シロイルカの探検
白いトラっちたちは異世界での戦いを繰り広げています。やられると現実世界に戻ってくるので、2つの世界を行ったり来たりしています。白いトラっちと茶色いトラっちはバトルを繰り広げています。茶色いトラっちは一撃で白いトラっちにやられてしまいます。カメとワニもバトルをします。カメの方が強いようです。シカっちはライオンと戦います。ライオンが電撃を飛ばすのでシカっちは近寄れません。白いトラっちは今度はイヌと戦います。イヌは強力な念力ですべてを潰してしまいました。みんな、元の世界に戻って来ました。どうやら、イヌの攻撃には異世界自体が耐えられなかったようです。イヌは少し強すぎました。白いトラっちは異世界への転送装置の点検をします。問題はなさそうです。あまりにも攻撃が強いと元の世界に戻されてしまうようです。
修行も一段落ついたみんなでご飯を食べます。料理は白いトラっちの手作りです。白いトラっちは凄腕の料理人でした。みんなは仲良く出来上がるのを待ちます。ベルンガは待ちきれない様子でよだれが地面に垂れています。いつもは白いトラっちが一人で料理していますが、助っ人がいます。誰でしょう。小さくて白い生き物が、白いトラっちの隣でせわしなく働いています。
「誰やねん。」、茶色いトラっちが言います。
「チャドラよ、ペットを飼うことにしたのだ。モルモットだ。」、白いトラっちが言います。
白いトラっちに白いモルモットはお似合いでした。どこかにペットショップでもあったのでしょうか。白いトラっちがどこでモルモットに会ったのかは不明です。しかし、モルモットはとても器用なようで白いとラッチのお手伝いに無駄がありません。
「ベルンガよ、もう八百屋さんの手伝いはいらないよ。これからはモルモットにやってもらうから。お肉の方の手伝いも大丈夫だ。これまで助かったよ。」、白いトラっちはベルンガに戦力外通告をしました。ベルンガはあまりにも急なことにショックを受けています。しかし、ベルンガよりもモルモットの方がかなり優秀そうです。
「分かったベル。でも、急にペットなんてどうしたの。」、ベルンガが言います。
「拾ったんだ。なんか海の上を流れているのがいて、その上にモルモットがいたんだ。」、白いトラっちが答えます。
「どこかのペットショップで買ってきたのかと思ったベル。」
「チャドラよ、多分モルモットはお前よりも強いぞ。」、白いトラっちは驚くべきことを言いました。
「そんな事ないと思うけど、勝負なら受けて立つよ。」、茶色いトラっちとモルモットのバトルが始まります。ご飯ができるまでにはちょうどいいかもしれません。
茶色いトラっちとモルモットの二匹はバトルフィールド世界に転送されました。白いトラっちはモニター
を出してきました。砂浜に流れ着いた、テレビのようです。テレビを改造して、バトルフィールド世界の様子を映せるようにしたみたいです。そこには茶色いトラっちとモルモットがいました。戦いが始まります。
「白いトラっちビーム。」
モルモットは白いトラっちビームを放ちました。茶色いトラっちはびっくりして避けることもできませんでした。凄まじい威力です。みんなもこれにはびっくりです。ベルンガはあまりの驚きに目が飛び出して、落っこちそうになっています。
「ベルンガ、目を引っ込めて。危ない、落ちそうだ。」、みんな心配します。
それにしても、白いトラっちビームとは、さすが白いトラっちです。ペットにまで自分の技を教えてしまいました。一撃でやられた茶色いトラっちが戻ってきました。モルモットも後から来ます。
「白いトラっちビームなんてずるいよ。茶色いトラっちにも教えてくれよ。てゆうかなんで、白いトラっちじゃないのに、白いトラっちビームが使えるんだ。」、茶色いトラっちが言います。
「チャドラよ、お前にも教えたがお前にはできなかったんだ。それに、茶色いトラっちが白いトラっちビームを出したら、おかしいだろ。そんなことをしては物語世界は崩壊する。モルモットが白いトラっちビームを使えることによって物語世界はやや崩壊を始めているんだ。これ以上は食い止めないといけない。普通は起きないことが、普通に起こり始めたというわけだ。モルモットが天才モルモットであることは間違いがないが。」、白いトラっちはずいぶんと難しい事を言います。
「これから先、物語の枠組みを急速に広げなければならない。宇宙はビックバン後、急速に拡張したという。モルモットが白いトラっちビームを習得したというのはある種のビックバンだ。
これから、シロイルカとベルンガには海に探検に出てもらう。海の中はトラは苦手だからな。ベルンガとシロイルカで海の安全が確保できたところに、白いトラっちと茶色いトラっちも探検に行く。こうして、世界をどんどん広げていくんだ。帝国主義的な考え方ではあるが、始めは仕方あるまい。冒険というのは帝国の拡張を意味するからな。
大陸に到達することもあろう。大陸は我々、陸上動物の場所だ。陸上動物が先人をきり、探検する。道との遭遇が山積するだろう。もし、勝てそうにない者に会ったら、バトルフィールド世界に転送するんだ。これからそのための機械を制作する。バトルフィールド世界にはイヌにいてもらう。強敵がどんどん送り込まれるから、そこにとどめて置いてくれればいい。イヌの能力なら。強力に圧力をかけて相手を動けなくすることは容易だろう。これからイヌは島の守り神ではなく、バトルフィールド世界の守り神になってもらう。これから、バトルフィールド世界をイヌの圧力に耐えれるように強化することになる。
ついに無限に収穫できる野菜を開発したんだ。これで、世界から食料の取り合いがなくなるぞ。このなすを使えば、一回ナスの実を取ると、またたく間にナスの実ができる。こっちのほうれん草も同じだ。葉っぱをちぎっても、すぐにまた葉っぱが生えてくるんだ。これに、お肉屋さんを合わせれば、肉食動物も草食動物も平和に暮らせるときが来たんだ。」、白いトラっちは言いました。
みんな驚いて何も言えません。まさか、白いトラっちがそんな大きな計画を持っていたとは。確かに、野菜の発明で白いトラっちは食べ物を無限に手に入れることができました。お肉も茶色いトラっちの無限に再生する尻尾を確保しているのであります。茶色いトラっちの尻尾はとても美味で、しかも一度切ってもまたたく間に生えてきます。そのせいで茶色いトラっちは自分の能力に気がついていません。それは、白いトラっちにとっての心配でした。白いトラっちはいつも、茶色いトラっちからこっそりと尻尾を取っています。みんなまだ黙っています。イヌは島の守り神だったので、島の外を考えたことはこれまでにほとんどありませんでした。島の動物たちも同じです。この島で生まれて、一生をこの島で過ごすつもりだったのです。
平和な島の中には自然にあふれ、食べ物が豊富にありました。他の島との交流も必要がありませんでした。島の動物たちには白いトラっちが言うことがとても危険なことのように思えました。それに、そんなことをして何になるというのでしょうか。白いトラっちは空想を話しているのでしょうか。
「とりあえず、海を探検してみようか。確かに、このあたりの海から外には出たことがないから、気になるな。世界征服うんぬんはよく分からないけど。でも、白いトラっちて泳げるの。安全が確保できたら海に入るとかいうけど。」、シロイルカはやる気があるようです。
「泳ぎは練習中だ。」、白いトラっち言います。
「でも、そんなことをして何になるんだ。いたずらに危険を増やすだけではないか。」、イヌがいいます。
「最初はそう思ったんだけど。もしこのまま、ここで暮らしていたら、外の世界の攻撃にあうだろう。平和な世界にはどんどんみんな流れ込んでくる。ここは流浪に民であふれることになる。もう、この島には食料の心配がないからな。みんな、そういう生活には憧れを抱く。お肉屋さんを始めた時、たくさん島の外からお肉を貰いにきた者たちがいた。今度はそれ以上のことが起きる。そうなっては、この小さい島はパンクしてしまう。お互いにこの島での生活する権利を争って戦うことになるだろう。そうなる前に、この島の技術を世界に広げるんだ。そうすれば、どこでも安心して暮らせるようになる。ここと同じ生活がどこでもできるようになれば、ここに無理やり割り込もうとはしなくなるだろう。」、白いトラっちは言いました。
みんな、白いトラっちの言いたいことは分かりました。でも、それが本当にうまくいくとは思えませんでした。白いトラっちの言うことはあまりにも壮大でした。こんなちっぽけな島で全世界を相手にできるとは思えませんでした。みんな、この島でこれまでがんばって生きてきました。せっかく、安全に暮らせる島になったのに、この結果です。こんな小さな島を世界中から攻められたらひとたまりもありません。世界を相手にするなら、こちらから仕掛けるしかなかったのです。
「どうも、白いトラっちは心配のしすぎのような気がする。世界はそこまでひどいことにはならないと思う。いや、思いたいだけか。でも、何もしなかったら手遅れになる可能性もある。とりあえず、シロイルカとベルンガには海を探ってもらおう。その間でできることを考えよう。それに、現実の世界がどうなっているのか探ろう。こんな島だと、島の外の情報がほとんど分からない。一番近い島さえも分からない。それなのに、白いトラっちがお肉屋をしたときはあんな事になった。この島の存在は広く世界に知られているのかもしれない。とにかく、手遅れになってしまう可能性がある。修行は引き続きやろう。もっと、島の中の探検もしよう。」、イヌがいいました。
シロイルカとベルンガは早速探検に出かけました。
「そうと決まれば、アイツも呼ぼう」、シロイルカが言いました。
「アイツって誰のこと。」、ベルンガが言います。
「アイツはアイツだ。」、シロイルカが答えました。




