26話
「ダンジョン塔から出たアイテムさ。詳しい金額は知らないけど少なくとも今回預かる商品の数倍以上の価値はあるはずさ。これを預けておけば何かあった時も安心でしょ?」
なるほど、それなら確かにこっちは安心かもしれない。
「もう1つ条件がある」
「なになに怖いなー」
「血判状にサインをくれ」
「血判状?痛いの嫌だなー」
「俺にはこれが本当に迷宮塔のアイテムかどうかわからないからな」
「えーまーそうだけどさーどうしても?」
「どうしても」
「わかったよー紙とペン用意するよ。それでいい?」
「ああ、あとここの会計も頼む」
「しっかりしてるなー僕も見習わないと、それじゃー交渉成立ー!」
ノリユキは立ち上がり部屋を出ていった。
「ヒカリこれ」
「ボクが持つんですか!?」
白銀がヒカリへと手渡したのは先ほどのナイフ。
「まあそうか」
一番弱いからな。
「僕ナイフなんて使ったことないんですけど」
「いざとなったら自分の身は自分で守らないとな」
「そうですけど………そうだ使い方を教えてくれませんか?」
ナイフの使い方?
「俺からいえることは自分を切らないように注意しろ、むやみに使うな、それくらいだな」
「は?」
「俺はナイフ使いとしても超一流だがなにしろ自己流だから」
「は?」
「そのうち誰か教えれる奴を探すよ、こういうのは変な癖がつくと良くない」
「わかりましたお願いします」
「ヒカリ、ちょっと」
白銀は立ち上がりヒカリの席に行きナイフを手に取った。何をする気だ?
「………………」
鞘を抜き、聞き取れないほどの声で何かを呟くとナイフが淡く白く光りだした。
「え」
何かが落ちる音がして振り返るとそこにはノリユキがいた。
「………」
口を大きく開け驚愕の表情をしている。
「はい」
白銀はナイフを鞘へ納めると光は消え何事もなかったかのように元の姿になった。
「い、いまのは」
「内緒」
虚ろな目になってしまったノリユキは口をパクパクと動かした後、膝から崩れ落ち、そのまま顔から床にぶっ倒れた。
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「ハヤシハヤシハーヤシ!」
「落ち着いてくださいサカイ様」
「そんなの無理だ。なんで来ないんだ、来いって言ってからずいぶんたつぞ」
「確かに遅いですね。もし何かあれば報告に来るように言ってあったんですが」
「バカにしているのか私を!」
「そんなことはないと思いますが」
「いや間違いなくバカにしているガツンと言ってやらなきゃ気が済まない」
「落ち着いてくださいサカイ様。相手は悪魔かもしれないのです、それは非常に危険な判断です」
「安心しろ手は出さないただガツンと言ってやるだけだ」
「あの魔獣は並の強さじゃなかった、ということはあの男はさらなる強さをもっているはずです。私も守り切る自信はありません」
「私もバカじゃない、勝算があっていっているんだよ。ちょっと待ってろ、いいものを見せてやる」
「なんですか?」
「これを見ろ、結構な金を出して手に入れたのだ」
サカイは机の上に木箱を置いた。
「魔銃ですか」
「確かに私には剣の才能がない、けどお前も知っての通り魔銃というのは大した訓練をしなくても魔獣の体に風穴を開けることができるんだ。安心しろハヤシもし何かあれば私が悪魔の頭をぶち抜いてやるさ」
「ちょっと待ってくださいサカイ様」
「お客様がいらっしゃいました」
部屋の外からメイドのフジタの声が聞こえた。
「よし通せ!」
それは戦場へと赴くサカイの決意の声だった。
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