで言ってる?」


「マジです。みんなも『お、早速祈祷しているな』ってなるし、もう前世の思い付く限りの名前を挙げていってください。私が女子の名前担当するんで、トウリさんは男子の名前担当で。目標ひとりとりあえず千人分」


「それが国の相国がする最初の仕事かね...」


後にヤマトでは改名ブームが起こる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。