12話 俺は誰なんだよ
本当にすいません
このまま次はデリアベルについて詳しく書きたかったのですが主人公について書くので精一杯でした。
次はデリアベルのことかけると思います。
そのため前の話のタイトルを変更しておきます。
エレベーターがどんどん上がっていっている。
あまりにもパーティー会場の階が高すぎるからか、なかなか頂上までつかない。
エレベーターも豪華だ
外から透けて見えてきらびやかに外装が輝いている。
分かる人にはわかるかも知れないが
和倉温泉の加賀屋のエレベーターみたいな感じだ
そして外装は21世紀美術館のエレベーターよりだ
ただ最もこれらのような前世にあるものと違う点がある。
規模感とその技術の違いだ
まず誰でもわかると思うが前世に魔法やパワー、魔素、スキルなんてものがあるわけないので人々の技術によって作られている。
一方この世界のエレベーターは魔法を用いて作られている。
彼らがわざわざ複雑な技術を使用する必要がないからだ
そして最も違うのはそのエレベーターの規模感
前世の人類が作ることができないほどの大きい建物にエレベーターがあるということはそのエレベーターも前世の人類には到底作ることができない規模感の物なのだ
特にすごいのは魔法によって宙に浮いていること
完全に浮いてしまっているとそれに美しさがないからか完全に透明なガラスを前後左右に設置し、それらの境目に金色の柱を設置している。
前世ではまずここまですごいものを作るのにお金がかかるだろうし、安全性も到底確保できないだろう。
そして長さもすごい。
少なくともスカイツリーのデッキまで行くエレベーターよりは長い。
おそらく地上からスカイツリーのてっぺんまで行くほどの長さがある。
エレベーターや建物を見た瞬間、この世界では魔法によって前世の人類の技術をすでに超越していると悟った。
チィン
エレベーターがパーティー会場の階にたどり着いた音がした
ゆっくりとエレベーターのドアが開いてゆく
「おお」
そこには階数に見合わないほどの巨大なパーティー会場が広がっていた
「ようこそいらっしゃいました」
世界最高レベルのウエイトレスみたいにな人が現れた。
おそらく連れて行かれるのがさっき聞いた厳重な検問だろう。
俺は今のうちに自分の腰に刺さっていた刀をスキル「バゲージ」でしまっておいた。
「検問に案内いたします」
「検問では本人確認及び招待状を確認させていただきます」
「また検問抜けますと受付がございますのでパーティー会場に入場される前に先に受付を済ませてから五入りいただくようお願いいたします」
おお
やっぱ一流のウエイトレス?なんかそういう案内する人?
やっぱすごいよなぁ
「こちらが検問です」
おお
俺の目の前には大きな検問所があった。
検問のゲートは20個ほどあるだろうか
まあ世界各国のおえらいさんや王族、貴族、魔王、帝王、神帝が集まるわけだから当然だろう。
全員で2000人ほどいるのではないだろうか
俺が転生してから一瞬でここまで成り上がってしまったことをやっと自覚し始めた。
魔王とはそこまで高い地位なのだ。
これは俺のスローライフができないと思えるわけだ
ここまですごいレベルにいるということは俺の下に仕える人がこれから増えるというわけだ。
本当にめんどくさい
俺は検問のゲートの列に並んだ
「お前か...」
「魔王ノヴァ」
俺の後ろから背筋を凍らせるような冷たい声が降り掛かってきた。
「びっくりさせるな」
「何なんだよお前」
やばい...
そういうこと反射で言っちゃだめだろ
ヤバイやつだったりめちゃくちゃ強いやつだったりしたらどうするんだよ
この世界にもいろいろな序列があるのだろうが俺はその序列をまだ知らない。
だから今の対応は絶対に良くなかった。
俺は恐る恐る後ろを振り向いてみた。
「いない?」
俺の後ろには誰もいなかった。
「おお」
「流石だね」
「やっぱ信頼できるよ」
「これほどの根性持ってくれてると」
すると急に俺の目の前に一人の青年が現れた。
実は落ち着いていた人で良かった。
俺を試していたのだろうか
それとも普通にヤバイやつなのか
そこはよくわからないのだが...
「おお」
「何なんだよ」
和やかに話が進むと思っていたのだが...
俺の口調を聞いた瞬間彼の顔が一気に怖い顔になった。
安心したからか軽めの口調で話してしまったのが良くなかったのかも知れない。
こいつはおそらく頭のおかしいやつなのだろう。
強いのならなおさらめんどくさい。
このような油断は良くない。
やらかしたぜ
「あぁ?」
嫌な顔をした後、今度はヤンキーみたいな声で俺に絡んできた。
いや怖
こいつ性格変わりすぎだろ
デリアベルに出るやつってみんなこんな感じなのか
と思いながらも、もう一度彼と会話してみた。
「なんでそんなに性格変わるの君?」
するとまたなぜか彼の顔が和らいだ。
だから変わりすぎだろ
性格
「うん」
「油断もしてないね」
こいつは俺にテストでもしていたのだろうか
例えば俺と張り合えるのか、とか
根性あるのか、とかこのままビビらずに判断力、注意力を常に保てるか
みたいな?
いや初見殺しだろそんなの
彼は俺に向けて自己紹介をしてきた。
「俺は帝王シュトラウス」
「よろしくね」
「若いように見えるけど君と同じで長寿の一族だから一応もうすぐ100歳」
100歳?
俺は驚いた
どうやら彼の年齢は94歳だそうだ
近所のじいちゃんばあちゃんに一人いるかいないかのレベルが今も現役で帝王をやっている。
そう考えるとまた世界観の違いを大きく感じられる。
「君は...」
「若いね」
そういえば俺って何歳なんだ?
いや前世の年齢なら31歳なんだが...
そもそも俺が異世界転生をしたとき、普通に俺はエルフの青年だったからな。
そこってどういう考え方すればいいんだ...
どうやら彼から見るとそう見えるらしい。
「ああ」
「そういうことか」
なぜか帝王シュトラウスは急に納得し始めた。
なぜだろうと疑問に思い、彼に質問してみたところやっと俺が考えていた年齢の疑問について理解することができた。
どうやら今の俺の人種にはちゃんとした名前があるそう。
特殊魔族魔人魔獣変異型エルフ
というマジでよくわからん複雑な名前らしい。
俺はまずこの世界の生物に関して教えてもらった。
どうやらこの世界には主に魔獣と人間という2種類の大まかな生物がいるらしい。
まず魔獣から、
魔獣とは知能の低い動物のこと
前の世界で言う虫やどうやらこの世界に存在するらしいが大きなドラゴンなどの巨大生物までとにかくそれに当てはまるものならどれも魔獣と言える。
魔獣は生殖による繁殖か森の中に突然生成されることで数を増やしているそう。
そして人間
人間は知能の高く昔は魔獣だった生物
人間は他の動物よりはるか昔に魔獣というグループから抜けており、魔獣の中にもいた猿などとは昔は同じ魔獣の種族だったともいわれているらしい。
そして、人間は独自の進化を長く続けたことにより他の魔獣より知能が上がり、魔素を制御できるようになっていった。
こうして人間は魔獣に操られる獣という名から脱したと言われているらしい。
ていうか、これそもそも魔獣とか人間とか特殊魔族魔人魔獣変異型エルフとかいうよくわからない名前全部人間が決めたんだけどな。
世界に公式に存在する神などいない。
みんな信じているだけだ。
つまり誰も評価する人がいないため人間が魔獣から脱したという事実すらわからないのだがこれらはいま知能がこの世界で最高峰である人間が作った基準なのだ。
そして一番わかりにくいのがこれらの生物。
エルフや魔人、獣族などのことだ。
これらの生物は主に魔族と呼ばれている。
魔族は基本的に人間と同等の知力、様々な能力を持ちながら、魔獣の特徴も備えているという生物のことを指すらしい。
魔族には細かい基準があるらしい。
まあ人間のプライドによって自分たちに追いつかれないようにそのような基準を作ったのだろうが...
まず魔族は大まかに亜種魔族、と魔人に分けられる。
魔人の主な特徴は魔素量が非常に多く、魔獣にも近い存在のためパワーも多い。
ただ人間とその他の特徴や能力がほぼ同じの種族のことだ。
これに当てはまる種族は魔人とエルフの2つしかなく、すでに魔人とエルフは亜種魔族と分けられているのだ。
そしてそれ以外の魔族の亜種魔族
亜種魔族は魔人と同じで主な特徴としては魔素量が非常に多く、魔獣にも近い存在のためパワーも多い。
外見が魔獣に近いため魔人とは差別化され亜種魔族と呼ばれている。
最後に特殊魔族に関して
特殊魔族とは様々な理由により特殊な特徴や能力を持つ魔族のことを指す。
その中でも俺は特殊魔族魔獣変異型というものらしい。
魔族とは不思議なもので人間にほとんど近づいているのだが完全に魔獣から離れているわけではないため、生殖による繁殖だけではなく稀に森の中で突然生成されてしまうことがあるそう。
人間は知能や能力が近づいてきた魔族との違いとしてそこに目をつけたらしい。
なのでこれらの特殊魔族魔獣変異型は魔獣としているそう。
人間が目をつけたのは特殊魔族魔獣変異型そのものの成長過程だ。
特殊魔族魔獣変異型の成長過程はとても複雑らしい。
はじめは知能が低く、魔族としての自我を持つことができないらしい。
身体自体は魔族なのだが自我がなく魔獣に近い姿だそう。
しかし15歳ほどになると急に自我を持ち始め、そこから魔獣を脱することになる。
つまり俺の年齢はだいたい15歳くらいだ。
特に俺は特殊魔族魔獣変異型の中でも魔人なのだ。
つまり特殊魔族魔人魔獣変異型らしい。
やばい複雑な名前過ぎてめちゃくちゃイライラする。
もうちょい短い名前にしろよ
自我を持ち始めた特殊魔族魔獣変異型、中でも特殊魔族魔人魔獣変異型はとてつもないスペックらしい。
まず知能が凄まじい。
特殊魔族魔人魔獣変異型は昔の自分とは比べ物にならないほどの知能を持つ。
そのためスキル使用を効率的に行うことができるとともに複雑なスキルでも柔軟に対応することができる。
そのため基本的に超ハイスペックなスキルを手にすることが多いそう。
これは俺でいうとスキル「小説家」のことだな。
また難しい状況に立たされたときもその柔軟な頭で対処できる。
いや頭良すぎだろ
確かに頭良くなった?
とは思っていたけど、想像以上すぎる。
そして最もすごいのは魔素量とパワー、そして単純な才能らしい。
まず魔素量
魔素量は基本的に使用者は確認することができないそうだが俺の魔素量の場合オーラが漏れているそう。
だから目立たないためには魔素のオーラを漏らさないようにしたほうがいいと進められた。
そしてすぐに魔素のオーラを消すことができたのだが彼が「デリアベルの中では逆にオーラを出したほうが目立たなくなる」と言われたので俺はそうすることにした。
話は戻るが俺の魔素量は見えなかったとしても大量の魔素を持っているそう。
そのため俺のスキルも「一度の使用で大量の魔素を使っているだろう」と言われた。
何度もいうが見えないからわからない。
魔素量を確認することができないのは本当に致命的だと思うのだが...
そしてパワー
パワーもエルフの容姿からは思えないほどのパワーを持っているそう。
パワーと魔素量を鍛え続ければ凄まじい高みに行けると彼は言っていた。
もともと持っているパワーや魔素量が多く、スキルがハイスペックで知能が高いのは事実なのだが特殊魔族魔獣変異型の指数関数的な進化の原因となっているのは特殊魔族魔獣変異型そのものの才能だそうだ。
つまり特殊魔族魔獣変異型は一度の使用だけで爆発的な知識やコツを手に入れることができるのだ。
最強の知能、パワー、魔素量を支えているのはとてつもない才能ということだ。
とてつもなく多かったパワー、魔素量がさらに多くなっていくとともに、多くなるのに必要な大量の情報を最強の知能が処理する。
そして最強のスキルをさらに使い慣れるために必要な大量の情報を最強の知能が処理しコツを掴む。
そしてそれらを全て行うのに使われている知能と理解力、そして元からのパワー、スキル、魔素量
これら全てが特殊魔族魔獣変異型が持った才能なのだ。
これら全ての才能が指数関数的に進化するための源になっているらしい。
自分事なのだが最強すぎないだろうか
いやここまで超ハイスペックを求めていたわけでも全然ないんですけど
いやしかもエルフの中でも最上位のイケメンですし
超が100個付くほどのハイスペックということは彼の話を聞いてわかりすぎた。
「まあそういうこと」
よく帝王シュトラウスも混乱しないでこの話を即興でできるな
とは思っていたのだがもしかしたらこいつも俺と同じ特殊魔族魔獣変異型なのかも知れない
俺は聞いてみた
「何種族なんですか?」
「俺の?」
彼は俺の質問を聞いて少しびっくりしていた。
「はい」
「君」
「面白いね」
「ありがとうございます」
「俺はね」
「人間だよ」
は?
ヨボヨボのおじいちゃんなのかよ
今度は彼の種族の長話が始まった。
彼は正真正銘の人間らしい。
実は人間にも特殊なパターンがあるそう。
さっき彼は特殊魔族魔獣変異型は魔族は人間に近づいているが魔獣から完全に離れたわけではないと言っていた。
しかし人間も同様だそう。
人間ももともとは魔獣だったため魔獣から完全に離れたわけではない。
つまり稀に人間も突然森の中に突然生成されることがあるていうわけだ。
このような特殊な人間のことを多くの人が知らないそうだが特殊人間魔獣変異型というらしい。
特殊人間魔獣変異型は特殊魔族魔獣変異型と基本的に成長過程は同じだそう。
ただ人間のパワー、魔素量は魔人と比べると多少劣るため特殊人間魔獣変異型だったとしても特殊魔族魔獣変異型よりは劣る。
そして最も凄まじいのが知能だ。
人間と魔人では知能に若干差があるそう。
もちろん魔人で頭がいいものもいるそうだが全体的に見ると人間のほうが高いらしい。
しかし特殊人間魔獣変異型は別だ。
人間だったことによりとてつもない知能を手に入れることになる。
そのためスキルもとてつもない能力を持ったものを持っているということだ。
しかし特殊魔族魔獣変異型と別で特殊人間魔獣変異型がそんな簡単にこの世界を生きていられるわけでもない。
ここからが人類の闇だ
知能がとてつもなく高いと言われている特殊人間魔獣変異型は人間界では軽蔑されているらしい。
そのため人類の国家機関の多くは森に結界を作り特殊人間魔獣変異型が生成されないか監視しているそうだ。
いわゆる魔獣感知センサーと言うやつらしい。
彼はたまたま魔獣感知センサーの範囲外にある小さな森で生成されたため捕獲または殺害されなかったそうだが自分が特殊人間魔獣変異型としってからはヒヤヒヤした人生を送ったそう。
そのため帝王シュトラウスも今は魔人と言って偽っているそうだ。
そして最後の疑問
年齢に関して
これは単純な理由だった。
特殊人間魔獣変異型と特殊魔族魔獣変異型は長寿らしい。
「という感じかな」
長かった
こうして彼との長話が終わった
「あと君もエルフだから怪しまれるかも知れないけど気をつけたほうがいいよ」
確かにエルフも人間と間違えられることがあるかも知れないからな。
俺は肝に銘じておくことにした。
「まあ特殊人間魔獣変異型でここまで強くなって帝王まで登りついたのは才能があっただけから」
「お前が倒した魔王ディリとかいうクソ雑魚とは違うから」
「ということは...」
「ああ」
「そういうことだ」
いやまじかよ?
マジで言ってんのか?
そこで衝撃の事実を知った。
どうやら魔王ディリも特殊人間魔獣変異型らしい。
だから強かったとは
これは意外だ
彼は魔王ディリについて詳しくは知らないそうだが...
「じゃあそろそろ検問だし」
俺の検問まであと3人というところまで近づいてきた。
しかし彼が最後に話しておきたいことがあるらしい。
「あのさ」
「敬語嫌だから」
「これから友達だしタメ口でいいよ」
ん?
これだけ?
「それだけ?」
俺は彼に尋ねてみた。
「うん」
いやそれだけかよ
しかも
いつから俺ら友だちになったんだよ
まだ友だちになったつもりじゃないんだけど?
友達じゃないって
まだ友達じゃないって
親睦深めるの早すぎだろ
だから俺ら以外並んでる奴ら奥さんとか友達とかいろんな奴らと来てるけどお前だけ一緒に来てくれる人いなかったんじゃねぇかよ
「お前親睦深めるの早すぎだって」
そしたら彼が何いってんだこいつという顔で俺を見てきた。
「お前俺の秘密を知っちゃただろ」
ああ
そうだった
うまいやり方で友達にされてしまった。
「まあいいよ」
「これから友達だな」
帝王シュトラウスも笑顔になった。
「よっしゃー」
「後で一緒にご飯食べに行こうなー」
いきなり飯の誘いかよ
あって早々早すぎだろ
マナー違反クソ野郎が
俺もあいつにお願いがある。
「あのさー」
「お前のことシュトラウスってよんでもいい?」
俺からも友だちになったなら名前で呼ぶ権利がある。
逆にあいつにも俺のことを名前で呼ぶ権利はあるしな。
「やだ」
は?
やだ?
意味わからねぇ
こいつ
「うそ」
「いいよノヴァ」
なんだこいつムカつくな
「うっざいなぁー」
「ごめんごめん」
「こういう事したくなっちゃうんだよね」
まあシュトラウスはこういうやつか。
たった30分ほどしか会っていないのだがあいつの性格がめちゃくちゃわかった気がした。
こうして異世界での一人目の友達、兼これからデリアベル一緒に行く人が見つかった。
自分の中でも結構スッキリとした伏線回収が起こっているので書いている身としても楽しいです。




