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10話 魔王になっちゃいました

人気になれるように頑張ります

今、世界中で大ニュースが報じられている。

なんと新魔王が誕生したそうだ。

そして魔王ディリと準魔王サイモンが消滅したことが確認された。

つまり魔王ディリが敗れたため魔王が入れ替わったということだ。


ただ世界に激震が走っているのには新魔王が誕生したからというわけではない。


なぜかって?


その魔王は「エルフ」らしい。



魔王ディリ、準魔王サイモンを倒してから数日たった。

洞窟のあった崖を通過した俺は今、平原を歩いている。


山に向かって緩やかに登ってゆくこの平原は今まで見た景色のどれよりも美しい。

もちろん前世も含めてだ。


ここの平原に今すぐ家でも立てて今すぐにも住み始めたいところなんだがその前に俺はこの山の山頂を目指すことにした。

平原が終わり、登っているところの傾斜はだんだん上がり始めた。

それに登れば登るほど植物が減ってきて岩肌が丸出しになっている。


ビュー


ビュー


風が強くなり始めた。

やっと今山頂についたところだ。

スキル「自由移動」を使ってで登らなくても良かったのだが山の美しさに惹かれ、つい登ってしまっていた。


ただ山頂までの道のりは大変としか言いようがなかった。

まず今もそうだが風が強い。

もう台風よりやばい。

前世の俺だったら目すら開けれないと思う。


天気は晴れだ。

森側は雲一つない。

ただ反対側の景色はいま雲に覆われていてみることができない。

それに晴れていて真昼のはずなのに気温が本当に終わっている。


やばい。

寒すぎる。

本当に寒い。

寒すぎて死にそうだ。


そんな時だった。


あ!


暖かくなった。


スキルが追加された。

なんてラッキーなんだ。

ステータス表示で確認しないと。


「ステータス表示」


俺はスキルを確認することにした。

スキル効果「気温調整」


か。

便利そうなスキルだ。


ん?


スキル効果?


俺は一つある疑問があった。


スキル効果増えすぎじゃね。

いやスキルは逆に減ってるんだけど...


そのスキル効果とかいうスキルに書かれている効果が...


いやめちゃくちゃあるじゃないか

それに俺が持っていたスキルが効果として統合されている気がするのだが...


ん?


まてよ...


おいおいおいおいおい


こんなの俺は望んでないぞ!


「はぁー」


「なんで俺のステータス表示に魔王って書いてあるんだよ」



ここは魔帝神(ビリアス)教会デービアス支部。

現在闇の森付近で新魔王が発足したことにより魔帝神総聚会議(ビリアスそうしゅうかいぎ)が行われることになった。

通称デリアベルとも言われている。


ビリアス総聚会議とは新魔王、帝王、神帝が誕生したときや1年に1度に全魔王、帝王、神帝、国の長を集めて行う会議のことだ。

そのためデービアス支部では新魔王へのビリアス総聚会議への出席を命令するために多くの人員を割き新魔王を探し回っていた。


新魔王を探し回って3日がたった。

ただ未だに見つかっていない。

こんなかんじで新魔王の捜索が難航している中、ついに一つの情報を手に入れた。


「パディースポット先輩」


「なんだ」


「デービアス山、山頂から巨大な魔素とパワーを感じます」


「なんだって」


「近くにいるグループに音声魔法で情報を伝えます」


「頼む」


「ちなみにデービアス山の山頂の景色を見ることはできるかグループに確認してもらってくれ」


「はい」


ついに新魔王の居場所を掴むことができた。

残りは新魔王にビリアス総聚会議への招待状と日時、そして場所を伝えるのみだ。

...


「先輩」


「なんだ」


「ここからは見えなくなったとグループは言っていますがもうすぐ支部から見えるようになると行っています」


「確認しろ」


「はい」


その瞬間デービアス山の山頂に覆いかぶさっていた雲がついにデービアス山から離れた。


「見えました」


「見えたか」


「どんな顔だ」


「とっ、とても美しいエルフの少年です」


「そっ、そいつがおそらく新魔王だ」


「今すぐ近くにいるグループを向かわせてくれ」


「はい」



俺は今自分が魔王ということに気づいた。

魔王

魔王?


なんで俺が魔王なんだ?


とは思っていたが心当たりは一つしかない。

おそらく俺が倒したあの謎の男が魔王だったのだろう。


見た感じあの準魔王とか言ってたサイモンと言うやつの師匠という感じの印象だったからおそらくあの男が魔王で間違いないだろう。


そして俺がその魔王を倒しちゃったせいで「魔王継承」ていう感じか。

なんてめんどくさいんだ。


魔王がどんな地位なのかはよくわからないが知名度を持ってしまうのは間違いないだろう。

せっかく誰もいない場所でスローライフを楽しもうと思ってたのに計画が台無しになってしまったじゃないか。


その時だった。

俺の目の前に広がっていた雲が消えてゆく。


それとともに強烈な風が吹き荒れる。

とても大きかった雲はその強烈な風によって吹き飛ばされてしまった。


山の目の前に広がっている風景は想像とは真逆の風景だった。


「山の反対側も美しい自然が広がっていると思ってたのにな...」


俺はこんなこと思いもしなかった。


まさか...


美しい自然の反対にこれほど大きな都市が広がっているとは...


俺の目の前に広がっていたのは街だった。

中世の巨大都市みたいな感じだ。


今のヨーロッパの大都市のような風景でもある。

おそらくこの世界にビルという建物を作る文化がないからだろう。


「景色に浸られている中、すまない」


「私は魔帝神教会デービアス支局所属のマック・バーンだ」


「君が新しい魔王だな」


誰だこいつ。

こいつは人間のようだ。


「ああ」


「なんだ」


彼は一つの手紙を渡してきた。


「君に届けるものがあってな」


「君にビリアス総聚会議の招集命令が出された」


「そしてこれが招待状だ」


うわそういう感じか。

めんどくせー。


俺のスローライフ人生がどんどん壊れていく音が聞こえてきた。


「ちなみに君の名前は何だ」


名前?

名前か。


確かに異世界に転生してからの俺の名前なんて考えてもいなかった。


田端秦


田端は...ちょっと馴染みにくい名前だな。


秦


秦


新魔王


新しく光りだす星...


「俺の名前は...」


「ノヴァ・ノベルロードだ」

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― 新着の感想 ―
田端秦って連呼して文字数かせがないっほうがいいっすよ
2026/10/29 07:45 家でゆっくりしたい人
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