12話
それにしてもーーー
「これからどうすればいいんだ?」
隠されたものは見つけ出した、中ボスは倒した、そしたらどうすればいいんだ?次の町に行くとか?次の町ってどこにあるんだ?何か手掛かりとかヒントとかーーー
「………………」
俺が決めるのか?まあでも普通そうだよな基本的に仲間は主人公の後をついてくるだけだからそうなるか。そうだ!
「ヒカリ、近くの町までの行き方わかるか?」
新しい情報は新しい登場人物に、これだろ。
「すいません、ボクわからないです」
まじかよ。それなら。
「白銀は?」
「ふん」
知らない、と。
「地図!」
ゲームにおいて必須の重要アイテム、ここで手に入れるに違いない。しかも一番怪しいのは。
「この教会のどこかに地図があるはずだ、いや、断言しよう。地下室だ、地下室に地図があるはずだ」
絶対そうだ。
「あの………ボクずっといましたけど見たことないんですけど」
そんなはずはない。
「暗くて見えなかっただけじゃないか?」
「うーん、確かにそうかもしれません、もう一度見てみましょうか」
無かった。
どういうことだよ。
「ふん」
白銀腹立つ。
「それならほかの家だな」
「手分けして探しますか?」
「うーん」
家めちゃくちゃたくさんあるんだよな、たぶん300くらいあるんじゃないか?普通のゲームだったら10軒位なのに、しかも壊されてるから瓦礫とかよけたりしないといけないか?何日かかるんだ、リアルにしすぎだろめちゃくちゃ面倒くさいぞ。
「そいつに聞けばいい」
「誰だよ」
「そいつ」
白銀が指さしたのは3分割のコウモリ。
「死んでるが」
「それくらい簡単」
何言ってんの?
「それならやってくれ」
「私にはできない」
意味が分からん、ああ、そうか。
右手の模様に触れると即座に画面が現れる。「アンデットとか作成しちゃう?」いつものモグラにセリフが出ている。相変わらず腹立つ顔だ。
「アンデット作成?主人公っぽくないな」
「主人公?」
アンデットに情報をもらうってことか?それにしてもこのモグラは用意がいいというか、こっちの話を聞いているのか?とりあえず「YES」をタップする。
作成範囲内には<人間> <ナガレアブ> <ドンブタバナコウモリ> の素材があります。使用する素材を選択してください。
人間?これはいくらなんでも無いな、自分の手でハエコウモリ人間を作りたくない。というかハエじゃなくてアブだったのか、どっちでもいいけど。
とりあえず <ドンブタバナコウモリ> をタップしてみる。赤い丸が出てきて選択されたことがわかる。そして「作成」の項目が薄い灰色から赤文字になり <ドンブタバナコウモリ> の姿が表示された。
思ったよりもアンデッド感はないな。グロ系は全く好きじゃないのでこれは助かる。
戦闘力580。<ドンブタバナコウモリ> の下にはそう表示されている。こっちもいけるか? <ナガレアブ> のほうもタップしてみるとこっちにも赤い丸が出てきて両方とも選択されている状態になった。
戦闘力740。さっきまで表示されていた映像から変わって虫の鎧を着たコウモリになっている。
「きも」
お前にも見えてんのかい。気が付けば白銀が後ろからのぞき込んでいた。確かにキモいが強いほうがいいだろ。あれだけあっけなく倒してしまったのだ、道案内の途中に死なれてしまっては面倒くさい。
「アンデットが死んだらまたアンデットにして復活させれるのか?」
永遠アンデット。なんか売れないバンドみたいだな。
「すいません、ボクは知らないです」
残念。まあでも逆に安心したかもしれない。こんな子供がアンデット作りに詳しかったらちょっと引くからな。
「人間は?」
「入れるわけないだろ!」
人間とコウモリの化け物とアブの化け物を合体して化け物を作るなんて悪魔の所業じゃねえか。
「ふーん」
なにを意外そうな顔をしてるんだよ。俺のことをどんな奴だと思ってるんだ?
「これはなんて書いてあるんですか?」
画面を指さしたヒカリが言った。
「詳細設定、だな」
というかお前にも見えてるのか。
「何ができるんだろう」
タップしてみる。




