42話
「さあさあ、なぜか騒動が起こったが骨は手に入った。これでアンデットが作れる試してみようじゃないか」
大きな石に腰かけたノブナガが言った。
「街の中でやるのはまずいんじゃ」
「作りはしない。今のところその必要はないしな。確かめてみるだけだ」
「安心しました」
右手の模様に触れると即座に画面が現れる。「アンデットとか作成しちゃう?」いつものモグラにセリフが出ている。相変わらず腹立つ顔だ。「YES」をタップする。
作成範囲内には<モーモーダンス>の素材があります。ただし素材が足りないためこのままではモーモーダンスのアンデットを作成することはできません。不足分をポイントを使ってモーモーダンスのアンデットを作成しますか?
「Noだな」
「使えるんですね、良かったじゃないですか」
「やっぱり骨だけじゃダメか」
「たくさん集めれば大丈夫じゃないですか?」
「ねえ何をやってるの?ふたりとも」
「見えないんですか」
ヒカリが画面を指さす。
「見えないって何が?何のこと?」
「ハルカさんには見えないんだ…」
「モーモーダンスっていうのは?」
「えっ、ああ魔獣だよ知らないの?」
知らん。
「角を生やしてて白と黒のやつ。人間を見ると突っ込んでくるんだまともに食らったら鉄の鎧にも穴をあけるんだってさ」
牛か?それとも闘牛?
「冒険者がとってくる魔獣の中でもかなり定番のやつだから食べたことあるんじゃないの?」
そうか、宿の飯にも肉が入っていた。気が付かないうちに魔獣の肉を食べていたのか。というか気が付けよ俺、知らないものを食うな。
「まあでもそいつはいらないな」
「確かにそうですね。連れて行っても宿にも泊まれなそうですしね」
そうか、たしかに牛を泊まらせてくれる宿はないだろう。それなら街の外にいるように命令しとくか?けど簡単に人間にやられるような奴あっという間にやられてしまうぞ。前のやつもやられたわけだし。
「考えないといけないな」
「この前言っていたようにフードのついたローブを着せればいいんじゃないですかね」
ん?確かにそんなことを言っていた気がするが
「顔のところには仮面かなにかつければいいんじゃないですかね」
「それじゃあ人間っぽいやつにするか」
「ゴブリンとかですか?」
「雑魚の代名詞のような気がするんだが」
「ゴブリンにも強いのはいるはずですけど」
「というかまだ見たことがないな。言葉は喋れるのか?」
「なんで私に聞くのよ」
「知ってるだろ、剣聖の孫なんだし」
「関係ないでしょ、そんなこと」
「で、どうなんだ実際」
「喋れるんじゃないの上位種になれば。ただゴブリンなんて食べれないから魔石くらいしか持って帰ってこないんじゃないの?」
「あるのか魔石」
「そりゃああるわよ。無かったらライトもつかないじゃないの」
ほうほう。
「魔石では作れるんですかね?」
「どうだろうな」
「試してみますか?」
「それはまた今度にしよう。とりあえずダンジョン塔に行ってみたい」
「あれ、準備はいいんですか?」
「とりあえず一回いけるところまで行ってくる。それで何を準備したらいいかもわかるしな」
「危ないんじゃ」
「一回宝箱というものを開けてみたい」
「確か人によって出てくるものが違うんですよね。ずっと植物の種しか出ない人もいるみたいですよ」
「お前にはムカデしかでない」
「久しぶりにしゃべる言葉がそれか」
「それかゲジゲジ」
「違いがわからない」
「ムカデというのはーーー」
「説明はいらん」
想像しただけで気持ちが悪い。
「おひとりで行くんですか?」
「もちろんだ。もう少し強くなるまでお前は白銀と一緒にいたほうがいい」
「充分強いじゃないの、あんなに大勢倒したんだから」
「あれはただのチンピラだろ。覚醒者とやらと戦ったらどうなるかわからない」
「お姉さまは?」
「こいつなら大丈夫だ」
なにせドラゴンと天使のハーフだからな。人間になんてそう簡単に負けないだろう。というかこいつのために大量のポイントを使ったんだ、強くなくては困る。
「戻ってきたら私も行く」
「え!」
「こいつに食べさせてもらうつもりはない。目指せセレブリティー」
「はあ、そうなんですね」
「とりあえず露店少女はノリユキのところに預けよう」
「露店少女じゃなくてハルカ!」
「もしノリユキさんがまだ護衛の人の準備ができていなかったらどうしますか?」
「そのときはお前たちは宿じゃなくてノリユキの家に泊まるしかないか」
「そうですね。あ!!」
「どうしたの急に、びっくりするじゃない」
「すいません。いま気がついたんですけど………」
「なに?」
「ハルカさんのところに来た2人組てマフィアですよね?」
「そうよ。下っ端だけど」
「なんていうマフィアですか?」
「ハスネ組よ」
「まずいですよ皆さん」
ヒカリが焦りの表情を浮かべた。
「ノリユキさんの家に入った強盗、たしかゴウトク組って言っていました。ということはこれで2組のマフィアに恨みを買ったことになってしまいます」
「嘘でしょ……」
「すいません本当なんです」
「そんな……そんなこと………」
ハルカは意識が遠のいていくのを感じた。
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