32 これから
宿の中にいる、第四王女さんの所に行く。
第四王女には聞きたいことがありすぎる。なるべく早く会って話すべきだったけど、あの脳筋ニーナさんに邪魔されたからな。仕方が無いよな。
長話も面倒だから、手短にいこう。
「こんにちは、第四王女さん。お話があります」
「分かった。こっちも暇じゃないので手短にお願いします」
そちらも手短にか······
王女だから色々あるんだろうな。興味無いけど。
「一つ目、いつ勇者パーティと結託をした?二つ目、第四王女さん、あなたは、サラム王国の非人道的なことについて知っていましたか?三つ目、フーフラ街で俺に近づいてきた理由は何ですか?」
「質問が多いな。もっとまとめれんかな?」
要求が多いな。これでも、最小限に抑えたつもりなんだけどな。
「これが自分の最小限です」
「そうか」
質問を受け入れたで、あってるかな?どちらにしても、答えてもらわないと困る。
「一つ目、一年前からです。二つ目、勇者様が来る、半年前。一年と半年前です。三つ目は······」
なるほど。一年半前に気づいて、勇者に話したと。それで、結託をしたのか。
んで、何で三つ目は言わないのかな?言えない理由でもあるのか?
「言えない理由でもあるのか?」
「い、いやそんなことはない」
「じゃあ早く答えてくれないか?」
「レン・シノノメ、お前が、兵器利用されるのを阻止しようとしていたからだ」
ふむ、ニーナさんとほとんど一致しているな。確定ではないが、信頼していいな。些か信じられない部分もあるけどな。
お礼を言って、部屋をあとにする。
情報が揃ってきたな。簡単にまとめるか。
彩夜が勇者に助けを呼んだ。だが、隣国に居るためスグには行動ができない。だから、この国にいる、勇者パーティの一人を使って俺を助けた。
更に、一年半前に第四王女が、サラム王国の非人道的な行為を見てしまった。半年後、勇者がサラム王国に来て、第四王女が密告。
戦力的にも、足りないので気を伺っていた。で、現在に至る。
こんなものだな。
後は勇者本人から情報が貰えれば、色々と繋がりそうだな。勇者が自己中心的だったら終わるけど······その時は、俺が作戦を練るか。
外に出ると、ニーナさんが鬼の形相で怒ってる。そんなに時間経ってたっけ?
時間を見ると、1時間位経ってる。そりゃ怒るよな。
「シノノメ君?少しって言ったよね?」
「そうゆう時もありますよ」
「覚悟しなさい!今から私と模擬戦をやってもらいます」
「拒否権は!」
「あると思い?」
パキパキと指を鳴らしながら、木刀を渡してくる。指、太くなりますよ?
人目に付くと危ないからと言って、宿の裏庭でやることになった。じゃあやるなよ、とか言えない。
「参ります!」
掛け声と同時に、ニーナさんは俺の方へ駆ける。
俺は防御の構えをして、ニーナさんを待つ。
素早い攻撃は、勇者パーティに選ばれることだけはあると分かる。彩夜よりも、剣筋がいいな。
素早い攻撃は全てかわす。ニーナさんも木刀だからいいけど、本物だったら危ないな。
悠長な事を考えていると、ニーナさんの攻撃が止んだ。
「どうしました?」
「な、何で攻撃が当たらないのよ!」
「は?」
待て待て待て。状況が呑み込めないぞ。攻撃が当たらない?そんな普通のことで、何も一々起こっているんだ?当たり前だろ!
「どんな人でも一回は当たるのに。勇者以外」
勇者には当てられないのか。どぅてもいいことだけど。別にユニークスキルとか使ってないし、ただ単純に《回避》使ってるだけだしな。
あれだ、ニーナさんの剣筋は、世界で1番のレベルなんだきっと。だけど、よけれる人がいないからこうなってるんだ。
「ニーナさん。俺のスキル《回避》はlv10なので当てること自体難しいですよ」
あー自爆した。ニーナさんはカンカンに怒っておる。
逃げるが勝ちって言うじゃないか。足早に俺は逃げる。




