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6話 デービアス王国の焦り

デービアス王国はデービアス山の麓にある麓町だ。

麓町と言ってもこの世界の中でも有数の都市だ。

首都、デービアスにはたくさんの近代的な建物がある。

もはや麓をつけるのが失礼なほどだろう。


その国の中で今、混乱が広がっていた。


「おい、これはどういう状況なんだ」


「闇の森は壊滅状態と聞いたぞ」

国防の幹部、シュトラ・ラーベルトはそう語る。


「まあまあ何かの間違えでしょうよ」


「魔獣感知センサーが壊れただけの可能性もありますし...」


どうやら闇の森の魔獣がほとんどいなくなっていることから闇の森の近くにあるデービアス王国では混乱が広がっていた。

しかし喜びの波紋も広まっている。


「どちらにしてもこちらからすると嬉しいのみ」


「西の国々とも貿易が活発になるでしょうな」


「ああ」


「これで危険な海路で貿易する必要もなくなるのだからこちらとしてもねぇ」


西側の国々と闇の森を挟んでいるデービアス王国は大陸の反対側である西側の国々との貿易が難しかった。

しかし今闇の森の魔獣が減少したということは道を引けるかも知れない。

そこで西側の国々と貿易を改善できる可能性が出てきているのだ。


西側諸国では多くの食料が生産されており、農業が盛んである。

闇の森に挟まれていることから貿易の流れが悪いため輸入できる量が限られている。

そのためデービアス王国では時々食糧不足が起きていた。

一方デービアス王国でも特産物である魔境石が取れることから西側の国々にとっては戦闘力確保には欠かせないものがある。


西側の国々の幹部たちも笑顔になっているそうだ。


デービアス王国の貿易大臣。

ジョシュ・ジョンソンは笑顔にそう語る。


「まあどちらにせよ安心しなさい」


「我々にはあの帝王バドゥカを倒したダミアン様がついている」


「どんなにやばい怪獣が来たってダミアン様は必ず助けてくだっさるはずだ」


「まあ役に立たなくなったら毒殺でもしてしまえばいいだろ」


「おいおいダミアン様に聞かれていたらどうするんだww」


「ハッハッハッハッ」


彼らはあまりにも醜い表情をしている。


この国で混乱が起きているのか。

それはデービアス山を境に反対にある闇の森の魔物が急激に減っているからである。


まずデービアス山とは中央大陸の真ん中にある巨大な独立峰である。

そのデービアス山の麓、闇の森は不可解なことに魔素が大量に集まっている。

いわゆる魔素溜まりという場所だ。

原因はっきりとはわかっていないがおそらく闇の森の地下が関係していると言われてる。

その下に魔素溜まりの元凶があるらしい。


そしてその魔素溜まりでは大量の魔素を受けることで普通の森とはかけ離れた姿の森が現れる。

大量の魔素の吸収によって動物は巨大化、凶暴化。

植物は巨大化、また動物の毒となる物質を放つ動物が大量に現れる。


魔素溜まりは各地に発生する。

しかしその中でのデービアス山の麓の魔素溜まりは5本の指に入るほどの魔素溜まりだ。


そしてデービアス山を反対に挟んだ都市。

首都デービアス。

この首都はこの魔素溜まり、通称闇の森を通り抜けるための挑戦者たちが多く集まったこと、そして魔素溜まりに近いことから剣や魔法の杖などに使われる魔境石が多く取れることから発展していった。


戦争がここ数十年起こっていない今、人々は戦争を行わない政治を多く進めようとしている。

その考え方を主導したのはデービアス王国だ。

そして現在は商業の聖地としても発展している。


そんな考え方が東側の国々では進んでいる中、デービアス山からみて北にある北部高原の国々は未だに部族同士の戦争や内戦が激しい。


そのため文明もそこまで発展していない。


そんな中、北側の国々からデービアス王国に住み着くものや西側の国に住み着くもの、そして南側の国に住み着くものが増えている。


そんな今の安定した情勢の中で闇の森に異変が起きているという噂は世界中に広まり始めた。


そして今、それによって世界情勢が大きく変わるとしている。




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